近くの大円寺の薬師如来(やくしにょらい)像が金色に輝いている姿に引かれ境内に足を入れました。身体の具合の悪い部分と同じ部分に金箔を貼るとご利益があるとのことで、全身に金箔が貼られていました。
薬師はサンスクリットのバイシャジャ・グル(Bhaiṣajyaguru)の訳(バイシャジャ「薬」、グル「師」)です。人々の病を救い、悟りに導くことを誓った仏を指し、医薬の仏として信仰されています。右手には施無畏印(せむいいん)を結び、左手に薬壺(やっこ)を持ちます。如来は、真理(如)に随(したが)って来た、真如より現れ出た者である仏陀のことだそうです。
石には、「すべての人たちへの邪悪の退散と病の平癒を願って」と書かれています。また真言も添えられています。
薬師如来の真言は、「オン コロコロ センダリマトウギソワカ」と言います。サンスクリットでは、oṃ huru huru caṇḍāli mātangi svāhā (om フル フル チャンダーリ マータンギ スヴァーハー) です。意味は、「取り去り給え、取り去り給え、チャンダーリーよ!マータンギーよ!スヴァーハー」となります。
サンスクリットが日本語化するとまったく発音になり、その響きも変わります。フルフルがコロコロになるのは興味深いですね。どのような意図でそうなったのでしょう。