さて、いきましょう。
昨日の続き、長年避けてきた「コンチネンタルGP5000」をとうとう買ってのレビューになります。
GP5000を何で避けて来たのかというのは昨日の記事「GP5000テイストで乗れるか」と、
また去年の記事のリンクがそこに貼ってあるので、それを参照していただきたいのですが、
この2月末にロードサイクリングを再開してから
去年から悩んでいたところを、
ようやく決心してGP5000を注文することにいたしまして、
比較しやすいように、まずは古いミシュランのパワーコンペティションに履きかえました。
(ボロボロとはいえ、試す間、1ヶ月ぐらいはまだ履けるんじゃない?と思ったんです)
結局なんだかんだ言って、ミシュランを履いたまま2月、3月と500kmは走ってしまったんですが、
4月に入ってようやく意を決してGP5000を履き、200kmを走ってからのレビューです。
まず、以前からアンチ太タイヤの私は前輪は23C、後輪だけ25Cを履いていたので、
比較しやすいようにと、GP5000も同じように前輪に23C、後輪に25Cを注文しました。
早速交換の時に実測の重量を測ったんですが、
この時点で、「おい!」騙された気分でいっぱい。爆
というのもパワーコンペティションもGP5000も25Cの重量は、公称で215g。
同じ重量ということになっているんですが、
見てくださいよこれ。
パワーコンペティションは公称より9g軽い、206.1gに対して、
GP5000はなんと、公称より12.8gも重い、227.8g!!
これは酷いと思いませんか?
誤差はあるとしても、基本的には同じぐらいの重量で、GP5000の方が少し転がり抵抗が低めと思って、
そのスペックを信じて買っているのにですよ。
約22g重いって、もうファーストグレードとセカンドグレードぐらいのスペックの差になっちゃってるじゃないですか!!
前輪、23Cもほぼ同じです。
パワーコンペティションが、191.7gに対して、
GP5000は209.7g!!
こっちもGP5000が18gも重いんですよ。
コンチネンタル、まじかよ、インチキじゃねぇかよ!っていうね。
ここでこの5000の文字の横のドイツ国旗も相まってすでに大分がっかりですよ。。
とほほ。。と。。
しかし、乗ったらね、性能はいいはず。
なにしろコンチネンタルGP5000ですから!
あの、4000S IIよりも圧倒的に性能がよくなったというGP5000ですからね。
という訳でファーストライド、
いつものミシュランの時と同じ空気圧、
前輪に6.6bar 後輪に6.9barを正確に入れて、ゴーです。
硬え!
なめらかじゃねぇ!
笑
だめじゃんこれ!
ミシュラン、パワーコンペティションを使っていた時の、
すべるような滑らかさが全然ないんですよ。
凹凸を超える時の突き上げも、あきらかにGP5000の方がきついです。
グリップ感で言えば、明らかにGP5000の方が上。
コーナーも同じように車体を倒すと、GP5000ではオーバーステアになるぐらい。
GP5000は明らかにクイックに曲がります。
峠の降りだったらGP5000の方が性能がいいということなんだと思いましたが、
はっきり言って、峠の降りで踏んだりしない自分には
パワーコンペティションの性能で全然不足がありませんでしたから、
全然意味なくねぇ?と思いました。
唯一、GP5000の明らかな利点は
舗装がなめらかな部分では滑るようななめらかな走行感がない代わりに、
舗装が悪い場所を走った時に、それほど乗り心地に変化がないところでした。
しかし、悪路に強いというのは確かにいいけど、
あの滑らかさが無くなっちゃうんじゃなぁ。。
という訳で、ファーストライドから帰ってきて、
「来年は何買おうかしら」なんて無意識に考えて続けてしまうぐらい
がっかりしちゃったんですよ。笑
とは言え、それなりに高い買い物ですし、
今年一年は少なくともこいつと付き合わなくてはいけないのですから、
2回目のライドでは、ちょっと工夫。空気圧を高くして挑戦。
というのも、去年のミシュラン、パワーコンペティションと、veloflexの比較の記事
「最新タイヤの傾向と旧型世代の楽しさ」でも書きましたように、
硬めに振ったレーシングタイヤは、空気圧を高めにして、
さらに硬く、その特性をむしろより出していった方がうまくいく
という経験があったからなんですよね。
というわけで、2回目のライドでは、
前輪7bar 後輪7.2barにして、40kmの丘のアップダウンコースを走って見ました。
しかし、これがバッチリだったんですよ!
自分は現在、体重が62kgで、40kmぐらいのライドでは、だいたい平均時速30km/hぐらいで走っているのですが、
その条件の中では、7barまで上げても、6.6barで走っている時よりも特に乗り心地が悪くなる訳ではなく、
(これはveloflexとまったく同じ傾向でした)
転がりのスムーズさは、転がり抵抗が低くなる分、格段に増している印象なんです。
しかも、2回目に走った丘のコースは比較的、舗装道路がなめらかでない部分が多いコースでしたので、
悪路になった時に、さほど苦しくならないGP5000の良さ、性能がいかんなく発揮され、
あ、これは楽だ。
はっきり言って、パワーコンペティションより疲れない!
という感じがいたしました。
これ、多分日本の大部分のように舗装がいい地方ではパワーコンペティションの方が
気持ちよく走れる時間が長くなると思います。
しかし、私の走るフランスの田園地帯などでは、
基本的に舗装の質が悪いですから、
GP5000の、悪路に入ってもあんまり減速しない感、
そんなに重くならない感は、かなり効きますね。
そして、GP5000のグリップの良さですが、
丘のコースしか走っていないので長い降りはないにしても、
やはり、道の悪い降りでの安心感が、大分違いました。
そう、GP5000は舗装の良い場所でのシルキーな乗り心地はかなり劣るものの、
全般的に、どこをとっても「安定感」という意味ではこっちに軍配が上がるようです。
という訳で、4月に入ってからGP5000で200kmを走った今では、
GP5000好き!
というところまで来ました。
なんか以前よりライドに安心感がります。
そして、パワーコンペティションのような滑らかさは失ってしまっている筈なんですけど、
もう「あの滑らかさ」がどんなんだったか忘れてしまっているので、
どこを走っても安定しているGP5000のほうがむしろいいかも。
なんて思っているぐらいです。
ちなみに、重量で、前、後輪とも約20g重いGP5000ですが、
こちらの方が転がり抵抗が低いせいなのか、
出ているタイムは、パワーコンペティションとほぼ全く同じ辺りが出ています。
そして、空気圧を高くして乗っているせいもあるのでしょうか、
その20gの重さの差を感じることも全然ないですね。
という訳で、GP5000、好きになりました。
唯一、今でも気に入らないのは、タイヤサイドにドイツの国旗が描いてあることぐらいでしょうか。爆
そこは我慢です。
ドイツ国旗付きになってしまった俺のイタリアンバイクの姿です。(笑)