クラッシクボードを嗜む者であれば恐らく、観ているだろうと思われる映画ある。
これは日本だけではなく世界基準と云っても過言では無いのかも知れない。
その映画には後世に創作された都合の良い解釈もなければ、細かな規制も無く、リアルなサーフィン黄金期が垣間見える。
そのリアルな映画作りだったからこそ、今も色置褪せる事無く伝えられているのではないだろうか?
以前の紹介時にも様々な事柄綴って来たが、今回はそんな映画の小道具として登場したサーフボードの補足的な事柄を綴ってみたいと思う。
今では伝説となったその映画の邦題は「終わらない夏」。
そう、エンドレスサマーがそれである。
この映画の中に後世に多大な影響を与えた2本のサーフボードが登場する。
主演を務める若きサーファー達が各々所属するサーフボードレーベルの当時の最高傑作であり、世界中のサーファー釘付けにしたこの一葉・・・
左はジェイコブスのボードを手にするロバート・オーガスト。
そして、右はホビーのボードを手にするマイク・ヒンソン。
彼らが手にしているボードは劇中の至る所に登場し、作品の中身以上にインパクトを与えた様だ。
そして、後にそれらのボードは彼らの解釈でリプロされた。
勿論、俺も有しているので後に紹介したいと思っているが、劇中に登場するボードを見れば見る程、細かな違いに気付き始めた。
オーガストのボードに関しては、そもそもレーベルが異なっているので致し方が無い訳だが、「どうせなら劇中に登場するボードをリアルに再現出来ないものだろうか?」との思いが頭を過りサーファーズの矢作さんに相談してみた。
矢作さんの見解では「マット一人では無理だろうからジェイコブスさんにも相談してみるよ」との含みのある返事を頂き、正式にオーダーをする事になった。
矢作さんにはこれまで様々なリプロダクトボードをお願いしており、過去に紹介したリックのUFOもオーダーの際にシェイパーであるマット・カルヴァーニがコレクターからオリジナルを借りて削ってもらった経緯があり、今回もそれと同様に事が進むのだろうと思っていたのだが・・・
「ジェイコブスさんが乗り気で色々な資料をチェックしている様だ!」
「マットもやる気満々だよ!」
と、矢作さんから吉報が入り遂にボードが完成した。
完成したボードを手にした矢作さんは「これを限定でリリースする事にしたよ!」、「シリアルも付けてね」と、その様子は聊か興奮している様にも見えた。
そして、加える様に「君のは・・・プロトタイプだな」とも。
なるほど、それは面白い。
いずれにしても、想い描いていた劇中のボードが完全体で我が元へやって来たのだ。
こんな嬉しい事は無い。
次回の更新では、その詳細を綴ってみたいと思う。
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