一つずつ一つずつ焦らずゆっくりを心がけて
進んできましたが、
ここへ来てスピード感が増す毎日となり、
いつもと違うことが目白押しになってきました。
日本の皆さま
おはようございます。
vestriフィレンツェ店は午前中が臨時休業になり、
私と同僚はアレッツォの本店へ行くことになる。
チョコレート工場と店舗の見学、
そして健康診断を受けるのが目的だった。
アレッツォまで電車で行くのも久しぶりで
新鮮な気持ちで車窓の風景を眺める。
フィレンツェから1時間ほどで到着。
そこから車で本店へ。
本店の奥の工場では、
ハイペースで製造作業が進められていた。
フィレンツェ店でも大人気のオレンジピールができる様子などを遠くから眺める。
香ばしいカカオの香りが立ち込める中、
カカオからチョコレートへの製造過程の機械などを
興味深く眺める。
様々なチョコレート型が飾られていて、
vestriの歴史とイタリアならではののアート感覚を垣間見ることができた。
その昔、京都で学生時代を送っていた時、
祇園にある鍵善に、くずきりを食べに行っていた。
入り口の壁面には、美しい和菓子の型がずらりと並んでいた。
息を呑んで、その繊細な木型を見つめた時のことが、
懐かしくオーバーラップする。
健康診断を済ませた後には、本店にてこの日2度目の朝食をいただく。
生クリーム入りブリオッシュ。
いちごといちじくが乗っていて美しい。
甘味とカプチーノでほっと一息つき、
店舗の品揃えなども見学して、その後また電車にてフィレンツェへ。
夕方18時からは、主人の翻訳本出版記念会の第一弾が開かれる予定だった。
ボードレールの詩集「悪の華」を、フランス語からイタリア語へと訳した本が出版されたのだが、
出版前から新聞やテレビに取り上げられていた。
有名な作家や研究者たちの翻訳本の方が、評判になりやすいのはどこの国でも同じことで、
無名の主人の翻訳本が評価されているのは、
完全に内容からであり、その事実が本人にとっても何よりもの喜びだと思う。
翻訳には三年ほどを費やしたが、
山積みとなった本が崩れんばかりの大きな机の前で
嬉々として、詩の翻訳に取り組んでいた主人の様子が
今でも目の前に思い出される。
ボードレールへの愛が満ち溢れていた。
詩集や翻訳本を出版し、
ダンテ公演などを通して、少しずつ名前を知っていただくようになっていた。
そんな積み重ねがあったからこそ、この翻訳の話につながったのだと思う。
この翻訳本のイントロダクションを書いている教授が、
主人の作品を読んで、
「適任者は彼だ!」と見込んで翻訳の話を持ちかけてくれた。
主人が踏み出して来たささやかな一歩一歩が、こうして道となっていった。
出版会での教授の話も興味深かった。
「ボードレールの詩の言葉、ガラス窓にぶつかるような感覚の言葉が、イタリア語でも伝わっている。」
日本語訳で、そういう感覚を出すことはできるのだろうか?
遠い昔に読んだ詩集をぼんやりと思い出す。
翻訳は難しい。
翻訳者の技量で、原本の魅力が失われることは多々ある。
ましてや詩となると言葉選びにはさらに慎重を要する。
私が到着した時にはもう席はなく、後ろに立って見ることとなり、
アレッツォ遠足⁈でかなり歩いた足にはこたえたけれど
後ろにいることで、聴衆の様子もうかがい知れた。
相槌を打ち、
これが良いと
評価している。
ありがたいことである。
こうして、私の長い長い一日が終わる。
そしてこの翌日の早朝に
主人はオランダ、ティルブルフで大学生活を送る長女の元へ向かって行った。
ささやかな主人のバカンス。
楽しんでもらいたい。
私と次女はフィレンツェで、しっかりと勉学と仕事に集中します。
ギルランダ短冊ペンダントB 925シルバー ペリドット 西洋彫り
ギルランダ短冊ピアスB、ギルランダ短冊ペンダント着装写真
日々のフィレンツェの光や時間の中で、ひとつひとつ手作業で制作しています。
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