ツヨシ「高橋さん、痩せちゃったねー。今回はあすかっちが、ごめんねー。本人すごく後悔して高橋さんのこと気にしてるんだ」
響「……うん。先輩、事故ったって、クラスの人からLINE来て……その……」
ツヨシ「うん。一段落したから明日帰ってくる。これでぼくたち、まともなご飯が食べられるよ。あすかっち1ヶ月ぐらいして検査してよくなかったら、また入院するかもしれないって。でもあんまり心配はしてないよ。ぼく同情心薄い方みたいだし、あとの二人に比べて共感力も低いのかもしれない」
響「……」
ツヨシ「これ、帽子。あすかっちが高橋さんに作ったんだ。ぼくは久美子ちゃんみたいに泣いたりとか、了くんみたいにお世話とか無理だから、こんなことしかできない。あのね、許してくれなんて言えないけど、あすかっちの、償いたい気持ちは受け取ってほしいんだよね」
響「帽子……かわいい」
ツヨシ「高橋さん、帽子似合うよ。可愛い」
響「……ありがとう。クラスの人から聞いたんだけど、先輩、わたしのせいでベランダから……」
ツヨシ「あー、ないない。あすかっちはそこまで殊勝じゃないよ」
ツヨシ「ティラノサウルス並みの生命力だよ。事故だって誰のせいにも出来ないものだし、バカでしょ。天罰だって自分でも言ってたから。噂って一人歩きしやすいから気にしないで」
響「うん」
ツヨシ「じゃあ、クラスのみんなも、高橋さんが学校に来るの待ってるから。またね」
響「騎士元くん、ありがとう」
響ママ「響ちゃん、あがってもらいなさい」
ツヨシ「プレイボーイの面目躍如だね。高橋さん、ぼくに惚れちゃうかな♪」
久美子「あの帽子、まだ完成してないのよ。バカなの?」
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ツヨシくん、格好よく決まりませんでした。
高橋さんは元気になり、登校してきました。