イタリアの家族愛に浸る数日 | 人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

フィレンツェ在住22年の、ジュエリークリエーターKaorukoが、物作りについて、イタリア子育て生活をまじえながらお伝えします。

日本の皆様、おはようございます。


二日間、フォリーニョの伯母の家にお世話になり、伯父の創作手料理に舌鼓を打つ日々。










アンティパストやプリモピアットに力が入った伯父の、男の料理は、秘伝のレシピを聞き出すのに一苦労。


味見しながら中身を確認しつつ少しずつ尋ねる。


そして、もちろん愛猫ルイも同行した。

こちらにいる黒猫ちゃんも、去年よりも成長していて、またしても一緒に遊ぶまで時間がかかる。


昨年の様子はこちら。





帰る頃になって、お互いの距離が縮まった。

もっと遊びたかったようだが、残念ながら時間オーバー。



今回の滞在で、異なった点は、私と主人は他のお宅に泊まりに行ったということ。


伯母の家は部屋数も広さも十分なのだが、ベッドが足りないので、毎回、子供たちがソファを分解してマットレスにして眠っていた。


これでも全く問題なかったのだが、何故だか今回は、知人のお宅(airB&Bとして改装中)にわれわれだけ寝泊まりすることになった。


このお宅がとても快適で、そして二人きりになることが少ないわれわれにとって、なんだか久しぶりの夫婦水入らずの時間を過ごす。

ワインを遅くまで飲み、映画をNetflixで見て、眠る。


何の変哲もないことをしているのだけれど、

場所が変わり、そしていつもいる愛猫や、子供たちがいないと、


やはり特別な時間となる。


そう、昔の恋人時代を思い出すから不思議である。


こんな時もあったんだよね。


なんだか、今は二人とも良い親であることに一生懸命になりすぎて、自分たちを過去に置いてきたような気がする。


子育てなんて、本当はただのボランティアなのだから、

見返りを求めず、できる範囲でさらりと行う


ぐらいのスタンスが良いのだろうが、


いかんせん、どうせやるなら、全力投球

になってしまう。


性格だから、全力投球は仕方ないとしても、

自己犠牲の精神に陥ることだけは避けたいと思っていた。


そこが転じて、恩着せがましい親ほど鬱陶しい者はないから。


久しぶりに親の顔以外を思い出す良い時間となった。




そして、最終日には97歳の大叔母の家に立ち寄る。









17歳から家族のために働いてきた大叔母。

高校の数学教師をしていたが建築家の大叔父と結婚をしてからは、家事育児に専念。

その大叔父を早くに亡くしてからは、彼女が一家の大黒柱になった。三人の娘たちはそれぞれが四人ずつ子供をもうけ、十二人の孫に囲まれる大叔母は、ほんの数年前まで、建築家の叔父が建てたモダンな大きな家の中をあちこち動き回り、孫たちの世話を焼き、美味しいお料理を振る舞い続けてきた。


今年のクリマスも総勢二十六人だったということだったが、今でも彼女が指示をして子供たちが料理を用意しているのだろう。


われわれもこのクリスマスや、パスクワの食卓に何度か参加したが、

イタリアの大家族というものにいたく感動したのを覚えている。





三月に98歳になる大叔母。

彼女の誕生日に戻って来ようと主人と話す。






免許更新に行った時、

「視力も何も問題ないけれど、90歳だから免許は返納して下さい。」

と言われて、怒った大叔母。


私は母を亡くしたばかりだが、とおの昔に亡くなった父よりも年上の大叔母の、未だ溌剌とした様子に(もちろん、あちこち問題はあるのだが、今でも自分の足で歩いて、子供達に家事の指示をする。)


パワーをいただく。


あちこち不具合があっても

「神様のお恵みでこうして生きている。」

とお祈りの言葉を口にする大叔母。


信仰がある人は、強いなぁ。


良く生きる秘訣がここにもあるのだろう。





キャットリング 925シルバー イエローゴールドメッキ ルビー



それでは、本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。



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