ツヨシ(右)「今の、何の音?」
了くん(左)「車のバックファイヤーかな」
ツヨシ「!」
了くん「ツヨシ伏せろ」
BANG!BANG!
了くん「ツヨシ!」
あすか「ふたりともなにがあった?」
了くん「あすかっち、ツヨシやばい」
あすか「台所の『アヴァロン』のリンゴ持ってくる!」
あすか(右)「リンゴ大量に盗まれてるけど1個だけ残ってた。食べられるかな」
了くん(左)「おれが食わせるよ」
了くん「……ツヨシ、ひと口でいいから呑み込め。血ィ止まる」
ツヨシ「ゲホッゲホッ」
了くん「息はある」
あすか「シャツ洗濯機に持って行くね」
ツヨシ「うーん……」
ツヨシ「あ、了くんおでこから血が出てる」
了くん「大丈夫だ」
久美子「鍵がこじ開けられてるんだけど……あら、ツヨシくん鼻血でも出したの?さっきすんごい音したわね」
あすか「強盗が二人を撃った」
久美子「ええー!」
ツヨシ「さっき柔らかいものが口の中に……あれ何?痛み治まったよ」
あすか「品種改良されたリンゴだよ。少しの間、一口で滅多に死ななくなる。救急車呼んでも間に合わなかったらどうしようかと思って」
ツヨシ「そうなんだ」
久美子「どれぐらいで治るかしらね」
あすか「リンゴはあくまでも原料だからね。本当なら全治1ヶ月だよ。リンゴのおかげで身体の中は1時間で変化するから、ケガは1週間かな。私も詳しくは分からない」
久美子「アンプルのほうがいいわね」
あすか「経口だとどうしても時間がかかるよ。異世界アニメの回復魔法とは違うからなー」
ツヨシ「え?いったい何の話をしてるの?そんなに早く治るもんなの?」
あすか「ちょっと変わったリンゴでね」
ツヨシ「……何か、枕元にみんな集まってるとお通夜みたいだからやめて~」
久美子「残ったアヴァロンのリンゴ、すりおろしてきたわ」
ツヨシ「ん~、一気に気分良くなった」
あすか「効き目強過ぎるから、これ以上はあげられない。体質がすっかり変わっちゃう」
了くん「そうだな」
一週間後。
ツヨシ(右)「了くん、君たち3人、ぼくに隠し事してるでしょ。アヴァロンのリンゴを狙ってあのおっさんが来たって言ってたけど、そのリンゴってきみのお父さんと藤村博士が開発したものの原料だってね。なんで食べすぎたら駄目なの?」
了くん(左)「聞かないほうがいい」
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ツヨシくんはアヴァロンのリンゴを食べて、みんなほどじゃないけど一時的にかなり頑丈になりました。死にそうになってたツヨシくんが最初どうやって食べたかは秘密だよ~♪
アヴァロン島のリンゴ | 高峰明日香の明日はどっちだ! (ameblo.jp)
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