今から20年以上前・・・
まだ、インターネットは一般には普及していなかった。
それらはパソコンを要する職業の者や一部のマニアだけのモノであった。
この時代のサーフィンの情報ツールは圧倒的にサーフマガジンであり、馴染みのサーフショップであった。
そんな時代に一早くインターネット上でデーブスウィートを紹介しているページに出くわした。
俺はパソコン関係には無知な人間であるが、興味本位でパソコンを私有していた事もあり、暇さえあれば「ベルジ、弟子、ランスカーソン、サーフィン」等のキーワードを入力してネットサーフィンに明け暮れていた。
その中で、デューイ・ウェーバーがヒットした。
正確に云うと、ウェーバーの下でライダー兼シェイパーとして励んでいたハロルド・イギーにだった。
実は、このハロルド・イギーという男は、後にCONのヘッドシェイパーを務める事となるブルース・グラントをサーフ業界に引き入れた人物でもあった。
ブルースは幼い頃から近所にあったウェーバーの工房に遊びに行き、そこでハロルド・イギーにシェイプの基礎を教えて貰ったそうである。
検索がてらに覗き込んだページにはブルース・グラントのシェイプ歴の様な事が綴ってあった。
ブルース・グラント自体はCONのシェイパーとして度々NALUに紹介されており、いつかは乗ってみたいと思っていたシェイパーの一人で、結果、CONではなくデーブ・スウィートのボードで叶う事となった訳だ。
本日は、そんな想いれ深いデーブス・ウィートのタンカーを紹介したいと思う。
それがこちらである!
1960年代にデーブ・スウィートによって起こされたテンプレートをブルース・グラントが継承し、そして、俺用にアレンジしてもらったタンカーである。
長さは実に11ftあり、沖合の小さなうねりからのロンググライドを可能にするグライダーでもあり、優雅なターンを可能にする為に、ブルースお手製の少々小振りなウッドウィンがグラスオンされている。
このボードが初のデーブスウィートという事もあり、至れり尽くせりの仕様にする為に、タンカーにはややミスマッチなウッドブロックをあしらってみた。
オーダーしたのが2002年と今から17年も前にもなるが、俺のボードではお約束のブロックの組み合わせは拘りの一つでもある。
また、それに加えノーズブロックもウッド製と、やり過ぎるくらいの豪華絢爛な仕様も、まだ俺がヴィンテージに触れていない時代の表れの仕様でもある。
3ストリンガーのセンター寄りにはブルースの直筆のサインが入り、その横にはカリフォリアでは一目置かれている伝統的なディケールが映え渡っている。
さて、肝心の乗り味なのだが・・・
実は、このボード、17年も経っていると云うのに、まだ一度も乗っていないミントコンディションの状態である。
貧乏性故に、余りにも豪華絢爛にしてしまったが為か?中々、ワックスを掛ける事が出来ず、いつしかオブジェと化し今日まで経過してしまっているが、最近、仲間連中がスキップフライを引っ張り出した事によりグライダー熱が上がって来ているので、そろそろ、コイツの引っ張り出してみよかと思っている。
17年を時を経て、待望の進水式が間も無く訪れようとしている。
Keep Surfing!!!!!!!!