あすか「あー、志麻子ちゃん。昔の髪型に戻したんだね」
志麻子「自由に戻ったわ。ところで、あすかっちの新しいおとうさん、絵画がお好きなんですってね。いいお土産があるの。ボストン美術館の展覧会が日本に来たとき、ミニチュア画を買ったんだけど、押し入れに入ったままだったの。もらってくれるかしら」
志麻子「これ、松島図屏風っていうんだけど、尾形光琳のよ。尾形光琳知ってる?」
あすか「江戸時代のすごく有名な画家ってことは知ってる」
志麻子「ふーん。これはもともと俵屋宗達って画家が描いてたものを、光琳が4回も真似して描いたのよ。堺の豪商に頼まれて屏風に描いたのね。」
あすか「歴史があるんだね」
志麻子「もちろんよ。これはそのミニチュアだけど。その後、堺の祥雲寺というところに寄贈されて、20世紀初頭まではそこにあったの。アメリカのフェノロサって文化人が買って、本物は今、ボストン美術館にあるってわけ。日本にあったら国宝よ」
志麻子「どう?」
あすか「分かった。もらっておく」
志麻子「いい?」
あすか「うん」
アインシュタイン先生「ん?尾形光琳の松島図屏風じゃないか」
あすかっちの声「友人の志麻子ちゃんにもらったの。アインシュタイン先生、画が好きでしょ?だから」
アインシュタイン先生「うん。でもテディベアに抱かれているより……」
アインシュタイン先生「ちゃんと台に飾っておいたほうがいいんじゃない?」
あすか「熊さんのほうが可愛いよ」
アインシュタイン先生「台に飾ろうよ、台!」
あすか「熊さん」
アインシュタイン先生「台がいいよ」
あすか「熊さん」
アインシュタイン先生「台!」
あすか「熊さん!」
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この松島図屏風、ガチャです。どなたかからいただいたものです。いつ頃かな。何円も前かな。もうほんとうにずいぶん前のことです。
どなたか失念してしまってスミマセン。
ありがとうございます。
こうしてこのガチャも日の目を見ることになりました。
志麻子編の主人公だった志麻子ちゃんもお久しぶりです。タイムマシンを使わなくとも、昔の金髪に染めた、おっきなリボンの志麻子ちゃんに戻りました。
それにしてもアインシュタイン先生、絵画を集めるのが好きですねえ。