海賊という演目の中で最も異彩を放つ登場人物は、やはりアリだと思う。
アリの存在は謎に満ちている。
設定ではコンラッドの奴隷という事になっているが、どうもはっきりしない。
ルジマトフの演じるアリに至っては、とても奴隷とは思えない態度のデカさだ(^O^)(ルジならそれで可)。
そもそもアリはバイロンの原作には登場しないので、パリ・オペラ座での海賊初演時でもやはり登場していない。
海賊に関する資料は非常に少ない上にかなり混乱が見られるので、アリがいつ頃から登場するようになったかを断言するのは難しい。
各種資料を総合的に判断してみると、アリのデビューは1915~1916年の間にロシアで行われたバレエコンサートでの事らしい(パ・ド・トロワの場面のみ)。
その後、全幕でもこのトロワが挿入されるようになり、全幕でも登場人物の一員になっていったという事のようだ。
つまり、全幕として海賊誕生→その後海賊をイメージしたトロワ上演→トロワも全幕に入れちゃえ!→いつの間にかトロワやパドドゥの場面ばかりが上演されるように・・、というパキータによく似た流れになっていったんだと思う。
メドゥーラのVa曲が固定されずに、いろいろあるのもうなずける。
さて、メドゥーラのVa曲とは対象的にアリのVa曲はだいたい固定されている。
おそらくこの勇壮な曲が戦う男、アリの雰囲気によくマッチしているからだろう。
この曲はアリの為に作られた曲ではなく、「トリリビ」という演目からの抜粋なんだそうな。
トリリビと言えばピンと来る方も多いと思うが、パキータのトリリビのVaもこの演目からの抜粋と言われている。
作曲したのはユーリー・ゲルベルというお方。
「知らねえよ!」と言われそうだが、作った音楽はお馴染みのハズ。
ドンキグランが始まる直前のアントレガールズが入って来る場面の曲を作ったお方なのだ。
え、それじゃわからないって?。
アレですよアレ、ちゃーちゃららっ、ちゃっちゃっちゃっ、ちゃーちゃららっ、ちゃっちゃちゃっ、のアレ。
え、もっとわからない?、いや、怪人に石を投げないで!(≧∇≦)。
話がそれた(⌒~⌒)。
アリについては思いが深過ぎてつい長くなってしまうので、引き続き次回も語ってみようかなと思っている♪。