ここからの続きです


 

ホテルで朝食を取って(目玉焼きがおいしく感じた)、8時半のオープン時間到着のつもりで、世界遺産パフォス遺跡を目指します。

車でおよそ10分。美しい南国を感じる海岸沿いに広大に駐車場(無料)、入り口もすぐ先にありました。

 

 

入場料を払って(4.5€、キプロスは観光施設の入場料が欧州の中では異例に安かったです)、

遺跡の中に。入ったすぐのところには何もありません。ビジターセンターも閉鎖中(冬だから?)でした。

入口でもらった地図だと、ローマ時代からオスマン時代に至るまでの遺跡が点在しているようです。

ちょうど同じ時間に入った東洋人のおひとり様が左側に行ったので、右回りで遺跡を見て回ることにしました。

 

最初に、ビザンチン時代の砦跡に。

 

 

 

と言っても、方形の石組みが残るのみ。アラブの攻撃に備えて築城されたそうですが、数十年後の大地震であえなく倒壊した城跡だそうです。

周囲を一回りして、次の遺跡を見ようとしても中世期の遺跡はほぼケアされていなくて、

見つけることもできないという。

 

遠くに灯台が見えます。この周りに、オデオン(劇場)とアゴラ(集会場)、そしてローマ期のヒーリング施設跡(なんだそれ?)があるので、そちらに向かいます。

 

劇場跡。案外小サイズです。タオルミーナや、マケドニアのオフリドで見た劇場の方がよほど大きい。

 

オデオンの向かい側に集会場跡、オデオンの横手にヒーリング施設の遺構がありました。

 

全貌を見ようと、灯台の方に登ってみました。

なんで陸地の灯台がと思ったら反対側が海でした。

 

灯台のある高台から遺跡も望んでみました。


 

次はローマ時代の遺跡に。上屋があり自分が入っていった方は入口にも鍵がかかっていたのですが、中から人の声がします。

一回りしてみました。

 

立派な案内版。上屋の中ではどうやら、モザイク画が保存されているようです。

 

かなりの広さの建物一面にモザイク画が。

 

これは女性と魚と犬が一体化した怪物の姿だそうです。三種組み合わせとは。

 

それぞれの絵には神話だったりの意味があり。すべてを記す教養がなくて申し訳ないのですが。


このような感じで保存されていました。ここにたどり着いたときは入場者も増えていて、ドイツ人のガイドツアー団体が一番見応えにあるところを長時間占拠していました(だいぶ待ちました)。それにしても、さすが休暇の為に生きているドイツ人。あらとあらゆるところに集団で来ています。

 

一回りして(遺跡を大回りしてずいぶん歩いていました)のどが渇いたので上屋脇にあった自販機コーナーに。

なんだか見慣れた機械だと思ったら、なんと日本の自販機をカード払い専用に「魔改造」した自販機でした。黄色いところがタッチ決済機。ドイツのキャッシュカードで支払い可能です。(おそらく日本のクレカでも)

 

売切の文字はそのまま漢字表記。緑色のランプで「販売中」…。

€の現金用に改造するのはさすがに手間が大きすぎるのでしょう。偽札や偽コイン検知が必要ですし。コインはサイズは一緒でもデザインは各国異なりますし。

あえて欧州製の自販機を使わないのは、故障率だとか使い勝手もあるのでしょうね。

よく日本語表示で、安全規格などパスしたと不思議ですが、びっくりしました。この魔改造自販機は初めてみました。

 

さらにもう一つ、遺跡入口に近いところにもう一つ小さめの上屋があって、ここにもモザイク床が保存されていました。

 

 

 

 

神話のモチーフでしょうか。

 

 

屋外にも大規模な建物跡が。一部モザイク床が見えるようになっていました。

 

モザイク床の通路。この上も歩いてよいことになっていました(いいのか?)

 

円柱は立て直したのかも知れません。

 

ところどころにこのようなギリシャ語、英語併記の案内板が。それにしてもここまで色が残っているモザイクを地中海の強力な日差しの下において大丈夫なのか心配になっちゃいますが、そこは検討したのだろうと信じたい。

 

最初の方は施設のメンテも出来ていない荒れ地状態でしたが、ローマ期の遺跡部分は見どころ充分でした。

ギリシャ・ローマ神話の知見があればさらに楽しめたと思います。

自分としては日本製自販機の魔改造が気に入ってしまいました。

 

ここがパフォス最大の観光スポット、古代遺跡は周囲に点在するようですが、飛行機の時間もあるし次の新石器時代、3つ目の世界遺産に向かいます。