Q. 契約書がない場合、請負代金はいつ支払うのか?




A. 約款などで、請負代金の支払時期について定めていない場合、

請負代金は、仕事の目的物が完成したときに、支払うことになります。

工事に不具合があり、完璧な状態ではないのだから、代金を支払いたくない、という話をよく聞きますが、

裁判例は、工事が予定された最後の工程まで一応完了した場合には、

工事は完成したものとして扱うという考えをとっています。

もし、本当に完成した工事に重大な欠陥があり、この欠陥を直さないと最終の工程が

終了したとは言えないような場合であれば、修補や損害賠償をするまで、代金支払を拒むことができます。

ただし、主張している瑕疵がわずかなキズである場合など、

代金支払を拒絶することが信義に反するような場合には、代金支払を拒むことはできません。


Q. 手付金とは?



A. 手付金とは、売買契約の締結時に支払われる金銭のことで、

売買代金支払時に売買代金の一部として充当されます。

また、民法上、当事者の合意がない限り、手付は解約手付であると推定されます(民法第557条第1項)。

したがって、一般的な不動産の取引における手付金は解約手付であることがほとんどです。

解約手付は、解除した場合には、売主に払わなければならない(=没収されてしまう)お金です。

買主の立場からいいますと、契約を解除したいときに、まだ、契約の履行に着手していない場合には、

手付金を放棄して契約の解除をすることができます。
Q. 契約書を作らないで商談をしていた工務店にお金を払わないといけないのですか。



A. 工務店が契約書を交わさないで、営業活動の一環として、設計を行うこともあります。

しかし、一定程度業務が進んだ場合には、工務店やハウスメーカーに対して、代金の支払義務が発生します。

裁判例では、黙示の契約成立や、商法512条にもとづく報酬請求権を根拠にして

代金支払請求権を認めています。そして、設計図の作成・引渡の有無、打ち合わせの回数等を考慮して、

それが営業設計なのか、請負業務なのかを判断しているようです。

この場合、支払うべき金額は、現実に実施した報酬に対する対価ですので、

工務店の算定基準があれば、それが基準となります。

なければ、業界内部の基準、従来の慣行、仕事の規模、内容程度などを総合考慮して相当額が決められます。