あまりお腹がすいていなかったのと、食べ過ぎ飲み過ぎで食傷気味だったので、
クレープくらいで軽く済ませよう!
と思っていたところ、
お目当てのクレープ屋が席がいっぱいで入れなかった。
夜の円形闘技場で夜気をしんしんと感じながら、写真を撮る。
色々と悩みつつ、モロッコ料理店に入る。
植民地支配をしていた国の料理の質は高いはずである。
これは、大学の卒業旅行時に、
イギリスで食べ物に飽きた時に入った
インド料理店の美味しさと安さから記憶していた。
フランス人とおぼしきオーダーを取りに来たマダムはかなりぶっきらぼうだったけれど、
料理はボリュームたっぷりで味も中々だった。
私は鶏肉のクスクスを
主人は鱒料理を
オーダーする。
美味しい魚介がわんさか食べられる境港に近い皆生温泉育ちの私は
川魚があまり得意ではないので、味見は遠慮したが
アルルの晩はモロッコ料理で胃が落ち着き、ゆっくりと眠ることができた。
そして翌日はまず
ゴッホの描いた絵にもあるアルルの跳ね橋へ足を運ぶ。
気持ち良く広がる青い空で、跳ね橋と戯れる子供たち。
そして、その後、ローマ時代から存在する大墓地アリスカンへ。
アルルに残る古代ローマ遺跡を垣間見る。
ここでもゴッホは筆を走らせたようだ。
たくさんの棺を見つめながら、サン トラノ教会跡へ向かう。
こちらの後、市内をうろつきながら、主人の大好きなロマネスク教会サン トロフィーム教会へ。
この教会は、先程訪れた大墓地アリスカンに収められていた聖トロフィムス(3世紀のアルルの聖人)の聖遺物が1152年に移された。
ロマネスク教会は柱廊などの彫刻、一つ一つが素晴らしい。
ちょっと滑稽に思われる表現方法がいたるところで目に飛び込んでくる。
大好きなものを見ると目が輝き出す主人。
またそれを眺めるのも幸せな瞬間だ。
そしてその後、前日の夜写真だけ写した円形闘技場へ戻る。
こちらもアルルに残るローマ遺跡の一つ。
今でも闘牛などに使用されているという。
円形闘技場の塔の上からの眺めは、どの方角を眺めても、絶景だった。
プロバンスの美しい眺めを心ゆくなく堪能する。
この時間感覚がなくなるのが、旅の醍醐味だろう。
そしてその後、ひと休憩に子供たちはクレープを食べ、私はこの辺りの名産であるロゼワインをいただく。
プロバンスの旅は続く。
今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。