日の目を浴びたランスカーソン | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

きっと、根っからの貧乏性なのであろう。

 

 

待望のボードが手に届いても暫くは眺めているだけで幸せなのだ。

 

 

そんな待望したボードに早々とワックスなんて掛けよう等とは微塵も思わない・・・

 

 

こんな事を思っている内にいつしか乗りもしないボードの山に埋もれている事に気付いた。

 

 

先日出逢ったサーファーにこんな事を云われた。

 

「それにしても、あれだけのボード、どうするんですか?」

「乗るんですか?」

 

確かに、そうである。

どうしたものだろうか?

 

 

しかし、根本は貧乏性なのである。

だから、そう易々とワックスを掛ける事は出来ないのだ。

 

 

しかし、サーフボードは鑑賞用のアートではない。

いや、アートの要素も十二分兼ね備えているが所詮は遊び道具である。

 

 

そんな葛藤を繰り広げながらようやく1本のボードにワックスが届いた。

 

 

「それで、今日はどうするんだ?」

「オーダーをして行くのか?」

と、彼はシェイプルームで投げ掛けて来た。

 

 

「いや、既にオーダーは入れてあるから確認してくれ」

「良いボードを期待しているよ」

と、返答した。

 

 

そして、届いたのが、このボード・・・

ランスカーソンのPIGである。

「明日はどうする?」

「俺はランスのPIGを降ろしたいんだけど付き合ってくれるか?」

と、投げ掛けると・・・

 

 

「良いですよ」

「それじゃぁ、僕もランスで行き来ましょう!」

と、知人が持ち出しのはスタンダード・ピンテールである。

今やどちらもランスカーソンを代表するボードである。

そんな、彼のPIGに身体を預けてみると、それがPIGである事を忘れてしまうかの様な爽快感があった。

 

 

成る程・・・

乗り易いPIGとは「この手のボードの事を指すのか?」と、思わず呟いてしまう程である。

 

 

ランス・カーソンのボードと云えば、ピンテールに代表されるご覧のキックテールである。

いまでこそ、何処のシェイパーでも採用する様になったが、ジェイコブスからシグネチャーを受け取ったランスが最初に手を加えたのがこの箇所である事から、ランスの代名詞的なディティールの1つとなっている。

 

 

そんな、キックテールの恩恵はPIGでも体感する事が出来るのだから、正に「ランス・カーソン=キックテール」と云っても過言ではないのかも知れない。

また、ランスが手掛けるハーフムーンはソリッドウッドでありながら樹脂枠を極限までタイトにするのだが、その美しい出来栄えもキックテールと並んでランスのボードの真骨頂ではなかろうか?

貧乏性故に長年日の目を当てて来なかった訳だが、こんな素晴らしいボードが他にもガレージに眠っていると思うとワックス掛けが待ち遠して溜まらない。

 

 

ベースはブルー・・・

トップはレッド、この組み合わせでワックス掛けを行えばシーズンを通してサーフボードを堪能出来ると云うものである。

 

 

さて、次は誰のボードにすべきだろか?

 

 

Keep Surfing!!!!!