それは、サラリーマンが賑わうオフィス街の酒場での話しだった・・・
ジャーナリストとしている活躍している知人と、こんな対話をした事から始まった。
「ねぇ、グレッグ・ノールのオリジナル、ダ・キャットを持っているんだけど」と、何気なく話すと・・
「それはオリジナルじゃないよ。恐らくレプリカだね」と、そっけない返事が返って来た。
「なんで、見てもいないのに判るの?」と、食い入る俺に彼は・・・
「あのね、ノールのオリジナル、ダ・キャットは本当に希少で数が少ないんだよ」
「持っている人は手放さないし、探して出て来るものでは無いんだよ」
「いや、でも・・・」と、云い掛けた俺の言葉を遮る様に彼は、「もし、本当だとしたら大変な事だよ」
「その位、ダ・キャットは他のヴィンテージとは格が違うんだ」と、その言葉でノールネタは終えてしまった。
グレッグ・ノールのダ・キャットは、かのミッキ・ドラの為に考案されたシグネチャーで、その造形は前期後期に渡って大きく異なる。
1966年に登場したダ・キャットは僅か3年しか製造されておらず、しかも、ロングボード全盛期の時代であったにも拘わらず、極僅かな数量しか生産されていない幻のヴィンテージと謳われている。
前期型は概ねPIGの形状をしており、ダ・キャットの代名詞でもあるチャンネルがボトムに採り入れられてはいないが、後期型はノーズにボリュームがありボトムにチャンネルが入る。
また、フィンシステムに至っても前期型はオンフィンなのに対して、後期型はBOXになっており、ディケールも前期後期では異なる。
以前紹介したダ・キャットのレプリカは、後期型をオンフィン仕立てにした「良いとこ取り」のダ・キャットで、オリジナルには存在しない仕様である。

このボードの紹介時にも綴ったが、昨今では、このレプリカでさえも非常に高騰してしまい、最早、乗る為のサーフボードとしての価格を遥かに超えてしまっている事からレプリカとしては異例の高値で売り買いがされている様である。
そんな高騰が続くレプリカのダ・キャットでさえも、サーファーズの矢作さんの話しでは「オリジナルとレプリカじゃ比較にならない」と、改めてオリジナルの希少性を語ってくれた事があった。

どのタイミングで、オリジナルのダ・キャットを紹介するかは、ずっと、考えていたが新年の更新で紹介しようかと思っている。
本来なら、今回の更新でPIGの乗り味みたい事を綴ってみようと思ったのだが、書き綴て来たブログを見返すと余りにもPIGネタが多く、見送る事にしたので何処かのタイミングで綴ればと思っている。
さて、2013年から書き始めたブログも、思えば来年で7年目を迎える。
営利目的ではないので自身の思った事を思いのまま書いているいる訳だが、プライベートで付き合いのある知人達からは「ディープな事は余り綴らない方が良い」と、アドバイスをもらったので来年は色々と配慮しながら引き続き綴って行ければと思っている。
年内は本日の更新で最後とさせて頂きます。
毎日、多くの方々に読んで頂きまして本当にありがとうございました。
今年も残す所、1ヶ月を切りましたが、皆様にとって素敵な2018年で終えられる様にお祈りしています。
そして、迎える新年が素晴らしい1年であります様に!
来年、何処かの海でお会いする事があるかと思いますが、その節はどうぞよろしくお願い致します。
良い年をお迎えください!
Keep Sufing!!!!!