哭けよ金糸雀。 | セルロイド保管庫

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柔らかな盾の中で

 

誰かに何かに、自分を毀されること・損なわれること。

それは私にとって、愛情を与えられることである。

という倒錯した感覚が、腹の底の方にある。

ただできれば、悪意なくえぐってほしい。

 

体を弄ばれることも、頸を締められることも、

自分で体を傷付けてしまうことも全部、

その行為の苦しさの中で、その苦しみを与える相手に対して、

そう、そのまま、私をもっと見ていて、って思ってる。

 

からっぽのまま収縮する胎内が、満たされていく。

わななく体が静まっていく。

頭の熱と感情が、すうっと背後に抜けていく。

 

哭けよ金糸雀。暴れてみろ。

警告音だったはずのそれが爛れて、惑って魅せられては自ら惹きつけて、

哀れだ。