ランス・カーソンのマリブチップ | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

サーファーにとって一番厳しい季節がやって来た。
俺も、サーフィンがしたくて前の日から備えていると、冬特有の強風が訪れるとついつい海から足が遠ざかってしまう。



 

湘南から南では3月に入るとサーフィン日和が続くのだろうが、俺の住む地域では4月後半位までは厳しい日々が続き、気持ちも萎えて来る。
そんな日は、決まってガレージに入り込みボードを拝むようにしている。
ボードを見上げているだけでイメージが湧き上がり、サーフィンが恋しくなって来る。
技量の云々に限らず、根っからのサーフィンバカになってしまう瞬間でもある。



 

今日紹介するボードはランス・カーソンにボードである。
ランスが好きでない人には「またかよぉ?」と思われそうだが、俺にとってランスは特別な存在・・・
故に、所有しているボードも多いという訳で、紹介頻度も増えてしまうのである。



 

ランスと言えば、スリーストリンガーのピンテールが有名だが、この10年でランスの「代表作が変わった?」と思えてしまうボードが登場したのだ。
このボードの登場によって、多くのシェイパー達が改めて彼を尊敬し、そして、彼に負けない様な素晴らしいボードを世に送り出したのではないだろうか?



 

このブログで、ランス・カーソンと親交のある方が、以前、こんなコメをくれた。
「ランスは、自分の作品を後世に残す為にコンピューターシェイプの型取りしている」と・・・
更に、その方のボードをベースに型取りを考えている様である。
実際には、いつそれが行われるのかは不明だが、ランス・カーソンがカリフォルニアに新しい風を吹き込んだのは確かであろう。



 

相変わらずの長い前置きとなってしまったが、今日紹介するボードはランス・カーソンのマリブチップである。

 

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CHIPと言えば、俺的には「PIGだと思って手に入れたらCHIPだった」みたいな怪我の功名的な流れで手に入れたベルジー&ジェイコブスのボードがあるのだが、それ以外にタイラーが初めてフォームで造ったCHIPとダノーに造ってもらったCHIPがある。
前にも書いた通り、ダノーのCHIPはランスのCHIPとは一線を画すのだが、タイラーのCHIPはランスの影響を多大に受けた感じが強く出ているのだ。



 

以前、ランス・カーソンに「貴方の弟子は誰ですか?」と聞いたところ、直ぐに「タイラーだ!」と言って来た。
タイラーと言えば、ジェイコブスの直径なのだが、ランスにしてみれば己の集大成として造り上げたCHIPを伝授した事によって「タイラーは愛弟子」となったのであろう。



 

ランスのCHIPはベルジー&ジェイコブスが創り上げたヴィンテージCHIPとは異なり、テールの絞り込みに大きな特徴が感じられる。
ランスほどではないが、タイラーのCHIPも同様のラインをしているのが良くわかる。

 

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一方のダノーは、PIGのラインに重点をおいている様に感じるのは俺だけであろうか?

 

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ランスのCHIPの特徴と言えば、もう一つこれである。

 

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ウッドフィンの樹脂が薄い事である。

 

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これって、結構気を使うかもしれないディティールである。
リーフポイントで調子込んでインサイドまで行ってしまったものならば、泣きを見る事は間違いなさそうである。
また、ストリンガーも2インチのバルサを使用していて、ディティール馬鹿の俺には嬉しい限りであったりする。

 

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ディーケールは、勿論、これだ!

 

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前にも書いたと思うが、ランス・カーソンのボードはこのディケールに限る。
本人はちょっとした使い分けをしているのだが、俺はこっちの方が好きである。



 

リーシュループは、ランス曰く「これは無で!」との強い拘りがある様で付けられていない為、どのタイミングで下ろそうか躊躇している最中である。
風が強く、サーファーの少ない日だったらそれも可能だが、マナー違反と寒さに弱い俺としては頭の痛いところである。



 

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