「サーフボードには浪漫がある」と・・・
何処かの誰かが云っていた事を思いだした。
高が1本のサーフボードであるが、その1本はシェイパーの思想から始まり、やがて作業が始まり、後にサーフショップに並ぶ・・・
そこで、様々なストーリーが加味され、そして、ユーザーへと渡って行く。
その後、オーナーチェンジを繰り返し、そのサーフボードには様々な想い出が重なり合う・・・
こんな事を語っているとサーフボードはつくづく浪漫溢れる代物ではないかと思う様になった。
俺が入手したサーフボードもいつしか誰かの手に渡り、その新しいオーナーと共に想い出を刻んでいく・・・
こうして、車に立て掛けられたサーフボードには計り知れない程のサーファーとの絆が刻み込まれているのだろう。
左はベルジーのセミガン、その脇にはスキップフライのイーグル、中央にピーターのバルサPIG、その脇には1967年製のハーバーのバナナ。
そして、右にはスティーブ・ブロムのブラックボード・タイプ1。
セミガン、グライダー、バルサ、ヴィンテージ、リバースフィンと・・・
どうして、こうも変態ボードが一同に集結するのだろうか?
バルサは重く、セミガンは波を選ぶ、ブラックボードはデッドフラット、気が付けは乗り易いボードはヴィンテージとグライダー・・・
この感性も、また変態そのものであるが、ヴィンテージに平然とワックスを掛ける様も一際変態である。
いやいや、それどころか、頭に抱えたバルサを持って一体何処へ行くのかと思えば・・・
インスタ映えを狙って黄昏のショットを試みたりしている。
この日は、予想に反してサーファーの数が少なくビーチは貸し切り状態。
そして、波も中々であった事から変態ボードには打って付けのサーフ日和となった。
季節は本格的な夏を迎えようとしている。
オリンピックにサーフィンが種目として選ばれ、世間では盛り上げっていると聞くが、「俺達のサーフィンには無縁である」と、云っているかの様にバルサとヴィンテージが語り掛けている様に感じられるツーショット。
クラシックボードを好む者にとって、この光景は特別な事なのだろうが、当の本人達は無造作にその前を通り過ぎる・・・
「サーフボードには浪漫がある」と、何処かで誰かが云っていた・・・
確かにそうかも知れない。
こんな特別な事を身内だけで片付けてしまっては勿体無さ過ぎる。
近い内に多くのサーファー達と変態ボードを語りたいたいものである。
皆さん、来月辺りは如何でしょうか?
Keep Surfing!!!!