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久美子(左)「おかえり、遅かったね。みんな心配してたのよ」
あすか(右)「…久美子ちゃん…今日、もうすぐ新刊が出るからって歌舞伎町のみんなにご挨拶に行ったら…」
あすか「みんな私のこと、以前取材に来た作家としてしか覚えてなかったよ…元キャストってことみんな知らない…私はみんなの顔ぶれ覚えてるのに。みんなパラレルワールドから来た人と入れ替わってた」
久美子(左)「ほんとにパラレルワールドから来たのと入れ替わってたの?あの世界ってみんな短期間で顔ぶれ変わるから、アンタのこと知らなくても…」
あすか(右)「みんな私の知ってる顔だよ。いいことも悪いことも、いろんな思い出があったのに…」
了くん「いんじゃね?こういう過去、みんなから忘れてほしい女のほうが多いと思うぜ」
あすか「…でも、私はなかったことにしたくなかったよ」
久美子(左)「…アンタが出した『歌舞伎町の女神』の本、内容変わってた?」
あすか(右)「本文は変わってなかった。解説のところ、『入店して仕事を体験したことをもとに』の部分が『綿密な取材をもとに』になってた。稼いだお金はちゃんとそのままだったけど」
久美子「…そっか」
久美子(左)「編集部のナタリーさんはなんて言ってた?」
あすか(右)「ナタリーさんはパラレルワールドの人と入れ替わってなかったから、変だねって混乱してたよ」
久美子「入れ替わったのは歌舞伎町界隈だけか…」
あすか「もう、SFは物語の中だけでいいよ。現実じゃつらい」
久美子(右)「ま、座った座った」
了くん(左)「あすかっち、今日のことが本当なら、おれはそれでもいいと思うよ。一緒に働いた記憶はなくとも、みんなあんたのことは作家として覚えててくれたんだろ?」
あすか(中央)「了くん、口がうまくなったね」
了くん(左)「…あすかっち、公立中だったころはともかく、おれたちは今、緑陵の生徒なんだぜ。私立中はこういうのマズいよ。こういう仕事は、年取らないおれたちは大人になってからいつでもできる。…できればやってほしくないけど…。もっと違う経験積もう?作家じゃなくなってなかっただけいいじゃないか」
あすか(右)「…了くんも、職業に貴賤はないとは思わないんだね」
了くん「おれはこういうことを馬鹿にするつもりはないけど、あすかっちにはキレイでいてほしい」
久美子「アタシも、これでよかったと思う。ねぎっちょさんのお店に行って、これ以上パラレルワールドとの入れ替わりが激しくならないよう相談しよ?無理かもしれないけど、アタシたちもあちこち突然変化してたらびっくりだからさ」
ツヨシ(右)「どうだあすかっち、少しはぼくの苦しみが分かったか。ぼくはパラレルワールドに来て名声も金も彼女も全部やりなおしになっちゃったんだからね」
あすか(左)「おっさんみたいなこと言ってんじゃねー」
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「無頼派作家」を気取っていたあすかっちも、普通に社会派の「中学生作家」になってしまいました。しかしのちに、「歌舞伎町の女神」は再評価されます。あすかっちはこののち、さらにたくさんのジャンルに取り組んでいきました。これまで彼女の作品に眉をひそめていた人たちが、少しずつ認めてくれるようになります。映画公開中の「ガラスの愛と光」は中高年からの支持が厚く、公開延長がかかりました。
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