ここからの続きです。
 
話は前日に戻ります。
ワイマールと言えば、バウハウスの学校があった場所、ナチスとの軋轢で閉校に至るわけですが(5月からバウハウスとナチスの関係に絞った特別展があるそうです)、その後のデッサウの方が有名なのかもしれませんが、ここがオリジナル。
バウハウス博物館があります。
 

このような広い敷地に、シンプルな4階建ての建物。

 

内部は階段で登り降りするのですが最上階から出口に下る階段はこのような感じで。

 

2Fから(ドイツで言う1F)重い鉄の扉を自分で開けて展示室に入ります。

 

バウハウスの時代とムーブメントを。アプリをDLして携帯で聞くようなオンデマンドの音声ツアーもできるのですが、なんだかうまく動かず。

 

 

バウハウス建築というくらいで、建物がやはり、メインな気がします。家具など調度品も特徴的なものが多く作られました。

 

 

 

椅子は実際に座れるものもありました。

 

奥の方の椅子は有名なのでは、これも座れます。

 

立体の完成模型。

 

 陶器・ガラス器など。

 

 今もどこかで普通に売ってそうな椅子。

 

 

 

 

子供のおもちゃ箱。

 

 

 

 

上階に行くと作家単位の展示がありました。

 

 

 

ほぼ100年経過しているバウハウスの作品ですが、驚くほど新しいです。

それを実際に思ったのは、この100年前のバウハウス建築、Haus Am Hornです。

翌朝の10時開館を狙って行きました。

 

シンプルな平屋建てです。

 

上が建築当初、持ち主が変遷する間に増改築がなされ、2000年頃には下のような姿に変わってしまい、それを買い取って、建築当初の姿に戻して、公開されています。改築後の姿のほうがよほど古臭く見えるのが恐ろしい。

入ってすぐにある広間。

 

ここはダイニングです。

 

キッチン。電子レンジなどは当然後世の追加ですが、流し台は復元。

組み込み型システムキッチン世界初だそうです。

 

 

 

バスルームは水栓などは90年代のものですが。

照明のデザインが面白いです。

 

鏡台は当時のデザインに基づく復元品。

 

子供部屋です。おもちゃ箱のオリジナルは前日の博物館に展示されていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裏の家庭菜園からの姿です。

 

これだけのモダンでシンプルな、今でも全然通用するデザインがなぜナチスと軋轢を生んだのか。

デザイナーにユダヤ系の人がいたのは事実ですが、素人目に見ても才能の欠片もないことが一目でわかる、上手なだけの画学生だったヒットラーがその才能に嫉妬したのではと想像しています。

 

今まで、採炭塔や、工場遺産としてのバウハウス建築は見てきましたが、家屋は初めて。

とても楽しい時間でした。

博物館で知ったのですが、バウハウス建築のワイナリーがマンハイムの方にあるそうです。

そのうち行ってみたいと思います。