だけど体育の授業にもサッカーの練習にも参加するがんばり屋である。
運動会が近づき、クラス対抗リレーの練習が始まった。
そんなある日、マサがしょんぼりとして職員室にきて担任の太田先生に
「僕、クラス対抗リレーには出ません」と言う。
黙っているマサを説得して、理由を聞き出すと、マサはクラスの一部の子達が
「マサがいる限り僕らのクラスは一等になれっこない」と話しているのを偶然聞いてしまった。
そこで先生に「僕はやめる。僕が走ると負けるから」と言いに来たのだった。
翌日、太田先生はクラスのみんなにマサがリレーに出ないと言っていることと、
その理由を説明し、最後に「リレーはみんなが力を合わせることが素晴らしいんだよ。
大切な友達を、傷つけて、優勝したってなにがうれしいの」と、問いかけた。
すると一人の男の子が立ち上がって、こう叫んだのだ、
「マサ走れよ。クラスのみんなが一人一秒ずつ速く走れば、38人で38秒速く走れる。
そうしたら勝てるぞ。」
その日から子供たちは、それは、必死になって、スタートからバトンタッチの練習をする。
そして、運動会の当日、マサは歯を食いしばって、自分の距離を走り抜いた。
クラスのみんなもマサに一秒をプレゼントするために必死で走る。
よそのクラスは転ぶ子がいたり、バトンを落とすミスも出て、なんとマサのクラスに優勝が転がりこんだ。
太田先生は涙の向こうの子供たちの笑顔が、まぶしくて仕方がなかった。
昨日開催された2011年度第1回人事マネジメント開発研究会の発表資料の一コマです。
ぜひご覧下さい。
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