カリフォルニアに住む親友のマイク・ブラックは今やPIGの第一人者と云われている。
マイクの下には多くのシェイパー達から「俺のPIGに乗ってくれ!」との連絡が後を絶たない事があるそうだ。
マイクはサーファーとしての腕前は抜群を誇る訳だが、彼は決してサーフィン業界の人間ではない。
彼の職業は数学者であって、サーフィンは単なる趣味に過ぎない。
しかし、そんな彼には専用のシグネチャーモデルが4本も存在するのだ。
現在、彼が愛機としているシグネチャーモデルは巨匠スティーブ・ブロムが削ったご覧のボードである。
マイクのインスタグラムのサーフシーンには欠かせない程の存在となっている事はフォロワーなら感じて頂けるのではないだろうか?
そんな、スティーブのPIGの前はと云うと・・・
マイクにとっては少々異端児的なこのボードである。
シェイパーであるアダム・ダベンポートはPiggerであるマイクに敢えてPIGではなく、このボードをシグネチャーモデルとして宛がえたのだ。
そんな異端児的なボードの前はと云うと・・・
彼の親友であるジーン・クーパーが削ったこちらのPIGである。
当初、PIGを創る事を拒んでいたジーンさんはマイクの猛プッシュによって、PIGを研究し、そして、名品を生み出したと云われている。
一介の数学者であなりながら数々のシグネチャーモデルを有しているマイクだが、実はご覧のボードが最初のシグネチャーモデルだった事はご存知だろうか?
BINGのマット・カルヴァーニがマイクとのミーティングの末に誕生させたフェラールPIGである。
当初、マイクはビングのラインアップの一角を担うクラシックPIGに乗っていたのだが、自身のPIGへの想いをマットにぶつけ、そして、マットがマイクの為に考案したのが始まりの様である。
そんな、マイクとマットによって誕生したフェラールPIG・・・
実は、ここ最近、妙にフィーリングが合うので改めて紹介したいと思った次第である。
このボードの気に入って入る点と云えば・・・
レールの創り込みがシャープながらも、しっかりとしたボリュームがあるので俺の様な永遠の初級者でもテイクオフがズバ抜けて速いと云う所である。
また、適度にロッカーが効いている事もあり、少々ホレ気味の波でも容易に突っ込める事もPIGを超えた楽しさが詰まったボードである様に感じる。
ロッカーの恩恵はノーズだけに非ずで、テールにも程好く効いている為、踏み込むだけで操作性を向上させてくれる所等も魅力の一つ云えよう。
因みに、このフェラールPIG、マイクのボード同様に敢えてBOXシステムを採り入れている。
これによって様々なハーフムーンを堪能する事が出来るのだが、この日はジーン・クーパーお手製のフィンを装着してみた。
ジーンさんのフィンはBOXシステムのデメリットを最大限に考慮してあるので、ご覧の様にBOXフィンであってもテールから食み出す様を拝めるのだ。
「どんなPIGをチョイスしたら良いか?」と、多々質問を頂く事があるが、このPIGは最初の1本としては申し分ない事だけは間違いないのでないだろうか?
Keep Surfing!!!!