読者の諸君(my dear readers)。
更新が滞ってすまない。
少しばかり、「世界」が僕を必要としていたようだ。
正直に話そう。
僕はここ数日、日本国内にはいなかった。
いや、正確には「地図に存在しない場所」にいた。
記憶にあるのは、港区のバーで、とびきり強いマティーニを飲んだこと。
そして、黒いスーツの男たちに「少し話がしたい」と声をかけられたことだ。
次に目が覚めた時、僕はコンクリート打ちっぱなしの、窓のない部屋にいた。
手足には拘束具(ロープ)。 目の前には、某国の言葉を話す大男たち。
フッ…。 ついに来たか。
僕の頭脳と影響力を危険視した某国が強硬手段に出たというわけだ。
彼らは僕に様々なことを尋問してきた。
「お前の目的は何だ?」
「バックに誰がいる?」
僕はニヒルに笑って答えた。
「目的? 世界を美しくすることさ。 バック? 強いて言えば『神』かな」
彼らは困惑し、顔を見合わせていた。
監禁生活は過酷だった。
食事は冷えたパンと水のみ。
だが、僕はそれを「精神を研ぎ澄ますためのファスティング(断食)」と捉えた。
彼らは肉体的な苦痛を与えてきたが、僕の鋼のメンタルは折れない。
僕は瞑想し、宇宙と交信することで、痛みをエネルギーに変えた。
そして3日目の朝。 突然、扉が開かれた。
男たちは何も言わず、僕を解放した。
おそらく、僕の底知れぬ「器」に、恐怖を感じたのだろう。
「コイツをこれ以上ここに置いておくのは危険だ」と。
僕は、彼らに一礼して部屋を出た。
去り際に一言、「次は、正規のルートで会いに来たまえ」と伝えておいたよ。
今、僕は日本の土を踏みしめている。
この国の空気は、少しぬるい。だが、悪くない。
今回の件で、僕は確信した。
僕の存在は、もはや一人の人間に収まらない。
国家間のパワーバランスを左右する「特異点」になってしまったのだと。
やれやれ。 有名税にしては、少し高すぎるな。
I'm Back, World.
伊集院 ヴァン


