1965年・・・
レイノルズ・イエーターはターン性能を特化させる為に2つの試みをサーフボードに採り入れた。
一つはストリンガーをノーズに掛けて細くして行くウェッジストリンガー。
そして、もう一つはデッキ部分をスプーン状に抉り、フォーム自体の軽量化。
この二つの要素を汲み入れたボードは、後にイエータースプーンと呼ばれ、後世のサーフボードに多大な影響を与えたと言われている。
一方、1966年にはデイル・ベルジーによってテールデッキを薄っすら抉ると云う、当時としては画期的な仕様の下にノーズライドを安定感を兼ね備えた422がジェイコブスからリリースされる。
この仕様は更に翌年の1967年にリックからリリースされたUFOによって一際抉られる様になり、スクープテールとしてイエーターのスプーン同様に後にサーフボードに多大な影響を与える事となる。
久しぶりの前置きとなったが、本日はそれら二つの要素を兼ね備えたボードを紹介したいと思う。
ダベンポートのカブである!

このボード、以前、シースワローの毛塚君から借りてインプレッションとして綴らせてもらったが、最終的には俺の所にやって来たので、改めて紹介したいと思う。
このカブだが通常のモデルとは異なり、ノーズ部分が抉られただけの一般的なステップデッキではなく、テールも抉られたダブルステップデッキ仕様になっている。
ご覧の様にボードと立たせた状態でテール側を覗き込むと激しい程のスクープテール具合が確認出来る。
こちらのアングルから見ても一目瞭然とも云える程の見事なスクープ具合である。
勿論、このモデルは根本的にステップデッキである為、イエーター並みのしっかりとしたスプーン形状がノーズに施されている。
ノーズとテールの双方にスクープを採り入れた通称ダブルステップデッキは、一昔前にタイラー・ハジキアンからもリリースされたが、長年タイラーのシェイプを目の当たりにして来て上に、そのラミネートも担っていたアダムはタイラーの長所短所を分別しながらシェイプした様に思えてならない。



フィンは近年ではスタンダートドと化したイギーフィン形状の物が着けられており、ノーズライドの安定感とターン性能に長けたモダンクラシックに欠かせない万能なチョイスとなっている。
そして、ディケールはブルーピグメントにさり気無く収められたご覧のディケールがあしらわれている。
ダベンポート・・・


俺の周りでこそ、最近は見掛ける様になったが、まだまだ、一般的には認知度の低いボードメーカーである。
しかしながら、このレーベルをチョイスしているサーファーは、皆、センス、技量(俺自身は技量は無いが・・・)、ボード知識に長けた者達ばかりである為、お墨付きのメーカーだと思うので選定に悩むのは無用かと思う。
個人的にはクーパーフィッシュ、ガトヘロイ、タイラー等を始めとするレーベルと肩を並べるのではないかと期待している次第である。
Keep Sufing.