PIGとCHIP | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

最近、やけにPIGネタを書いている様な気がする・・・
いや、気がしているのでは無く、実際には自ら進んでPIGの事を書き綴っているからか?PIGに関する事を多くの方々から聞かれる事がある。


PIGが現在どの程度ニーズがあるかは分からないが、数年前のピーク?に比べたら海で見掛けなくなった様な気がする。


しかし、先に書き綴った様に「今一度PIGに!」と思っているサーファーが多い様にも思えたので、本日はPIGの事を書き綴ってみたいと思う。


そもそも、PIGが再認識された経緯はどの様な事からなのか?


これは、大国アメリカでスパークした事なので、いつ?誰が?を突き止めるのは難しい話であるが、俺が現地を含めた多くの人から聞いた話を纏めると、サーフボードを買えない子供達が廃棄物同然のPIGに乗りはじめ、そこに大人達が目を付け、徐々に広がって行った?という結論に達した。


そして、そこに一人の数学者が書き綴ったブログによって、世界中に波及したと言った所だろうか?


PIGが誕生した経緯はこれまでにも幾度と書き綴って来た訳だが、現存するヴィンテージ及びレプリカ、モダン、全ての原点はベルジー&ジェイコブスからリリースされたバルサPIGである事は周知の通りである。
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ポイントノーズに近い形状のナローノーズに、テールワイドな様は豚(PIG)に見える事から「PIG」と命名された。
この「PIG」の命名には諸説があり、ベルジーが命名したと記された書物もあれば、ジェイコブスが命名したと記された書物もある。


また、PIGの誕生に関しても様々な諸説が残されており、PIG誕生以前からベルジーと親交のあったランス・カーソンは「ベルジーは真剣にサーフボードの未来を見ていた」、「新しいボード(PIG)への製作に意欲的だった」と語っている一方で、グレッグ・ノールは「マリブチップを造る際に誤ってフィンをノーズに着けてしまった」と怪我の功名説をサーフマガジンで語っていた。


そもそもPIGとCHIPには多くの共通点があり、その代表的な仕様と言えば、この巨大なハーフムーンである事から怪我の功名説はかなり信憑性が高いと言われている。
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現在、CHIPはジョー・クイッグとマット・キブリンによって開発されたとされているが、これに関しても諸説が沢山あり、彼等が参考にしたのはボブシモンズのボードで、そして、CHIPの開発にはマリブの南、所謂、サウスベイで当時名を馳せていたデイル・ベルジーもそれに加わっていたと言われている。


CHIPは非常に画期的なボード形状だったらしく、様々な波をメイクするサーファー達の写真も多く残されている事からもポテンシャルの高さは立証済みであった事だろう。


しかし、CHIPの開発にベルジーが一枚噛んでいたするならば、早い段階でデメリットに気付いたと推測され、PIGの誕生は怪我の功名による「偶然説」よりも、デメリットを改善する為の「必然説」だったという意見もある様だ。


また、CAのヴィンテージコレクターの間では「突発的」にPIGが誕生した訳でなく、ベルジー&ジェイコブスのCHIPに限っては徐々にPIG形状へと変わって行ったとも言われている。


実際に俺が所有するベルジー&ジェイコブスのCHIPも、その形状は限りなくPIGに近く、ジーン・クーパーに見立ててもらうまでは俺自身もPIGだと思っていた事からコレクター達の意見には納得出来る部分もあったりする。
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そんな語りつくせない魅力を持ったPIGであるが、冒頭にも触れた子供達の遊び道具だったPIGは一人の数学者によって世界中のクラシックサーファーを魅了する事になるのだが、肝心の数学者が一体どのような経緯でPIGにのめり込んで行ったのか?


続きはまたの機会に書き綴れればと思っています。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。


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