このところの『ソー活』ブームに乗っかるような形で、私たちのFacebook採用への取り組みが新聞や雑誌に取り上げていただくことが多くなりましたが、今週は2つのテレビ取材を受けました。
ソーシャルの世界における本質論を語る皆さんにとって、マスメディアは対局に存在するものであり、同じソーシャルの世界でビジネスを展開する私にとって、マスメディアの取材は素直に嬉しくもありますが、その反面複雑な心境でもあります。
冒頭に「ブーム」という言葉をあえて使いました。
ソーシャルへの流れは決してブームではありません。ある種、必然的に世の中はソーシャル化していると感じています。
では、なぜ「ブーム」という言葉を使うのか?
それはマスコミが「ソー活」を取り上げることによって、それが一種のブームとして取り扱われる危険性を多い孕んでいるからです。
私たちはソーシャルメディアを活用したビジネスを展開しています。私にとってのソーシャルメディアは日常であって決して特別なものではありません。
しかし、現実には世界最大のSNSであるFacebookの国内ユーザー数はようやく500万人を突破したところであり、ネットユーザーの約5%に過ぎないのです。
先日、フジTVの番組で「ソー活」が取り上げられていました。
この特集番組に対するソーシャルメディア業界関係者の反応は極めて不愉快であるように映りました。
果たして皆さんはマスメディアに対して一体何を期待したのでしょうか?
ほんの数分の特集番組で本質に迫ることは不可能です。取材する側、される側、どちらのリテラシーも追いつかない中でマスメディアが伝える情報は、圧倒的マジョリティに対するニュースと動向です。
残念ながら業界関係者が期待するような情報にいま、ニュース性はありません。
では、私はTV取材においてマスコミに何を伝えたか?
私はどんな取材に対しても、基本的なスタンスは変わりません。
しかし、マスコミがどう伝えるかは全くの別問題です。
それをわかっていながらも取材を受けます。ソーシャルメディアの可能性をマスコミがどのように受け止めるのかを知ることは、世の中の流れを占ううえでも極めて重要なことです。
いまだマスコミの影響力はすごいです。
新聞に取り上げられたことで、想像を上回る問い合わせや引き合いを頂きました。
TVも同様の効果があるでしょう。
実際に、TV取材を受けている最中に「いまTV取材を受けています。記者が目の前にいます」とウォールに書き込んだところ、これまでで最多のいいね!が集まりました。
その中に「ソーシャルの世界」の仲間は一人も含まれていませんでした。これも現実です。