先の日曜日の夜にUPされた、以前にもここで紹介させていただいた、いつもかなり拠り所としている占いなんですがね。

 

こちらはいつも、古典文学や印象的な詩や俳句などを題材にしてその週の占いをしてくれるんですが。

今週の乙女座に揚げられていたのが、『老子』!

あらあら、なんてタイムリーなの、とちょっと興味をそそられました。

 

 

老子48章:「学をなせば日に日に増す。道をなせば日に損す」

 

 

アドバイスとして、

『ただいたずらに知識や知っていることを増やそうとするのではなく、むしろそういう自分が否定されるところまで徒手空拳で暗中を模索していくべし。』

 

の後、哲学者 千葉雅也氏の『『勉強の哲学―来たるべきバカのために』 という本を揚げ、

 

すぐれて非意味的切断と呼ばれるべきは、「真に知と呼ぶに値する」訣別ではなく、むしろ中毒や愚かさ、失認や疲労、そして障害といった「有限性finitude」のために、あちこちに乱走している切断である。

 

という、勉強テクニックを紹介されてまして。

 

 

……いや、正直よくわっかんなーい???

 

 

と、まぁ、理解できないまま忘れていたのですが。

週末になって振り返ってみると、なんだかその通りになっている状態に気づき。

わたわたと纏まらないまま、日記に書いてみることにしましたイマココ。

 

 

はい。ここまでが前置き。

 

 

 

 

前回、『老子』を駆け足で読んだよー、という記事をUPしたのですが。

 

 

引き続き、今度はこちら↓を購入。

 
 
 
 

 

『荘子』です。老荘思想の、『荘』のほう。

実は、ひそかに読むの楽しみにしてまして。

 

 

今となっては、超メジャーな 『胡蝶の夢』。創作の世界では、繰り返しテーマになっているので、ご存知のお方も多いかと思われますが。

これが、『荘子』に入っているのだというのは、この度知りました。

かように、『荘子』には、思想だけでなく、寓話部分が多いので、わたくしのような理解の鈍い頭でも、やさしい読み物となっております。

もちろん、原文、読み下し文はすっとばして解説だのみですが……w

 

 

 

さぁ、あっちこっち、道草まみれの『荘子』旅が始まりました。

 

 

テキストは『内篇七篇』、『外篇十五篇』、『雑篇十一篇』の三十三篇で構成されております。

まずは『内篇』、『逍遥游』第一章。

 

 

 

『北の彼方、暗い海に魚がいる、その名をコン(魚+昆)と言う』

 

 

 

あっ!?

 

 

コン!? これ知ってる! アレだアレアレ!!

山田ミネコ先生の本に載ってたヤツ!

 

 

 

のっけから、いきなりの断絶w  

遠い記憶がいきなり引き寄せられ、書から離れて元ネタ探し。

 

 

 

いやぁ、探した探した、本棚あさりまくって、獺祭のごとく本を散らかしw

↓ありました~w これです! (花とゆめコミックス『緑の少女』より)

 

北冥にいるという巨大な魚、コン! 

いや、同じ魚のお話なんだけど、これは山田先生の創作で、「コンはリンゴが大好きだけれど、身体が大きすぎるのでいつも空腹。同情した3人の友だちが、天輪王にお願いして、巨大なリンゴを落としてもらった。喜んだコンがそれをがっついたら、喉に詰まらせて死んでしまった」というお話でしたw

 

 

いやー、満足満足。見つけ出せて良かった~。

 

 

それにしても、やっぱ面白いな山田ミネコ! と、そのままパラパラしていたら、

 

↑この中の、↓このお話の冒頭に、

 

『地上には様々の色が満ちているが、空は青一色に見える。あの色は天そのものの色なのだろうか。それとも遠くはてしないために、あのように見えるのだろうか? きっと後の方だろう。……とすれば、翼が三千里もあるという大鳥がはるかな空の上から地上を見下ろしたら、やはり青一色に見えているだろう。荘子(「逍遥游」)』

 

 

『荘子』の鵬(おおとり)、載ってたーっ!

そっかー。何十年も前に、わたくしは、この作品を通して、荘子に会っていたのだなー。

感無量……。

 

 

将来、時間がたっぷりできたら、山田ミネコ作品一気読みタイムを設けようw

いつの日になるかはまったく不明。

 

 

さて、思わぬところで時間を喰った。有意義だったが、読書に戻ろう。

と、『荘子』の続き。二章、三章と読み進み、そして、第四章。

 

恵子(けいし)という思想家(荘子の友だち)と荘子の会話で始まります。

恵子は、「魏王に瓢箪の種をいただいて育てたところ、大きく育ちすぎ、しかもペラペラに皮が薄くて何も入れられない。役に立たないので打ち壊してしまったよ」、と荘子に愚痴ります。

荘子は、「ならば、入れるのではなく空の瓢箪を川や湖に浮かべて遊べば?」と、諭します。

要は、『無用の用』。用い方ひとつで役にたつよねってお話しで。

 

 

 

ああっ!?(←またしても、天馳星発動)

 

 

 

瓢箪……。仙人……。浮かべる……。

最近読んだヤツ。えっと、えっと、えっとぉ~★

 

 

↓ゼイゼイ。(←めっちゃ探した) これでしたw

 

「仙人」と呼ばれる某人のお話。彼は瓢箪収集家。200個余りの瓢箪持ち。

ある時、転勤を余儀なくされて、瓢箪の移動手段に困った彼は、瓢箪をくくり合わせて船にして、琵琶湖に浮かべてそれに乗って渡っていった、という内容。

 

 

 

いやー、スッキリしたー。探し出せて良かった。

 

 

さて、読書再開。

先ほどと同じ話の中に、荘子が出した例え話。

 

宋のある一族に、ひび・あかぎれにとてもよく効く特効薬を作るのが上手な人がいて、代々冷たい水に真綿をさらす仕事を生業とするその一族にその薬は重宝されていた。

ある日、外からやってきた人が、その薬の製法を大金で買うという。日々微々たる揚がりで暮らしている一族は、喜んで教える。

さて、その外国人は、呉(国名)の王に会ってその製法を説くと、将軍に取り立てられ、冬を選んで他国に戦を仕掛けて大成功。土地を分け与えられ領主になった。

一方、例の一族は、延々と真綿さらしを続けるのだった。

 

 

 

あああっ!?(←天丼は3回まで)

 

 

 

あかぎれの薬の話! この話聞いたこと……、じゃない、読んだ覚えがある!

たしか、たしか……。(再び本棚をひっくり返す)

 

 

あったーっ!!

 

右の↓ヤツね。

 

もう、かれこれ20年とか前に買ったヤーツ!

初めは仏教がらみで左の『禅の思想』を手に取って、なんだか絵柄に惹かれて、右の『老荘思想』も買っちゃった♪ という流れで。

 

 

そのころはまだ、老子も荘子も道教すらもまったく興味が無かったころで。

読んではみたけど、「ふーん」で終わったシロモノで。

まさかこんなにも時が経ったあとで、再び手に取ることになろうとはのぉ。

うーむ。感慨深い

 

 

 

というわけで、またも脱線。

マンガ『老荘の思想』を読みましたw

どうしよう。まったく元の本が進まない★ と思いながらも漫画、おもしろいw

 

 

でもこれが怪我の功名というかなんと言うか。

ビジュアルであらましを入れておくと、活字に戻ってもそれが助けになって、大変すんなりと頭に入ってくる!

 

 

特に、わたくしのような理解力に乏しい人間には、踏むに必要な寄り道だったのねと思いました。

 

 

 

いやまだ、上巻しか読み終えてないけどねw