雑感
帰京を延ばしたので、まだ大阪にいます。
多分ゴッツ渡航会見の内容については新聞社さんのサイトなんかで詳しく出たと思いますが、4月までのレンタル移籍だそうで。
ガイチさんは「行かせたいと思ってましたから、応援してますよ」と太っ腹。
でも本人は読売さんとかその他の媒体で「2年後はセリエに」とか言ってますが……いろいろ丸く収まるとよいなと思います。
WL通して見て思ったのは、石島こそタイプ荻野? てことですかね。
でかくてパワーもあるけど、そこそこ器用だし。誕生日もいちんちしか違わないし<関係ない?
タイプ荻野になるためには死ぬほどレセプションを練習してもらわないといけませんが。
社会人1年目のシニア1年目としては上出来だったと思いますが、本人は「全然だめですよ。勝たなきゃダメですよ。何年目とか関係ないっすよ」とのこと。
千葉はあちこち怪我したらしくて今日の練習では別メニューでした。
んー。
バンキシャのSさんに「遠征中の心が明るくなるような話題はないんですか?」と尋ねたのですが、「うーんうーん」だって。まあ黒星つづきでしたからね…。
でもしばらくは男子の特集をやるそうなんで、男子ファンはちょっと嬉しいかなというところ。
あと前々回にイバンが入ったセルモンの印象をといっておいて全日本の話しかしなかったんですが、イバンは髪が伸びて結構男前になってましたね。いつもイバンのエージェントのN氏にイケメン特集の相談をするとイバンを挙げられて、「イバンってプレーはすごいと思うけど、顔も決して不細工ではないと思うけど、なにかこう…イケメンとは違うような」と答えていたのですが、今のイバンならオッケーだと思いました。
私とうちのスタッフたちはイバンとイタリアのマストランジェロの区別があんまりついてなかったんですが(イラストレーターのp子ちゃんもよく間違えていた)、今はもう間違えないですね。はい。
あと髪が伸びただけじゃなくて、プレーにも磨きがかかり、さすが世界を代表するオポジットだなあと思ったことです。
高いし、早い。
でもその前にセルモンのレセプションの固さには驚きました。越川とか石島が普通ならエースとかC,Dになるようないいサーブを放っても、普通にABになっちゃいますからねえ…。あれはすごい。
で、ゲリッチだのブエビッチだのがからんだあげくにイバンが出てくるからブロックもつきようがない。ついても上から打たれちゃうし。
我らが日本は逆で、レセプションが崩れ、阿部がアタックラインのところまで(アタックラインを越えることもしばしば)走ってトスを上げに行き、そうなると2段しかなくなるのでどうしてもサイドに偏ってしまい、石島と越川では欧米の高いブロックとまともに勝負できる高さはないので、結局山本頼みになってしまうという……
山本はかなりいいスパイクを打ってたので、日本の大会でもあれが見れたらよかったのに…とちょっと思いました。何で日本ではあんまり使わなかったのかな?
田中ジャパンの時も思ってたけど、レセプションは大事だなと。
石島があまり調子がよくないときもずーーーーーーーーーーーーーーーっと使ってたんで何でだろうと思ってたのですが、9月からブラジルで、世バレ直前にしか帰ってこないってことなので、とにかくシニアでの経験を積ませて阿部や朝長と合わせることを重要視したってことなんですかね。てかコンビ大丈夫なのかな……ちょっと心配。
ジュニアの合宿もついでに見たんですが、なんか何年か前に比べてすごいちっちゃいんですよね……。
この辺でどーんと復活してくれ! 頼むよ~
多分ゴッツ渡航会見の内容については新聞社さんのサイトなんかで詳しく出たと思いますが、4月までのレンタル移籍だそうで。
ガイチさんは「行かせたいと思ってましたから、応援してますよ」と太っ腹。
でも本人は読売さんとかその他の媒体で「2年後はセリエに」とか言ってますが……いろいろ丸く収まるとよいなと思います。
WL通して見て思ったのは、石島こそタイプ荻野? てことですかね。
でかくてパワーもあるけど、そこそこ器用だし。誕生日もいちんちしか違わないし<関係ない?
タイプ荻野になるためには死ぬほどレセプションを練習してもらわないといけませんが。
社会人1年目のシニア1年目としては上出来だったと思いますが、本人は「全然だめですよ。勝たなきゃダメですよ。何年目とか関係ないっすよ」とのこと。
千葉はあちこち怪我したらしくて今日の練習では別メニューでした。
んー。
バンキシャのSさんに「遠征中の心が明るくなるような話題はないんですか?」と尋ねたのですが、「うーんうーん」だって。まあ黒星つづきでしたからね…。
でもしばらくは男子の特集をやるそうなんで、男子ファンはちょっと嬉しいかなというところ。
あと前々回にイバンが入ったセルモンの印象をといっておいて全日本の話しかしなかったんですが、イバンは髪が伸びて結構男前になってましたね。いつもイバンのエージェントのN氏にイケメン特集の相談をするとイバンを挙げられて、「イバンってプレーはすごいと思うけど、顔も決して不細工ではないと思うけど、なにかこう…イケメンとは違うような」と答えていたのですが、今のイバンならオッケーだと思いました。
私とうちのスタッフたちはイバンとイタリアのマストランジェロの区別があんまりついてなかったんですが(イラストレーターのp子ちゃんもよく間違えていた)、今はもう間違えないですね。はい。
あと髪が伸びただけじゃなくて、プレーにも磨きがかかり、さすが世界を代表するオポジットだなあと思ったことです。
高いし、早い。
でもその前にセルモンのレセプションの固さには驚きました。越川とか石島が普通ならエースとかC,Dになるようないいサーブを放っても、普通にABになっちゃいますからねえ…。あれはすごい。
で、ゲリッチだのブエビッチだのがからんだあげくにイバンが出てくるからブロックもつきようがない。ついても上から打たれちゃうし。
我らが日本は逆で、レセプションが崩れ、阿部がアタックラインのところまで(アタックラインを越えることもしばしば)走ってトスを上げに行き、そうなると2段しかなくなるのでどうしてもサイドに偏ってしまい、石島と越川では欧米の高いブロックとまともに勝負できる高さはないので、結局山本頼みになってしまうという……
山本はかなりいいスパイクを打ってたので、日本の大会でもあれが見れたらよかったのに…とちょっと思いました。何で日本ではあんまり使わなかったのかな?
田中ジャパンの時も思ってたけど、レセプションは大事だなと。
石島があまり調子がよくないときもずーーーーーーーーーーーーーーーっと使ってたんで何でだろうと思ってたのですが、9月からブラジルで、世バレ直前にしか帰ってこないってことなので、とにかくシニアでの経験を積ませて阿部や朝長と合わせることを重要視したってことなんですかね。てかコンビ大丈夫なのかな……ちょっと心配。
ジュニアの合宿もついでに見たんですが、なんか何年か前に比べてすごいちっちゃいんですよね……。
この辺でどーんと復活してくれ! 頼むよ~
女ゴッツって……
荒木は良い選手だというのは、Vリーグをちっとでも見てればすぐ分かることなので、今回のブレイクは嬉しいんだけど……だけど……
女ゴッツって……
年頃の娘さんに。
試合会場でしか話したことはないが、普通に感じの良いお嬢さんだったし。
良い選手なんだからちゃんと褒めてあげようよ……ううう。
女ゴッツって……
年頃の娘さんに。
試合会場でしか話したことはないが、普通に感じの良いお嬢さんだったし。
良い選手なんだからちゃんと褒めてあげようよ……ううう。
全日本男子概観 その3
ワールド5の告知フラッシュを久しぶりに更新しました。堺と山本隆弘編です。
こちらからどうぞ。
さて。
WLも終盤に入りましたが、いまだ1勝しかあげられてない全日本男子。
CSでイヴァンが入ったセルモンを見て、思ったことなど。
えーと、石島越川の対角だと、やっぱりレセプションが不安ですね。
津曲以外のリベロを試す機会でもあったんでしょうけど、増野といい田邊といい、明らかにレセプションタイプというよりはディグタイプのリベロで、かつ国際経験が少ないんで、どーしても厳しかったですね。
ディグってのも、単発で拾えるほど男子のスパイクは甘くないんで、ブロックとの連携が必須なわけですが、これが全然だったし。
といっても、国内のリベロでレセプションタイプってあましいないんですが。
大体、どっちかのレフトがレセプションがいいんで、リベロはディグから切り返して得点するためのポジションになってるのかな。
津曲はずーっっと田中ジャパン以来やってるだけあって、本来はそんなに飛び抜けた身体能力がある訳じゃないと思うんですが、経験と本人の努力でかなり伸びましたけど……。年のこともあるし、不調だったり故障したときのことも考えて、他のリベロも育てないとまずいでしょうねえ。。。。ポーランド戦の1日目とかどうしちゃった? と思いましたし。
数年前、当時の全日本の司令塔に自分の疑問をぶつけてみたことがありまして、
「リベロってサーブレシーブ型とスパイクレシーブ型がいるでしょ? 大体どっちかに分類できるじゃない。全日本にはどっちが必要なわけ?」
「んー、俺はセッターだからサーブレシーブが安定してるのがまず一番大事なんだけどさあ……」
「さあ?」
「最近思うんだけど、サーブレシーブ上手い奴リベロに入れるだろ? そうすっと、海外のチームなんてすぐデータとってリベロ外してサーブ打つから意味ねえんじゃね? みたいな」
「でもサーブレシーブ上手くないリベロ入れたら、レセプション返らなくなってコンビがさっぱり使えないじゃん! 国内よりサーブは強いし、サイドアタッカーはたいがい攻撃力と身長重視でサーブレシーブはあんま上手くない人ばっかりいれる傾向にあるし」
「うーん……。だから最近わかんね。どっちがいいか。蛇と卵?」
「それを言うなら鶏と卵だ!」
という会話を交わしたことがあるんですが、当時から状況は全然変わってないかも。
あと、サイドアタッカーが少ない。
マルコスとか甲斐とか柴田とかが故障するからいけないんですけど、柴田をアジチャレに出すなら登録だけでもしておいてほしかったかも……。越川石島・ライト千葉でレフトを替えようにも替えられないし。
登録だけでもで思い出したけど、北島とか岸本とか松永とか、シニア登録からもはずれちゃってるのはやっぱりもったいない気がしますね。
植田さんの「全日本の選手たるもの、リーグで活躍できなければ意味がない」というのもよーくわかるんですが。
でもバレーが身長とは切っても切れない関係にある競技であることと、チームそれぞれの構成とかもありますからね……。リベロの件みたいに、全日本というチーム、国際大会における必要な要素と、国内のリーグとはまた違ったりもする訳なので。
まあリーグでの活躍と代表選出があんまり乖離してると、セリンジャーみたいにぶつぶつ言う人も出てくるでしょうけども。
堺や松下みたいにサイドがやたらめったら充実しているチームの選手だと、ちょっと基準が厳しい気も……ちょっぴりだけしますね。
というのも、アジチャレに出ていた北島が大変久しぶりに生き生きしてプレーしていたので、彼ももうちょっとガマンして使い続けて上げて欲しいなとか。
ニッポンの宝、って言われて本人もすごく努力して、怪我は確かに多いけど……うーむ。
それで思い出したけど、まだ何も成し遂げてない、でも有望な選手のことをあまり早くから「ニッポンの救世主」って言わないで欲しいなあ…とこっそり思うわたくしでした。
これについてはまた気が向けば書きます。
んじゃまた。
こちらからどうぞ。
さて。
WLも終盤に入りましたが、いまだ1勝しかあげられてない全日本男子。
CSでイヴァンが入ったセルモンを見て、思ったことなど。
えーと、石島越川の対角だと、やっぱりレセプションが不安ですね。
津曲以外のリベロを試す機会でもあったんでしょうけど、増野といい田邊といい、明らかにレセプションタイプというよりはディグタイプのリベロで、かつ国際経験が少ないんで、どーしても厳しかったですね。
ディグってのも、単発で拾えるほど男子のスパイクは甘くないんで、ブロックとの連携が必須なわけですが、これが全然だったし。
といっても、国内のリベロでレセプションタイプってあましいないんですが。
大体、どっちかのレフトがレセプションがいいんで、リベロはディグから切り返して得点するためのポジションになってるのかな。
津曲はずーっっと田中ジャパン以来やってるだけあって、本来はそんなに飛び抜けた身体能力がある訳じゃないと思うんですが、経験と本人の努力でかなり伸びましたけど……。年のこともあるし、不調だったり故障したときのことも考えて、他のリベロも育てないとまずいでしょうねえ。。。。ポーランド戦の1日目とかどうしちゃった? と思いましたし。
数年前、当時の全日本の司令塔に自分の疑問をぶつけてみたことがありまして、
「リベロってサーブレシーブ型とスパイクレシーブ型がいるでしょ? 大体どっちかに分類できるじゃない。全日本にはどっちが必要なわけ?」
「んー、俺はセッターだからサーブレシーブが安定してるのがまず一番大事なんだけどさあ……」
「さあ?」
「最近思うんだけど、サーブレシーブ上手い奴リベロに入れるだろ? そうすっと、海外のチームなんてすぐデータとってリベロ外してサーブ打つから意味ねえんじゃね? みたいな」
「でもサーブレシーブ上手くないリベロ入れたら、レセプション返らなくなってコンビがさっぱり使えないじゃん! 国内よりサーブは強いし、サイドアタッカーはたいがい攻撃力と身長重視でサーブレシーブはあんま上手くない人ばっかりいれる傾向にあるし」
「うーん……。だから最近わかんね。どっちがいいか。蛇と卵?」
「それを言うなら鶏と卵だ!」
という会話を交わしたことがあるんですが、当時から状況は全然変わってないかも。
あと、サイドアタッカーが少ない。
マルコスとか甲斐とか柴田とかが故障するからいけないんですけど、柴田をアジチャレに出すなら登録だけでもしておいてほしかったかも……。越川石島・ライト千葉でレフトを替えようにも替えられないし。
登録だけでもで思い出したけど、北島とか岸本とか松永とか、シニア登録からもはずれちゃってるのはやっぱりもったいない気がしますね。
植田さんの「全日本の選手たるもの、リーグで活躍できなければ意味がない」というのもよーくわかるんですが。
でもバレーが身長とは切っても切れない関係にある競技であることと、チームそれぞれの構成とかもありますからね……。リベロの件みたいに、全日本というチーム、国際大会における必要な要素と、国内のリーグとはまた違ったりもする訳なので。
まあリーグでの活躍と代表選出があんまり乖離してると、セリンジャーみたいにぶつぶつ言う人も出てくるでしょうけども。
堺や松下みたいにサイドがやたらめったら充実しているチームの選手だと、ちょっと基準が厳しい気も……ちょっぴりだけしますね。
というのも、アジチャレに出ていた北島が大変久しぶりに生き生きしてプレーしていたので、彼ももうちょっとガマンして使い続けて上げて欲しいなとか。
ニッポンの宝、って言われて本人もすごく努力して、怪我は確かに多いけど……うーむ。
それで思い出したけど、まだ何も成し遂げてない、でも有望な選手のことをあまり早くから「ニッポンの救世主」って言わないで欲しいなあ…とこっそり思うわたくしでした。
これについてはまた気が向けば書きます。
んじゃまた。
全日本男子概観 その2
WLの日本ラウンドを終えたところで、直接見た試合以外に三重大会やミネアポリス大会のビデオを見た感想をざっと。
親善試合がないんで、WLを試す場にするしかない苦しい状況がうかがえる。
越川、石島、、千葉、山本がどう機能するかが非常に楽しみだったのだけど、今のところレフトに越川と石島、ライトに千葉、苦しくなったときに直弘や山本を入れるという感じらしい。
そうすると、スタメンのサイド3人の中では千葉が一番レセプション力があるので、直弘にしろ山本にしろ、入った途端にレセプション力ががくっと落ちることになる。単純な千葉1人のレセプション力だけでなく、越川と石島にかかる精神的なプレッシャーも無視できない。レセプションとは、かなりメンタルな部分が大きいプレーだから。
それと、スーパーエースというか、アタッカーのある種の人々は、たくさん本数を打っていく間に調子が上がってくる。というよりはむしろ、いきなり入れられて、少ない本数でもぱっと決められるのはかなり上手い人だろう。青山とかやっぱり上手かったんだなあと思い返す次第。
その辺は個々人で努力してもらうしかないのかもしれないが。
その試合を勝ちきるという観点から見れば、千葉と直弘、山本のチェンジだけでなく、広島で一度やっていたように、千葉をレフトに入れてSAも入れるのもありだったんじゃないかなーと思う。が、越川と石島のレフト対角にとにかく修羅場でもなんでも経験を積ませるというのが目的だったのかもしれない。
もひとつ。レセプションがAで返らなかった場合、それでも速い攻撃でもっていくのか、高いトスで2段を打ち切るのか。ケースバイケースだと思うが、直弘は速いトスに対応できてないような気がした。石島に関しては、彼のみ高いトスでいいということになっているらしい。高さとパワーで押し切るスパイカーを育てたいということなのだろうか。山本については速いトスを打つことが要求されているのでちょっとよく分からないのだが、山本の方が要求水準が高いのかな?
本人は「速くて高いトスがいい」と言っていた。そりゃそれにこしたことないよね。。。。
問題なのは、今のところ速い攻撃ができてるとは思えないところ。ニコラとイバンがいないセルモンの方が、トスのスピードは速かったんじゃないかなあ。
阿部は11Vで速いトスでVを制覇したセッターなので、上手くその能力を発揮して欲しいところだ。
レセプションがAで返ったときの決定率は悪くないけど、Aで返ることなんてあんまりないと考えて戦術を立てた方がいいかも。大体、欧米のチームはABカットじゃないときでもフツーに攻撃してくるから。
朝長は、ABカットの時はセンターを上手く使えるセッターだが、1日目のラストと2日目は読まれてセンタにマークされ、アウトサイドに上げるしかなくなって苦労していた。
あと、監督も会見で言ってたけどやっぱりブロックがつらいすね。アメリカのリードは人が変わっても相変わらず壁みたいだったし。その辺は、監督がセンター出身なんでこれから特に鍛えてくれるでしょう。練習時間もたくさんとると明言してたし。
千葉、越川、朝長、と入るとかなり低くなるのも痛い。まあ千葉と越川はかなり跳ぶんですけどね。
↑
今見たら、千葉と越川の方が石島より20㎝くらい最高到達点が高かった。すまん>2人
ポーランドの10番なんかは助走しなくても日本のセンターの上から打ってたので涙が出そうだった。あとできいたら、ヨーロッパのバレー市場でかなり注目されてる選手だったらしいんだけど。
あとは、会場のDJとかその辺ですが、長くなったのでいったん終わり。
親善試合がないんで、WLを試す場にするしかない苦しい状況がうかがえる。
越川、石島、、千葉、山本がどう機能するかが非常に楽しみだったのだけど、今のところレフトに越川と石島、ライトに千葉、苦しくなったときに直弘や山本を入れるという感じらしい。
そうすると、スタメンのサイド3人の中では千葉が一番レセプション力があるので、直弘にしろ山本にしろ、入った途端にレセプション力ががくっと落ちることになる。単純な千葉1人のレセプション力だけでなく、越川と石島にかかる精神的なプレッシャーも無視できない。レセプションとは、かなりメンタルな部分が大きいプレーだから。
それと、スーパーエースというか、アタッカーのある種の人々は、たくさん本数を打っていく間に調子が上がってくる。というよりはむしろ、いきなり入れられて、少ない本数でもぱっと決められるのはかなり上手い人だろう。青山とかやっぱり上手かったんだなあと思い返す次第。
その辺は個々人で努力してもらうしかないのかもしれないが。
その試合を勝ちきるという観点から見れば、千葉と直弘、山本のチェンジだけでなく、広島で一度やっていたように、千葉をレフトに入れてSAも入れるのもありだったんじゃないかなーと思う。が、越川と石島のレフト対角にとにかく修羅場でもなんでも経験を積ませるというのが目的だったのかもしれない。
もひとつ。レセプションがAで返らなかった場合、それでも速い攻撃でもっていくのか、高いトスで2段を打ち切るのか。ケースバイケースだと思うが、直弘は速いトスに対応できてないような気がした。石島に関しては、彼のみ高いトスでいいということになっているらしい。高さとパワーで押し切るスパイカーを育てたいということなのだろうか。山本については速いトスを打つことが要求されているのでちょっとよく分からないのだが、山本の方が要求水準が高いのかな?
本人は「速くて高いトスがいい」と言っていた。そりゃそれにこしたことないよね。。。。
問題なのは、今のところ速い攻撃ができてるとは思えないところ。ニコラとイバンがいないセルモンの方が、トスのスピードは速かったんじゃないかなあ。
阿部は11Vで速いトスでVを制覇したセッターなので、上手くその能力を発揮して欲しいところだ。
レセプションがAで返ったときの決定率は悪くないけど、Aで返ることなんてあんまりないと考えて戦術を立てた方がいいかも。大体、欧米のチームはABカットじゃないときでもフツーに攻撃してくるから。
朝長は、ABカットの時はセンターを上手く使えるセッターだが、1日目のラストと2日目は読まれてセンタにマークされ、アウトサイドに上げるしかなくなって苦労していた。
あと、監督も会見で言ってたけどやっぱりブロックがつらいすね。アメリカのリードは人が変わっても相変わらず壁みたいだったし。その辺は、監督がセンター出身なんでこれから特に鍛えてくれるでしょう。練習時間もたくさんとると明言してたし。
千葉、越川、朝長、と入るとかなり低くなるのも痛い。まあ千葉と越川はかなり跳ぶんですけどね。
↑
今見たら、千葉と越川の方が石島より20㎝くらい最高到達点が高かった。すまん>2人
ポーランドの10番なんかは助走しなくても日本のセンターの上から打ってたので涙が出そうだった。あとできいたら、ヨーロッパのバレー市場でかなり注目されてる選手だったらしいんだけど。
あとは、会場のDJとかその辺ですが、長くなったのでいったん終わり。
お茶漬け携帯レスキューマニュアル 私家版
半日以上お茶に浸かっていた私の携帯電話(P505is)ですが、機種変更してデータを移す間、復活させることができたので、その方法を。
といってもネットでいろいろ調べて出てきたもので、私のオリジナルではありません。
それでも、液晶パネルの内側に水が入ってたぷたぷしていた物件がまがりなりにも通話できるまでいったんは復活したので結構感動しました。
●まず、ざっと水分をふき取ってバッテリをはずす。
これは、早ければ早いほど良いようです。電気分解してバッテリがいかれちゃったり、回路が腐食したりするのを防ぐため。でも私の場合はそもそもお茶に半日以上浸かっていた上に、バッテリを外した方がいいと判明したのがそれからさらに半日くらい経ってましたが。
●ティシュまたはタオルに包んで振り回す。
中に入り込んでいる水分を、遠心分離の原理で外部に排出してふき取るため。ネットでは「水取りの舞」と名付けられてました。私は寝込んでいたので、ベッドに仰臥しながらティッシュにくるんだ物件をシェイカーの要領でしゃかしゃかしてました。端から見るとかなりシュールな光景だったと思います。
まー寝込んでなくてもシュールな光景には違いありませんが。
●シリカゲルや乾燥剤、脱酸素材と一緒にジップロックに密封する。
これはうちにはなかったので、ちょっと起きあがれるようになってから、ふらふらと蛇行しつつでんでんむしのようにゆっくりと近所の100円ショップまで行って3点購入。
シリカゲルはそのままじゃなかったんですが、押入除湿剤の白い粒粒を取り出して代用しました。
●2~3日密封。
1日おいて電源を入れてみても入らなかったので、半ばやけっぱちになってそのまま再度封入してほったらかしにし、次の次の日に若干遠くまで歩けるようになったので機種変更に出向きました。ところが、ドコモショップじゃなくてディスカウント店だと、電源が入るブツがないと機種変できないというのです。ドコモショップは電源は入らなくてもブツがあれば大丈夫らしいのですが。
で、以上です。本当はおみずとりの舞からジップロック密封の間に、ドライヤーで乾かすというのがあったんですが、ドライヤー持ってないんで省略。
ドコモショップと提携してないディスカウント店の方が安いんですけど、それだと機種変更には電源が入るブツが必要らしい。ディスカウント店のアルバイト店員の態度が大変とろいので、いらいらしてドコモショップでいいや! と思ったものの、ドコモショップとディスカウント店では1万円も値段が違ったので、ふーふー言いながら家に戻ってジップロックに入っていたブツを取り出し、あきらめ半分で電源を入れたところ、いろんな設定が全部初期化された姿で電源が入り、なんとiモードも通話もできたのです。
(通話より中に入ってたデータを救出する方がずっと大事だったので別に試そうと思ったわけではないのですが、電源を入れたとたんにいきなり電話がかかってきて判明したのでした)
キーが三つほどいかれていたのと、レスキュー方法が書いてあったサイトに、生き返っても半日後にいきなりまた死んで二度と生き返らなかったりするのでなるべく早くデータを救出して機種変することをおすすめする。と書いてあったので、当初の予定通り機種変更をしました。
(実際今電源入れようとしたんですが、入りませんでした)
電源が入った瞬間にアドレスやメール、画像などはSD保存したので、一安心。データ復旧サービスに頼ろうかとも思ったのですが、結構高いんですよね。それにデータ漏洩も心配ですし。
一人草の根運動で、携帯やコンパクトカメラはバレーチーム持ってるメーカーので!と決めてるので、NかPで。
私はおまけ機能にはほとんどこだわらないんですが、年に1回か2回(今年はすでに2回行ったか…)は海外にふらっと出かけるので、事前申し込みをしないでそのまま海外で使えるWORLDなんとか機能だけはついてる方がいいなあと思い、そしたらそれが使えるのは奇しくもNとPだけだったのでカメラ機能がPよりよかったNにしました。私の携帯歴はこのようにしてP→N→P→Nと変遷しています。
去年ライター始めた頃の友達と久しぶりに会ったときに、幹事をやってた女の子が笑ってたのですが、「みんなドコモばっかりなの!!!!」。
取材や打ち合わせであちこち動き回るのがフリーライターの習性。携帯普及期はドコモがやっぱり一番よく入ったので必然的にみんなそうなっちゃったのです。で、フリーは番号を滅多にかえないのでみんなそのまま。私もその口ですね。最初はJフォンやPHSだったんですけど、帰省したり箱根の温泉に取材に行ったら入らなかったので、速攻ドコモにしてそのままずっと。
そんな私たちもたまには別のキャリアを使ってみたい。と当時話題に上ったのが番号ポータビリティ制への移行。今年の11月かららしいので、そうなったら変えてみようかなと思ってたんですが……。私の性格からしてまたお茶漬けにしたり落としたりしない限りは3~4年は使うと思います。
でも、ムーバの不便なところは、他の人から送ってもらった画像を取り出して保存できないこと。どうもムーバだけの不便さらしいですね。おかげで待ち受けにしていた実家のにゃんこ画像なんかは前の携帯に入ったままです。がっかり。
みなさんも携帯を水に落っことしちゃったらなく前に試してみてください。
んじゃまた。
会場応援
なぜか千葉がサーブ打つときに会場応援の人たちが「しんやゴーゴー! 進也ゴーゴー! 進也ゴーゴーゴー!」とマッハゴーゴーの替え歌を歌っていてそれが結構好きだった。
昨日ふと見たら、田邊と栗原が一緒ににこにこ歌っていてちょっとほほえましかった。
しかし、2日目の応援はなぜだか「失敗した人の名前を何度も連呼する」ということをやっていて、大変逆効果だったように思う。いつもそんなことしてなかったような気がするんだけど。
ミスしたり、ミスじゃなくても受けられなかったりしたあとに名前を呼ぶのはやめてあげてください……それでなくてもみんな気持ちを切り替えるのに苦労してるので。
あとは、サーブレシーブの時も集中しないといけないんで、リベロとかにあんまプレッシャーかけないであげて欲しいんですが……過保護ですかね。
昨日ふと見たら、田邊と栗原が一緒ににこにこ歌っていてちょっとほほえましかった。
しかし、2日目の応援はなぜだか「失敗した人の名前を何度も連呼する」ということをやっていて、大変逆効果だったように思う。いつもそんなことしてなかったような気がするんだけど。
ミスしたり、ミスじゃなくても受けられなかったりしたあとに名前を呼ぶのはやめてあげてください……それでなくてもみんな気持ちを切り替えるのに苦労してるので。
あとは、サーブレシーブの時も集中しないといけないんで、リベロとかにあんまプレッシャーかけないであげて欲しいんですが……過保護ですかね。
全日本男子概観 その1WL
WLポーランド戦を見てきた。
だみだこりゃ。
セルモン戦勝利はなんだったんだあああ
と言いたくなりました。
会場でお目にかかった某OBの方も仰るように
「優もすごくよくなってきたし、ゴッツもこう、がつがつしてイイ感じの選手だと思うんだけど、2人がコートの上で一緒にやることで、あまり良い影響を与えあってないね。むしろよくないね」
そうっすね。
去年のアジア選手権の時も、選手それぞれはお互いにいろんなことを思っていたと思います。子供の頃からずっとトップ街道を走ってきた選手ばかりが集まればそれは当然のこと。ただ、去年のタイでは、本当はプライベートで「ふん!」と思っていたとしても、コートの上では「勝つこと」という目標の下に一つにまとまっていたのが外野にも感じられました。
今日は全然それが感じられませんでした。
それぞれの向上心がよくない感じでそこここで空回りしていたような。
チームスポーツってやっぱり難しいですね。
はー。
だみだこりゃ。
セルモン戦勝利はなんだったんだあああ
と言いたくなりました。
会場でお目にかかった某OBの方も仰るように
「優もすごくよくなってきたし、ゴッツもこう、がつがつしてイイ感じの選手だと思うんだけど、2人がコートの上で一緒にやることで、あまり良い影響を与えあってないね。むしろよくないね」
そうっすね。
去年のアジア選手権の時も、選手それぞれはお互いにいろんなことを思っていたと思います。子供の頃からずっとトップ街道を走ってきた選手ばかりが集まればそれは当然のこと。ただ、去年のタイでは、本当はプライベートで「ふん!」と思っていたとしても、コートの上では「勝つこと」という目標の下に一つにまとまっていたのが外野にも感じられました。
今日は全然それが感じられませんでした。
それぞれの向上心がよくない感じでそこここで空回りしていたような。
チームスポーツってやっぱり難しいですね。
はー。
おやすみ
最後に逢ったのがアテネに行く直前だったから、あれからもう2年経つね。
いつも酔っぱらって勝手に寝ちゃったり
むっくり起き出して歌ってみたり
カラオケで「素晴らしい日々」を歌うと
「みかりん、いつも思ってたけどそれは本当は俺の歌だ。
最初に歌われたとき、俺より上手く歌わなかったら許さねえと思ってた」
「じゃあ問題ないよねあたしの方が上手いから!」
「いやいやいやいや!」
とか馬鹿なこと毎度言ってみたり
描いた絵を褒めたら子供みたいに嬉しがったり
でもこっちの絵はフツーぽくない?
と言うとあわてて俺もそう思ってたんだ! と言い張ってみたり
そんなのがずっと続くと思ってたよ。
前に送ってくれたあの格好いいイラストを使って何か一緒に仕事をしてやろうとたくらんでたのに
それが決まったら照れ隠しに「あんな昔のイラストほじくり返してきてどーするつもりなんだよ」って絶対言うだろうなとほくそ笑んでいたのに
「あんたなんか神様に『まだここに来るには100年早いわ!』って追い返されるよ」
って言ったら「100年もかよ!」って苦笑してたのに
間に合わなくてごめんね。でも必ず、実現させるからね。
素晴らしい日々だ
力あふれ すべてを捨てて僕は生きてる
君は僕を忘れるから
その頃にはすぐに君に会いに行ける
懐かしい歌も笑い顔も すべてを捨てて僕は生きてる
それでも君を思い出せば そんな時は何もせずに眠る眠る
朝も夜も歌いながら ときどきはぼんやり考える
君は僕を忘れるから そうすればもう すぐに君に会いに行ける
皆さんもお体には気をつけて。
サッカー日本代表とバレーボールの状況って似てる
市場の規模はだいぶ違うけど。
代表人気だけが突出していて、リーグに波及してなくて、実体が、ナイ。
今回のワールドカップは、男子OQTと、女子OQT以後に似てる。とても。
試合の内容は、男子OQTの惨状を思い出させた。女子だったらアテネでの試合がそうだった。両親とも国文の先生ちう超文化系の家庭で育った私は体育会の「しごき」ってのが生理的に苦手なんで、精神論をぶつのはやなんだけど……。
まあ要するに、戦う前に負けてたってやつですね。
戦いながら勝手に負けてたとか。
全然格下と思ってたオーストラリアに負けてオーストラリアが予選通過しちゃったのも男子OQTと同じ。
海外組トップの中田の浮きっぷりは加藤のそれにだぶって見えたし、身体能力的には飛び抜けてないけどキャプテンシーを見込まれた主将がいきなりクローズアップされてたのも小林を思い出させた。まあ小林は写真集なんぞ出してませんが。
負けたら意味ないし、というのは某選手が口癖にしていてその負けず嫌いはすごく好きなんだけど、見てる方としては負けるより勝つ方がそりゃ千倍もいいけど、同じ負けるなら負け方ってものがある。
敗れたとはいえ健闘を称える、って内容じゃ、、、、なかったわけです。こないだのサッカーも、2年前の男子OQTも、アテネの女子も。
日韓トップマッチで上位を韓国に独占されて、鳥羽GMが「やはりプロ意識の差ですかね」っておっしゃってたけど、サッカーはみんなバレー選手に比べればめっちゃ高給取りのプロばかりな訳で、問題はそこじゃなかった。
ちょっと前に同業者と、ご飯食べながら男女バレー界の状況についてぐだぐだ話したことがあったんだけど、そのときサッカーが話題になって、ランキング16位くらいでも何となくみんなで応援しようって感じなのは何でだろ? って不思議に思ってたんだけど。
私はテレビを全然見ないんで、どういうプロパガンダが行われたかは雑誌とかネットしかわからないが、それでもかなり煽ったようですね。冷静に考えればブラジルとクロアチアがいるグループで何となく予選結構普通に抜けられるんじゃないの?と国民全体が思っちゃったのは……メディアの力以外の何者でもないだろう。
アテネ五輪が始まる前に、期待してる競技にバレーが入っていた。期待されるのは嬉しいことだけど、バレーちゃんと見てる人間だったらメダルの可能性はほとんどないことくらい分かってたはずだ。中国、ロシア、ブラジル、イタリア、そしてキューバ。この辺との地力の差、戦術の差を知っていれば、メダルなんておいそれと口には出せない。
いや、監督や選手が「メダルを取る!」と強く目標にすることは全然間違ってない。むしろそうあって欲しい。でも、メディアはどうなんだろう……。
アテネでその他の競技の記者の人と話してみたら、女子サッカーも女子ホッケーも女子バスケも、専門に張り付いてる人たちはみんなすごく冷静だった。メダルが取れるわけないですよ、という感じ。なんだバレーもだったんですね、みたいな。
今回のワールドカップに日本が出場できた一番の理由は、アジアの出場枠が4個もあって、オーストラリアがアジア枠じゃなかったから。
アテネ五輪で日本の女子競技が男子競技に比べてめざましい勢いで出場権を獲得したのは……女子選手の方が頑張ったのももちろんあるだろうけど、女子スポーツをマジメにやれる環境の国が、宗教的・経済的・文化的に、男子に比べるとかなり少ないからだ。団体競技ならますます環境の差がはっきりしてくる。
でもその辺は隠して、メディアは煽る。そうじゃないと……売れないからだ。
だから、半分は読者・視聴者にも責任はあるのかも。
私は、柳本ジャパンがアテネでひどい試合をしたからといっても、柳本監督の功績自体を不当に低く評価するつもりはない。
だって、その前のオリンピックは出られなかったんだから。自国開催のOQTでも駄目だったんだから。2年後の世界選手権は予選落ちだったんだから。内容はひどい試合ばかりだったけど、一応ベストエイトにも入っている。2002年から比べたら、奇跡のような回復だ。ホントはそれで十分なくらい。
柳沢と高原はミカリ基準で使えない奴箱に入ってたと前に書いたけど(高原はその後、使えないどころじゃない大笑いをやってくれたが)、そんなことサッカー関連の記事じゃ絶対書けないだろう。
ゲームのニュートラルな分析・レポートや、監督や選手への批判的な記事は、取材対象者達から嫌われるリスクがあるし、そんなリスクを冒して書いたとしても、読者もそんなモノ望んでなかったりするのだ。
何年か前に加藤がセリエに挑戦した最初の年。イタリアまで取材に行って、インタビューと試合観戦をした。日本で出ていた記事は、加藤がセリエで大活躍しているといった論調のモノがほとんど。テレビでも後ろ三枚で入ったシーンを何度も使い回して、そういった「既成事実のようなモノ」を作り上げていた。
私は加藤陽一という選手がとても好きだったし、イタリアでも活躍して欲しいと心の底から願っていた。イタリアで会った加藤は日本にいるときと変わらず、いやそれ以上に気さくで親切だったので、私は記事を書くときに相当悩んだ。印刷所に待ってもらってそのページだけ後入れにしたくらい。しかし、加藤を裸の王様にはしたくなかったので、悩んだあげく「幸福の王子」を書いた。長い目で見たときに、加藤をやみくもに根拠なく持ち上げるのは、その方が彼を貶める行為だと思ったのだ。
加藤はその記事を読んだ後も私に対する態度を変えなかったけど、彼のファンの大部分からは結構な反発を食らった。
読者っていうのはお財布開いて買ってくれる読者ね。メディアも霞喰って生きてる訳じゃないから、存続のためには収入が要る。売れ線はやはり、大物選手のナマの言葉。少しでも選手と親しくなって、取材させてもらうためには、批判記事を書くなんて…とてもできることではない。広告収入に頼ってるメディアだったら、もっと批判記事なんてできない。
自分が読者の身になれば、それもわからなくはない。何のために雑誌を買うのかといえば、応援しているチームや選手のためなわけで、わざわざお金を払って好きな選手の悪口(と見えるだろう)を読みたがる人はまあ……いないわな。
そして、書き記事やルポルタージュより、何でもいいから生の声、という声が多いのも、現場にいてよくわかった。
選手個々人を商品化して売っていくやり方だと、その商品が実は「勝つ」ためにはあんまり価値がなかった、もしくはなくなってしまったことが後で分かってきた場合に、監督が勝ちにこだわることを貫けるかどうかが、テレビ局や広告代理店の影響抜きには語れなくなってくる。
以前は、テレビ局が事前に予想した注目選手とは違う選手が、試合の中で活躍してヒーロー、ヒロインとして飛び出してくるおもしろさがあった。
そこが、スポーツのおもしろさの本質だったんじゃないだろうか。やらせの効かない、リアルタイムで状況が変化するという。
本当のヒーロー・ヒロインたちが誰なのかを予測するのが、私たち専門の記者の醍醐味でもあった。99年ワールドカップバレー直前に、他誌が朝日と西村のみに目をつけていた中で、今大会は加藤と竹内がくる!と断言して特集を組んだりとかね。
今は違う。
試合中にピックアップ選手のパーソナリティを掘り下げた映像を流すには、事前の仕込みが必要で、活躍や実力とずれたとしても、そのままヒーロー・ヒロインは仕込んだ選手のまま押し通す、映像編集力と演出力にものをいわせるスタイルができてきてしまった。
でも、それってホントに大事な大会とかでは、絶対結果にはつながらない。アテネがそうだったし、今回のワールドカップもそうだろう。
そして長い目で見れば、その競技の発展を結局は損なっていくのではないだろうか。
テレビによる人気は魔物だ。
しかし、テレビで取り上げなければ人は振り向かない。
ワールドグランプリなんて、数年前は動員された高校生の300人くらいしかいなかった。
選手がネットを張って、記者が片づけたりしてたのだ。
その時代に戻れ、とも思えない。
長々引っ張ってきて申し訳ないが、私も全然考えがまとまってないのだった。
代表人気だけが突出していて、リーグに波及してなくて、実体が、ナイ。
今回のワールドカップは、男子OQTと、女子OQT以後に似てる。とても。
試合の内容は、男子OQTの惨状を思い出させた。女子だったらアテネでの試合がそうだった。両親とも国文の先生ちう超文化系の家庭で育った私は体育会の「しごき」ってのが生理的に苦手なんで、精神論をぶつのはやなんだけど……。
まあ要するに、戦う前に負けてたってやつですね。
戦いながら勝手に負けてたとか。
全然格下と思ってたオーストラリアに負けてオーストラリアが予選通過しちゃったのも男子OQTと同じ。
海外組トップの中田の浮きっぷりは加藤のそれにだぶって見えたし、身体能力的には飛び抜けてないけどキャプテンシーを見込まれた主将がいきなりクローズアップされてたのも小林を思い出させた。まあ小林は写真集なんぞ出してませんが。
負けたら意味ないし、というのは某選手が口癖にしていてその負けず嫌いはすごく好きなんだけど、見てる方としては負けるより勝つ方がそりゃ千倍もいいけど、同じ負けるなら負け方ってものがある。
敗れたとはいえ健闘を称える、って内容じゃ、、、、なかったわけです。こないだのサッカーも、2年前の男子OQTも、アテネの女子も。
日韓トップマッチで上位を韓国に独占されて、鳥羽GMが「やはりプロ意識の差ですかね」っておっしゃってたけど、サッカーはみんなバレー選手に比べればめっちゃ高給取りのプロばかりな訳で、問題はそこじゃなかった。
ちょっと前に同業者と、ご飯食べながら男女バレー界の状況についてぐだぐだ話したことがあったんだけど、そのときサッカーが話題になって、ランキング16位くらいでも何となくみんなで応援しようって感じなのは何でだろ? って不思議に思ってたんだけど。
私はテレビを全然見ないんで、どういうプロパガンダが行われたかは雑誌とかネットしかわからないが、それでもかなり煽ったようですね。冷静に考えればブラジルとクロアチアがいるグループで何となく予選結構普通に抜けられるんじゃないの?と国民全体が思っちゃったのは……メディアの力以外の何者でもないだろう。
アテネ五輪が始まる前に、期待してる競技にバレーが入っていた。期待されるのは嬉しいことだけど、バレーちゃんと見てる人間だったらメダルの可能性はほとんどないことくらい分かってたはずだ。中国、ロシア、ブラジル、イタリア、そしてキューバ。この辺との地力の差、戦術の差を知っていれば、メダルなんておいそれと口には出せない。
いや、監督や選手が「メダルを取る!」と強く目標にすることは全然間違ってない。むしろそうあって欲しい。でも、メディアはどうなんだろう……。
アテネでその他の競技の記者の人と話してみたら、女子サッカーも女子ホッケーも女子バスケも、専門に張り付いてる人たちはみんなすごく冷静だった。メダルが取れるわけないですよ、という感じ。なんだバレーもだったんですね、みたいな。
今回のワールドカップに日本が出場できた一番の理由は、アジアの出場枠が4個もあって、オーストラリアがアジア枠じゃなかったから。
アテネ五輪で日本の女子競技が男子競技に比べてめざましい勢いで出場権を獲得したのは……女子選手の方が頑張ったのももちろんあるだろうけど、女子スポーツをマジメにやれる環境の国が、宗教的・経済的・文化的に、男子に比べるとかなり少ないからだ。団体競技ならますます環境の差がはっきりしてくる。
でもその辺は隠して、メディアは煽る。そうじゃないと……売れないからだ。
だから、半分は読者・視聴者にも責任はあるのかも。
私は、柳本ジャパンがアテネでひどい試合をしたからといっても、柳本監督の功績自体を不当に低く評価するつもりはない。
だって、その前のオリンピックは出られなかったんだから。自国開催のOQTでも駄目だったんだから。2年後の世界選手権は予選落ちだったんだから。内容はひどい試合ばかりだったけど、一応ベストエイトにも入っている。2002年から比べたら、奇跡のような回復だ。ホントはそれで十分なくらい。
柳沢と高原はミカリ基準で使えない奴箱に入ってたと前に書いたけど(高原はその後、使えないどころじゃない大笑いをやってくれたが)、そんなことサッカー関連の記事じゃ絶対書けないだろう。
ゲームのニュートラルな分析・レポートや、監督や選手への批判的な記事は、取材対象者達から嫌われるリスクがあるし、そんなリスクを冒して書いたとしても、読者もそんなモノ望んでなかったりするのだ。
何年か前に加藤がセリエに挑戦した最初の年。イタリアまで取材に行って、インタビューと試合観戦をした。日本で出ていた記事は、加藤がセリエで大活躍しているといった論調のモノがほとんど。テレビでも後ろ三枚で入ったシーンを何度も使い回して、そういった「既成事実のようなモノ」を作り上げていた。
私は加藤陽一という選手がとても好きだったし、イタリアでも活躍して欲しいと心の底から願っていた。イタリアで会った加藤は日本にいるときと変わらず、いやそれ以上に気さくで親切だったので、私は記事を書くときに相当悩んだ。印刷所に待ってもらってそのページだけ後入れにしたくらい。しかし、加藤を裸の王様にはしたくなかったので、悩んだあげく「幸福の王子」を書いた。長い目で見たときに、加藤をやみくもに根拠なく持ち上げるのは、その方が彼を貶める行為だと思ったのだ。
加藤はその記事を読んだ後も私に対する態度を変えなかったけど、彼のファンの大部分からは結構な反発を食らった。
読者っていうのはお財布開いて買ってくれる読者ね。メディアも霞喰って生きてる訳じゃないから、存続のためには収入が要る。売れ線はやはり、大物選手のナマの言葉。少しでも選手と親しくなって、取材させてもらうためには、批判記事を書くなんて…とてもできることではない。広告収入に頼ってるメディアだったら、もっと批判記事なんてできない。
自分が読者の身になれば、それもわからなくはない。何のために雑誌を買うのかといえば、応援しているチームや選手のためなわけで、わざわざお金を払って好きな選手の悪口(と見えるだろう)を読みたがる人はまあ……いないわな。
そして、書き記事やルポルタージュより、何でもいいから生の声、という声が多いのも、現場にいてよくわかった。
選手個々人を商品化して売っていくやり方だと、その商品が実は「勝つ」ためにはあんまり価値がなかった、もしくはなくなってしまったことが後で分かってきた場合に、監督が勝ちにこだわることを貫けるかどうかが、テレビ局や広告代理店の影響抜きには語れなくなってくる。
以前は、テレビ局が事前に予想した注目選手とは違う選手が、試合の中で活躍してヒーロー、ヒロインとして飛び出してくるおもしろさがあった。
そこが、スポーツのおもしろさの本質だったんじゃないだろうか。やらせの効かない、リアルタイムで状況が変化するという。
本当のヒーロー・ヒロインたちが誰なのかを予測するのが、私たち専門の記者の醍醐味でもあった。99年ワールドカップバレー直前に、他誌が朝日と西村のみに目をつけていた中で、今大会は加藤と竹内がくる!と断言して特集を組んだりとかね。
今は違う。
試合中にピックアップ選手のパーソナリティを掘り下げた映像を流すには、事前の仕込みが必要で、活躍や実力とずれたとしても、そのままヒーロー・ヒロインは仕込んだ選手のまま押し通す、映像編集力と演出力にものをいわせるスタイルができてきてしまった。
でも、それってホントに大事な大会とかでは、絶対結果にはつながらない。アテネがそうだったし、今回のワールドカップもそうだろう。
そして長い目で見れば、その競技の発展を結局は損なっていくのではないだろうか。
テレビによる人気は魔物だ。
しかし、テレビで取り上げなければ人は振り向かない。
ワールドグランプリなんて、数年前は動員された高校生の300人くらいしかいなかった。
選手がネットを張って、記者が片づけたりしてたのだ。
その時代に戻れ、とも思えない。
長々引っ張ってきて申し訳ないが、私も全然考えがまとまってないのだった。