このところTVにも取り上げられるようになったソーシャル就職活動、略して「ソー活」。
その中心的なソーシャルメディアとして取り上げられるFacebookですが、果たして何人の就職活動生がFacebookを活用しているのでしょうか?
このテーマを取り上げることにした大きな理由は、2つの極端に間違った情報を耳にしたから。
一つ目は大手就職ナビサイト運用会社によるセミナーでの説明。
2011年9月時点での13卒学生のFacebookユーザー数は45,000人であるとの説明。
これ、とんでもない誤解を生んでいる。
この45,000人はどこから出てきているか?これは、Facebook広告のターゲット設定を活用したデータである。
勘のいい人はこの時点で気づくだろう。
この数字は、「私は13年卒業予定の大学生です。」ということをプロフィールにキチンと登録している学生の数である。
社会人FBユーザーの皆さんで、自分の母校の卒業年次をキチンと登録している人ははたしてどのくらいいるのだろう?説明データが誤りであることは明確である。
自社がソーシャルメディアを商材として取り扱っていないことから、ソーシャルへの流れを食い止めたい気持ちはわかるがウソはいけない。
次に問題だと感じるのが、国内Facebookユーザー数が1,000万人を超えたという煽り。
最近あちらこちらで、「1,000万人を超えた!」と大騒ぎしているが、実際のアクティブユーザーは520万人程度。1000万人という数字は、アカウントを持っておらずにFacebookにアクセスした人の数を含めて「ユーザー」と呼んでいる。
実に紛らわしい。本来はアクティブユーザー数を正しく伝えるべき。
2つの誤りを正した上で、現時点でFacebook就活生は何人いるのだろうか?
実は…正確にはわからない。では、期待に反するので、正しいデータの裏付けをもとに予測してみたい。
SocialBakersのデータによると以下の通り。(2011年10月23日現在)
今日現在の日本のFacebook(アクティブ)ユーザー数は約520万人。
18歳~24歳の比率は23%
つまり、18歳~24歳のFBユーザーは約120万人となる。
しかし、18歳~24歳のすべてが就活生ではない。保守的かつ平均的に1/6で計算してみる。
この段階で約200,000人となる。
さらに大学生まで絞り込むなら、日本の大学進学率59%を掛けてみる。
約118,000人。これはかなり保守的な計算による結果だ。
FBつながりのマスコミの方が今日、青山学院大学で就職活動を控えた3年生500人に問いかけた。
「この中でFacebookをやっている人は挙手を願います。」
実に70%の学生の手が挙がったそうだ。
現実には既に15万人を超えているのではないだろうか。そして日々増え続けていくだろう。
実は今週、Facebook採用に関して2つのTV取材を受けた。
来週と再来週に放送される予定である。責任ある立場であるからこそ正しい情報を伝えたい。