先日、東京都の五輪誘致委員会から誘致に関するアンケート結果が発表された。
随分前に今回発表された調査を実施するというニュースを何かしらのメディアを通じて知っていたので、実は密かに発表を楽しみにしていた。
何故楽しみにしていたかと言うと、その時のニュースで「目標は7割以上の支持率」と誰かが述べていたからである。私はきっと7割に達するだろうと予測しており、今回の結果を見たときに笑いが止まらなかった。
捏造とまでは言わないが、調査に携わっている立場から言わせてもらえば、数字は簡単に操作できる。
質問文の作り方から、調査依頼、サンプリング、調査手法…挙げれば切りがない。
今回の調査は決して捏造ではないが、説得材料としては説得力に欠けると私は考える。
私は今回の調査には次のような問題があると考える。
ひとつは、世論調査を誘致合戦の材料にしようとアピールし過ぎたことである。そういう意図が直接的ではないにせよ回答の誘導しているという疑いをぬぐい去ることはできない。
もうひとつは、インターネットリサーチ(ヤフーバリューインサイト)で実施したということであるが、「モニターから無作為抽出」「3000人(東京在住者1000人、東京在住者以外2000人)」という設計が果たして妥当かどうか。公開されているファイルからは調査の正当性を示す上で必要であろう性年代構成も公表されていないし、最終的な集計がどのようにして行われたかが明示されていない。
東京在住者と東京在住者以外のバランスが崩れている関係上、まともに集計を行えば歪みが生じる。ウェイト集計などは行われたのだろうか。
私の個人的意見としては、「世論調査」と銘打つなら「割付法」がこの場合適当だったのではないか。そもそも属性に偏りが生じているインターネットリサーチに対してまともに「無作為抽出」を行えば「世論調査」は成立しない。
そういう疑問の残る信頼性の欠ける調査結果を立候補ファイルに使っているわけではあるが、読売が今月の頭に実施した面接調査で賛成が74%に達したことは、唯一の救いだろうか。
【参考サイト】
東京オリンピック・パラリンピック招致委員会
東京五輪招致で来月に国内世論調査実施
2016年東京五輪招致の支持は70・2%
16年五輪東京開催に「賛成」74%…読売調査
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