令和2年6月7日・サノヤス造船に2隻の巡視船が | 艦艇・船舶つれづれ

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「海軍艦艇つれづれ」からタイトルを変更しました。

先週末、天保山の後に寄ったのがサノヤス造船の対岸の木津川堤防。

 

おさらいとして、令和2年5月17日に撮影した入渠中の巡視船「おきなわ(PLH-06)」。

大阪市西区・サノヤス造船にて 漁業取締船「照洋丸」と掃海特務艇建造の歴史

 

令和2年5月17日・入渠中の巡視船「おきなわ(PLH-06)」の拡大写真

 

その後、5月30日にはドックから引き出されて整備中でした。マストにはやぐらが組まれ、舷側はまだ錆が浮いています。

 

令和2年5月30日・接岸し整備中の巡視船「おきなわ(PLH-06)」

 

「おきなわ(PLH-06)」の船首部分・35mm単装機銃×1が見える

 

「おきなわ(PLH-06)」の船尾部分・日の丸が掲揚されています

 

ちなみに、6月6日の夜にもカーステレオの試運転もかねてサノヤス造船の対岸まで。

 

令和2年6月6日・22時頃のサノヤス造船

 

よくわかりませんでしたが、2隻いるような…。そして、6月7日朝に今一度行ってみることに。

 

令和2年6月7日・9時頃のサノヤス造船

 

天気が良すぎて少し色が飛んでいますが、しっかり2隻がメザシになっているのが判ります。

「おきなわ(PLH-06)」のマスト部分の整備は終わったようで、足場がかいたいされていますね。

そして奥の船は?これもファンネルから巡視船であることは間違いありません。

 

巡視船の船尾・奥の船は「いず」と読める

 

奥の巡視船は船尾の記載から「いず」と読めます。これは巡視船「いず(PL-31)」のようです。

 

巡視船「いず(PL-31)」は、平成7年1月17日に発生した「兵庫県南部地震」による阪神・淡路大震災により、病院船機能を持たせた大型巡視船として計画され、川崎重工坂出工場で建造され、平成9年9月に竣工、第三管区の横浜海上保安部に配属されています。

【要目】

 総トン数:3,768トン、排水量:3,683トン、全長110.4m、最大幅:15.0m、深さ:7.5m、吃水:4.6m

 機関:ディーゼル×2、推進軸:2軸

 出力:12,000馬力、速力:21ノット、最大搭載人員:110名、兵装:20mm多銃身機銃×1

 ※引用:世界の艦船、No.881、2018年7月、海人社、P50

 

巡視船「いず(PL-31)」(引用:Wikipedia)

(toshinbori baba - 投稿者が撮影, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=6499744による)

 

「いず(PL-31)」は、当初は「災害対応型巡視船」と呼ばれており、救援物資360トンを搭載し、給食・給水能力や医療用スペースを持ち、医療従事者120名の居住区画等を持っています。

また、管区本部が被災した場合に備えて、洋上の対策本部として活用できるよう指揮通信能力を強化し、スタッフ用の居住区も備えています。

さらに、遭難者の捜索・救助用に潜水支援艇なども装備しており、格納庫はないもののヘリコプターの運用できる甲板も備えているなど、充実した装備を誇っています。

 

もう少し「いず」の見れる場所へ、と思い対岸へ移動してみました。船尾側から狙ってみます。

 

令和2年6月7日・9時30分頃・巡視船「いず(PL-31)」と「おきなわ(PLH-06)」

 

カタログスペックとしてはそう大きな差のない2隻ですが、こうして見ると「いず(PL-31)」がずいぶん大きく見えますね。「おきなわ(PLH-06)」は船尾が絞られたスタイルなのでそう見えるかも。