私たちは、がんの子には食事療法をしながら、他の治療もしています。
以下のような質問をいただきました。
15歳のダックスですが、乳腺腫瘍と腎臓が悪いです。
腎臓食にはフードと手作り食をあげていますが、乳腺腫瘍と腎臓食では、あげて良い物が全く違うので、こまっています。こう言った場、どうすればいいのでしょうか?
●乳腺がんで腎臓が悪い子の食事療法は?
まずは、血液検査をしてください。
IRIS(国際獣医腎臓病研究グループ)が推奨している「IRIS腎臓病ステージング」によるステージを知ってください。
・ステージ2ぐらいまでだと腎臓の治療をしながら、アルカリ化の食事にしても大丈夫です。
・ステージ3以降になると、食事は腎臓食になりますが、それだと体がアルカリ性にならないことが多いので、アルカリ化のサプリメントを飲むことになります。
・慢性腎不全は、たんぱく質の制限があるので、がんだけの子より、頻繫に血液検査が必要です。
・腎臓が悪い子は、高たんぱく質を食べさせることができないので、アミノ酸を点滴やサプリメントを飲んでもらっています。
私たちの動物病院では、食事療法がちゃんとできない子は抗がん剤の効果が薄いのですので、食事は大切ですね。