ジルコニア協会・不死人組合の会合の帰り。
了くん「あんたも栗原重工の跡取りのクローンか?おれと同じ顔してるもんな。クローンが揃ってジルコニアとはおかしな偶然だな」
謎の男「きみは私になんの用かね?」
了くん「あんた、ジルコニアじゃねーだろ。ジルコニアってのは歯が小さくて、歯並びが揃っているもんだ。あんたには八重歯がある。ジルコニアでない者が不死人組合に何の用だ?」
了くん「最近あちこちを騒がせている吸血鬼ってあんたじゃねーの?」
謎の男「フッ。吸血鬼はジルコニアではないから協会員にはなれないが、不死人組合は受け入れてくれるんだよ。知らないのかい?」
了くん「じゃあ……」
謎の男「ハハハハハハ……確かに私は吸血鬼だ。組合からお金をもらって優雅に暮らしている高等遊民さ」
了くん「やっぱりあんたかよ……ツヨシを吸血鬼から元に戻せ!」
謎の男「おっと。吸血鬼は他にもいるよ。私の仕業だという証拠があるのかね?」
謎の男「その手を離したまえ。きみには料理の上手なお姉さんがいたね。もしもきみが、お姉さんが心をこめて作った料理の味が分からない者になったら、お姉さんは嘆くんじゃないかな?」
了くん「……おれは吸血鬼の催眠術にはかからない」
謎の男「どうかな。……また会おう」
モーガン・ル・フェイ「その吸血鬼は、分かっているだけで何万年単位で藤村博士と行動をともにしていたわ。藤村博士は、不死の研究のためにその吸血鬼を利用していたの」
モーガン・ル・フェイ「藤村博士の不老不死の薬は、アヴァロンのりんごの成分に吸血鬼の血を加えたモノよ。あなた方ジルコニアの身体には、その吸血鬼の血が流れているの。つまり、その吸血鬼がオリジナルなのよ。栗原重工はかれと藤村博士に、代々自分たちのクローンをたくさん作らせた。そして、その中で生まれた完璧なジルコニア、それが了くんよ」
あすか「栗原栄斗くんは吸血鬼の子孫なんですか?そのクローンが了くんなんですよね。で、オリジナルの栄斗くんではなく了くんがジルコニアになった、そういうことですよね」
モーガン・ル・フェイ「そう。薬は初めは不完全だったけれど、どんどん進化したわ。ベトナムやアフガンで、そしてあなた方や了くんが誕生したとき、完成したのよ」
あすか「私やツヨシくんはもともとただの人間です。それでも完全なジルコニアなんですね」
モーガン・ル・フェイ「ええ、あなたや了くんやツヨシくん、久美子ちゃんに使われた薬は全て完璧なモノよ」
あすか「ツヨシくんが吸血鬼になったのはどうして?どうやったらもとのツヨシくんに戻るの?」
ツヨシ「あのー、ぼくもう、ただのジルコニアに戻らなくていいんだけど。吸血鬼って楽だよ。トイレにもお風呂にも入らなくてもいいし、温度も感じない。ごはんも要らない、人工血液とりんごだけで永遠に生きられンなら、そっちが楽じゃん」
モーガン・ル・フェイ「吸血鬼になって時が経つと、人間らしさが失われます。人と、人を糧とする吸血鬼は共に生きられません。ジルコニアは人に近いので、やはり吸血鬼と暮らすべきではないですよ。ツヨシくん、お友達を悲しませないように」
ツヨシ「……すみません」
モーガン・ル・フェイ「あなたを元に戻す方法は私にも分かりませんが、これから研究します」
モーガン・ル・フェイ「私もこれから吸血鬼について調べるわ。かれらがもしも増えすぎればジルコニアの、ひいては世界の脅威となります。では」
ツヨシ「あすかっち、ごめん」
あすか「いいさ、人とジルコニアでさえかなり感覚違うもの」
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謎の男に首を咬まれ、吸血鬼になったツヨシくん。
あすかっちのごはんが食べられなくて嘆いていると思いきや、気楽なモンです。この吸血鬼は何万年も生きていたのですね。藤村博士と行動を共にし、何度も身体を取り替えながら生き続けてきたのです。そして、藤村博士の薬には、この吸血鬼の血液成分が使われていた!明かされる新たな真実。
果たしてツヨシくんは元の身体に戻れるのでしょうか?そして謎の男の今後は?
フォトジェニックリカちゃん・デイジー
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