ハーバーのPIG | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

最近良く思うのは、サーフボードの購入は「縁」任せにしようと思った。
と言うのも、俺がボードオタクである事は知人達の間では有名?になっており、「買わないか?」とよく声を掛けてもらう。



 

幸か不幸か?
最近、これが頻繁に続き、今年に入ってから怒涛の様にボードが増えてしまった。
増えてしまった要因には、単に「声を掛けてもらった」だけでなく、それ以前にオーダーしていたボードが一気に出来上がってしまった事にもある。



 

俺がカスタムするオーダーは、何故か?時間が掛かってしまう。
通常、3,4ヶ月で入荷する筈のメーカーでも、1年半近くも待たされた。
流石に、1年半も待たされると「欲しい」と思っていたボードの方向性も変わってくるし、その間に待ち切れずに他のボードに手を出してしまったりするので、結局、無駄?な買い物をする羽目になった様な気がしてならない。。。




 

今日紹介するボードは、その中の1本である。
ハーバーのPIG。。。



 

ハーバーのPIGは、シーコングのラインナップには無いモデルである。
故に、購入するに当たってはカスタムしかない。
カスタムに当たって、ハーバーの当時の資料を見ながらモデルを決めたのだが、実はハーバーのPIGに関しては、その殆どがベルジーとその弟子達が削っていた事はご存知だろうか?



 

ベルジーはジェイコブスと別れてからしばらくの間、他のブランドでシャドー・シェイパーとして働いていたのだが、ハーバーも例外ではなった。
ハーバーは、専らベルジーの得意であるPIGを中心に外注していたのだが、短期間で物凄い数をベルジーが削って来た事に「不自然」さを感じ、ベルジーに問いただした所、「自分の弟子達が削っていた」と言われたのだと言う。
ハーバーは「ベルジーだから頼んだのに・・・」と、ベルジーを切り、以降しばらくの間、PIGをラインナップから外したそうである。
そして、そうした一連の後に出来たのが、バナナやトラッセルスペシャルである事は有名な話である。



 

そんな、逸話の詰まったハーバーのPIGを完全復刻したくて、オーダーしたと言う訳だが、流石に1年半も掛かるとは想像していなかった。
聞く所によると・・・シェイプに時間が掛かり、ラミネートに時間が掛かり、フォームも特注、さらにフィンにも時間が掛かり、そして、ちょっとしたミスもあって、これだけの時間を有してしまったそうである。



 

ハーバーのメインシェイパーである、ティム・スタンプスがPIGを削り慣れていないからだろうか?
はたまた、ハーバーの監修が厳しかったからであろうか?
いずれにせよ、ハーバーのPIGは殆ど出回っていないので紹介したいと思う。

 

イメージ 1

アウトラインは、やはり、ベルジーのラインである事が一目瞭然である。
ハーバーの資料として残っているボードや書物でのPIGが、ベルジーテイストなのだから当然と言えば当然である。
ストリンガーは2インチのバルサを使用している。

 

イメージ 2

これは参考にしたビンテージが同様だった為、このチョイスとなった。
圧巻なのが、このソリッドのフィンである。

 

イメージ 3

前に、ウェイン・ミヤタのPIGの時にも書いたのだが、「良いPIGの条件」として、俺はウッドフィンの厚みは譲れなくて、これに関してはオーダーではリクエスト出来ない為、満足度としてはかなりのものである。
そして、ハーバー監修の元にティム・スタンプスが削った証として、サインを入れてもらった。

 

イメージ 4

因みに、クロスは10オンスの3層巻である。
フォームは重さからして、グリーンフォームかな?
重量感はもう少し欲しかったけど、余り重過ぎても他のボードと差別化が出来ないので、これはこれで良しとしている。
さて、このボード、一体どんな乗り味なだろうか?



 

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