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ヴァルシュトレイの開発日記

 この日はとあるお仕事のため、まだ日が南中高度へ達さない午前中に池袋へとやってきたわたし。作業が毎日夜遅くまでかかりがちとなるマスターアップ前の今時分、こんな早くに外へ出るのは幾分かきつくなくもなく、やたらとまぶしい日の光にあぶられてたらなんと、腕がちょっと溶けてきちゃってるじゃないっすか!? ……と思ったら暑くて汗かいてただけでしたがこれがもう、ワイシャツびしょびしょ。どこのバスケマンガだよ! と一人ツッコミもつかの間、ようやく仕事先へと到着。埼玉の田舎からだとやっぱりそれなりに時間かかりますなあ。
 そこで粛々とミーティングを済ませ、担当の方と雑談を交えつつごはん食べてから今後の作業の再確認などをしていたらあっというまに17:00じゃないっすか! 労働は尊いですが時間はもっと尊い。光陰マジ矢のごとしだなあと、そう思うとなんだかどっと疲労感が。こんな日は誰でも仕事終わりに一杯ひっかけて行きたくなるんだろうなあ……とか一人雑踏の中で感慨にふけりつつ、先方のビルを後にした自分の脚はどういうわけか、高田馬場へと向かっているのでした。そう高田馬場です。高田馬場っていったらミカドっす! 一杯ならぬ一コインひっかけて帰ろうと、今日は実のところ、朝からそう決めていたのだあ! ここまでチラウラ

 

 


 さて、山の手にてワープさながらの速度でミカドに到着。ここにはがアレがあるんだな! 店に入るなり2FのSTGコーナーへ直行すると、果たしてそいつはすぐに見つかりました。そう、グラディウス(初代!)です! 故障の多い磁気バブルシステムのために現存する個体も少ないようですが、それがこうも手軽にフツーに遊べるとはさすが世界のミカド。やっぱこいつはゲーセンに限る! などと一人気炎を上げつつ、早速コインいっこ入れてプレイです。

 

 

 

 

 

 

 

 


 このグラディウス。シューターなら知らないものなどいない(はず!)というのは言うまでもなく、85年夏の稼働から今日に至るまで、他のあらゆるSTGにインスピレーションを与え続け、そして実に様々な形でリスペクトされております。いわゆる日本の横シューにおける草分け的存在であり、あらゆる機種に移植され、沙羅曼蛇をはじめとして多くの続編も販売されている、まさに現代横シュー需要の要にしてキングオブキングス! すべての横シューはグラディウスに通ずるといってもいいくらいではないでしょうか。

 

 

 全て異なるステージや、それにともなう楽曲の多様さ。ボスこそ概ね同じであるものの、直前の難局のバリエーション。そして実に画期的なパワーアップ要素であるオプションとそれが放つ長いレーザー。それらを十二分に活かしさないと先へ進めないテクニカルな攻略性。どこをとってもこんなものは見たことがない! ……と、当時は誰もが興奮に鼻息を荒くしていたゲーム要素の数々はまさに、現代横シューにおけるそれらのとなったのです。いやホントですよ??

 

 

 かくいう我々も、このグラディウスにはドがつくほどハマりました。当時小学〇年生だった私には1プレイ料金の50円(当時はそんなもンだったのです)がなかなか捻出できず、ちょっと上手な中高生のお兄ちゃんの後ろでじっと見ていることが多かったのですが、それもまた、STGの攻略には必要なことなのです。敵のパターンをノートに書きとったり、どこでどのパワーアップ(といってもダブルとレーザーの切り替えくらいなもンですが)がいいのか覚えたりと、そりゃあもう夢中だったことをよく覚えています。授業中もノートの端にフル装備のビックバイパー描いたりモアイ描いたり、頭ン中もう毎日グラディウスでしたね。モーニングミュージックを聞きに日曜は必ず朝一でゲーセンへ向かい、少ない小遣いを友人たちとシェアしては攻略に明け暮れました。仲間内で一番上手なやつにみんなで10円か20円ずつあげるんです。それでなんとか先を見るという。それで友達もたくさんできたし、今考えればお金がないからこそできた貴重な体験ですね。それほどまでに夢中になったのはこのゲームをおいてほかになく、そして自分はやがて決意したんです。将来きっと、ゲームを作る人になると。そしてそれは実現できたがコ〇ミは落ちた。つまり自分が今日、ゲーム業界人でいられるのはこのグラディウスに出会ったから! といっても大いに過言ではないのですバァ~~~~~~ン!

 

 

 またチラウラになりそうなので閑話休題。

 

 

 さて一面の前衛です。こいつはファン。編隊でくるくると現れては、ぜんぶやっつけるとカプセルを落としてくれる愛いやつです。自分は最初に2速取っちゃうほうですね。それからオプションミサイルの順。そして透き通った感のある前衛の曲がフェードして一面の曲が! これ、たまらなくカッコよろしい瞬間だった。こっから本気出す! みたいで。今でこそ当然ですが、当時こういったようにゲームシーンの時間軸やシーケンスを演出するような仕掛けはあんまりなかったのです。同様にビッグコア倒した瞬間、この前衛の曲に切り替わるというのにもしびれました。やっつけた感半端ないでしょバァ~~~~~~ン! イミフ。

 

 


 一面中盤のでっかい山を越えたところで14300点ならパーフェクト。そのあとの赤敵三匹のカプセルを回収した後でレーザー取得。やがてハッチ地帯抜けると、装備は2速オプション3つにパワーゲージはスピード。ここで3速にしちゃってもいいんだけど、まあ念のために取っておきます。そして敵のいないところで寂しく青カプセルの音聞いたらいよいよ火山地帯へ。さてこの火山。火口に合わせてオプション横一線に並べ、同期ずらしレーザーで稼ぐのはもはやおなじみですが、意外と知らない人が多いので言っときますと、火口から15Dot上のあたりにレーザーを合わせると、火口すれすれ時よりもなぜか3~5千点ほど点数高くなることが多いです。

 

 ボスはおなじみビッグコア。いや、当時はわりとデカいボスだったの! だからビッグコア。でもデカいだけなのでなんてこともなくあっという間に撃沈。わざと連射してレーザー細切れにして撃つと、なぜかコアだけ抜けるよ。遮へい板の点数もったいないのであんまやらんけど。

 

 

 

 二面はアステロイドベルト、という設定。ストーンヘンジだっけ? ピンクの粒々コーラックなんて当時はふざけてたもんですが、ここは横のみならず縦方向LOOPスクロールしますのでちょっと注意が必要。地形にぶつからぬよう注意も必要ですが、ヘンな場所にいると砲台集中砲火を食らって追い込まれることも。まだ二面とはいえ、フル装備だと敵弾速い速い! このあたりが当時、激ムズSTGとして皆に恐れられた所以でしょう。画面左へ消え入る際にもさりげなくプッと高速弾を置いていくザコ。こいつホントいじわるだ! そうこうしているうちにザブ地帯。まあ、上下二個フォーメーションで余裕ですね。でもここ、レーザーの判定がかなり上下に広いことがよく見て取れて、当たってないのにザブが死んでいくさまが実にカッコいい! レーザーやっぱ最強だよねと、ヴァルシュトレイでも大いにパク……もといリスペクトさせて頂きました。

 

 

 

 三面は誰もが一度は行き詰まるモアイ! なぜにモアイ!? 今やモアイ=コナミだけど、これが当時謎でしてねえ。そしてこぞってワッカを撃ってくるその奇妙な絵面には初めのうちこそ微笑みを余儀なくされたものの、その滑稽さに見合わぬ難易度のためにやがて若干のトラウマを植え付けられることにもなったのでした。だってワッカ、全方位から容赦なく飛んでくるんだもん。そのうえザコが後ろからプっ! ですよ。イヤンなっちゃう……というのは昔の話で今はダブルでモアイなんてマサクル! マザー終わった時点で22万ならまあ、上出来でしょう。

 

 

 

 そして魔の四面逆火山。まさにヤマ場ってやつですね。ここがどうして難しいのかといえば、フル装備でないと上下の砲台ジャンパー、特にちょっぱやのダッカ―からいいように弾幕を浴びせられることになるからでしょう。配置を覚えていても素早いワークが求められ、操作に緻密性が求められるのです。テンパったが最後、なにかに自分から激突するなんてのもしばしば、その後復活できずにそのまま全滅……なんてこともよくありました。三面で叩きのめされ四面でとどめを刺される、というのが、このゲームの代表的な終了パターンの一つでしょう。とはいえフル装備なら何の問題もなし。後半のジャンパーに弾を撃たせないようにする以外、特に危険もなくアイアンメイデンヘ。どうしてこれがアイアンメイデンなん? 沙羅曼蛇のロードブリティッシュといい、コナ〇のネーミングセンスはいまいちよくわからねえ……などという、些末にして永遠の疑問はともかく無事ビックコアに再開。コア抜きっしゃああああっ! ←うまる風に。

 

 

 

 五面は細胞の触手?? この面から前衛に新たな敵が加わりますね。上下から出てきて突如気づいたように誘導してくるあいつ。なまえなんてんだ? とにかくやたらと張り切って追ってくるので撃ち漏らし要注意ですよと。前衛終了時にダブルに切り替えてパワーゲージはレーザーの位置であれば実に重畳。オプションを画面前に待機させてひたすら連射で触手破壊しまくりですよね。バグから生まれたという触手の無規律な動きにひっぱたかれないよう注意していれば、この面はボーナスステージみたいなもんです。でもビッグコア倒して37万は、自分としてはちょっと低いかも。

 

 

 

 そんで次も細胞。いやあこの面の曲は実にカッコいい。グラディウスのといえばやっぱり四面ってのがメジャーですが、自分はここが一番好きっす。三度ずれるコード進行や変拍子のせいか、なんかいよいよやばいところに来た気がしますよね。ハッチのデザインなんかもより有機的で不気味。自分的には最終決戦の前の難関て感じがして、すごく気分の盛り上がる面ですね。非常にSF的です。では実際はどうかというと、これが残念ながら特に難関でもなく、アメーバ倒したときのぽやや! みたいな音にはむしろ癒されていましたね。ぽややっ! ですよ。お花の形で可愛いやつです。ボスは大型の細胞核。よく見るとこいつもお花っぽくね? それはともかくダブルに切り替えて、スクロールが止まる前にあのウメボシ弾撃たせないと、2~4万点くらい損することになるのです。

 

 

 

 そしてやってきた七面。さすがに最終面だけあって前衛から猛攻ですな。特に二編隊が交差してやってきては大量の弾を撃ってくるあいつには要注意。弾幕抜けようにも自機判定デカいからね、油断してると追い込まれるのです。まあ自分はそんなへましませんがね。とりあえず前衛を抜け、地形入り口の下の壁にバリア押し付けて消し、即座に張り替えてフォーメーションです。

 

 

 

 ……で、おわり! いやホント、ここはフォーメーション組んだらあと、あんま動かなくていいんです。むしろ動き過ぎちゃダメ。操作感でいうと、下のほうから上へ長めで下ちょいっ! みたいに移動して画面真ん中より少し上で止まり、自機の上に一個下に三個となるようオプションを置けたらそれでじっとしてる。それでいいんです。弾はバリアが消してくれます。しかし最後のハッチ地帯だけは地形の都合上、どうしても動かざるを得ません。地形上側には倒しづらいところにハッチありますが、今日は特にスコア狙いじゃないので素直にスルー。いのちをだいじに! その後のバリア地帯も特に問題なし。出現時、上側の右端ミサイル当てると上下がずれるんですが、なんか失敗したな。成功させたとして特にいいこともないんだけど、でも当時はそうするのがいわゆる嗜みだったのさ。なんておじさん、ついに来たよ脳みそ! モアイに次いで謎なんです。なぜ脳!? 当時はルパン三世のマモーのオマージュかとも思ったけれど、実際はコナミの社長室脳みそ模型があったから、とのこと。それでボス=脳みそとなったって、自分昔、誰かから聞いたことあります。なにはともあれ上下の連結部分壊して一周オール。ふふふ、やはり腕は鈍っていなかった。コンシューマでもさんざんやってるからねえ!

 

 

 

 そしてエンディングは謎の要塞都市。こいつが潔くボカン! と弾けとんだのもつかの間、すぐに二周目が始まります。自機はどのーまる。そして一週目と違うのは、撃ち返し弾をばら撒かれるということ。弾速が速いうえに微妙に自機狙いじゃないのも混ざってて、これにはどんな上級者であっても予断を許されません。置き弾最悪っす。

 

 

 

 結論から言いますと、この日は二周目の三面で終わっちゃいました。二面でうっかり死んで、三面の前衛でまた死んでドノーマルに戻り、復活できませんでした。三面前衛は難しいんですよね。上下から出てくるひらひらの編隊が処理しきれぬ……。
 

 


 いやまあ、ヒサビのゲーセンプレイで一周できてよかったです。本当にアツいのは三週目からだったりしますけど、でもこの日は結構気温も高かったし、これ以上知恵熱出たら倒れちゃう! ってことで言い訳がましく席を立ちました。ま、仕事帰りの1コインとしては上出来でしょう。実に楽しかった! そしてやはり一番の思い出のゲーム。やたらと長文になってしまったことはユルシテチョ

 

 

 

 やはりグラディウスは横シューの神様ですね。たったの百円でこうも充実した時間を提供してくれるすごいゲームです。同時に思うのは、やっぱりSTGは楽しいということ。自分がこの業界に足を踏み入れたきっかけであるのは他でもなく、もう三十年もコイツに追いつこうと頑張ってきた自分がちょっぴり誇らしくもあります。これからもずっとSTGを作り続け、いつかきっとこんな素晴らしいSTGを世に出すぞと、もういいおじさんながらに意気を新たにしつつ、帰途へとつくのでしたバァ~~~~~~~ン!