タイラー・サーフボード | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

タイラーが日本で騒がれ始めてのはいつだっただろうか?
1990年代にロングボードが完全復活して以来、その時代を牽引して来たのは紛れも無く、1960年代に活躍したドナルド・タカヤマ、デイル・ベルジー、そして、ハップ・ジェイコブスではないだろうか?



中でも、「超クラシック」の真髄を極めていたベルジーのボードは多くのクラシックファンを魅了したのではないだろうか?
俺自身も紛れも無くその一人だと思う。




世紀末に指し掛かった辺りだっただろうか?
タイラーやスミティーの名をチラホラと聞く様になった。
ベルジーを彷彿させる程のクラシックな創り込みは何処となく新鮮味があった様な気がする。

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当時、ドナルドのモデルTが20万円そこそこの時代に、タイラーのボードは35万円辺りだったと記憶している。
この高額なボードを入手する為に、ベルジー等のボードを手放した人も多かったのではないだろうか?



現在、タイラーのボードを日本で購入する事は困難になって来た。
原因の一つして、CAから直で購入出来るシステムがあるからだと言われている。
また、エルセグンドのショップでディスカウントされた吊るしのボードを買い付けて20万円前後で売っている店舗がある為、価格設定が合わずにショップが取り扱いを断念せざる得ない風潮がある様だ。



新品のボードが格安で売られていると言う事は、当然ながら中古の相場も下がる訳で、高値で購入した俺としては今の相場に少々腑に落ちなかったりする。



そんなタイラーが、以前、「今度、思い切って値上げをしようと思う」と言って来たのだ。
流石にその金額の上げ幅には驚きを隠せなかったが、先日、ある雑誌の取材を受けた際に知り合ったジャーナリストが同じ様な事を聞いた様なので、既に値上げされているかも知れない。



我武者羅にボードを創り続けて来た30代のタイラーも40代半ばに指し掛かって思う所があったのだろうけど、その金額と今のレートでは、益々、タイラーのボードが日本のマーケットから離れて行く事だろう。

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前回の更新で1960年代のボードがリアルヴィンテージならば、1990年代のはセミヴィンテージみたいな表現をしたが、タイラーのボードを区別するならばモダンヴィンテージではないだろうか?



いや、タイラーだけでなく、ジーン・クーパー、ロビー・キーガル、ダン・フォルテ、タナー・プレイリー等が手掛けるボードも同様ではないだろうか?
数多くのボードを見て来た俺としては、彼が創り上げるボードはヴィンテージさえも凌駕する魅力があると思う。



スミティーが入手出来なくなり、タイラーの入手も困難になって来ると日本のクラシックボードは上記の4人時代になるのだろうか?

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4人のボードを所有する俺としては、本当の意味で彼らの時代が来た事は嬉しい限りだがタイラーが日本のマーケットにおいて影が薄くなっていくのは寂しい限りである。



Keep Surfing!