このblogは今から11年前の事を思い出しながら
描き綴っています。
最近、友達から、今現在進行形?
と連絡をいただくのですが、
今は至って元気です。
何故、このblogを始めようかと思ったのかは
わたしの経験で、少しでも励みになる人がいたらと思い、思い切って
始めたblogです。
少しでも、同じような境遇にある方や、
落ち込んでいたり、
なかなか前に一歩進めないと
いうかたへのメッセージです。
ある程度、手術の日程も決まり
心の準備も少しづつ出来てきた。
その頃のわたしは
子供2人と小さな平屋の戸建て貸家に住んでいました。
大家さんが快く、シングルマザーであるわたしに
お部屋を貸してくださいました。
その頃のわたしは
本当にお金がなく
近くの実家から
お米や食材をいただき
食費は凌いでいました。
働いていたお店も少し気持ちも体調も良かったらまたおいでとも言っていただけていた。
働く意欲を持たないととも思っていた。
わたしが病気になってからお母さんが
よく家に来てくれて、
お料理をしてくれたり
子供の面倒を見てくれていた
何かに集中したら?とお母さんが得意な鍵編を教えてくれた。
何度やってもうまくできなくて
不器用なわたしは、
「お母さんの教え方が悪い」と子供みたいな事を言って駄々をこねた。
今、考えると
私は病気中
お母さんの前で小さい子供の様に
していた。
「お母さんと一緒に居る事が一番の安心感だった」
そして、子供達が元気な事がわたしの唯一の救いだった。
小さい頃からお化粧や
可愛い服を着るのが好きでいたのに
病気になってからは
相変わらず
髪は1本に縛り
化粧もせず
毎日
同じジーンズと
トレーナー姿だった。
車に乗っても
音楽も何も聴かずに
静かで無機質な生活。
ヨガからも離れていた。
先生に電話もする気も起きない
だって、これからあと何日か後には病院のベットにいるんだもの。
笑わない日
花を見ても感動しない
美味しかった大好物なカレーやシチューも味がしない。
人間って
こうも環境が変わると
味覚も変わるものかと
自分でも驚いた。
そして、いつも
「自分という存在を消してしまいたかった」
まるで世界に取り残されているかのように
買い物に出かけても
自分だけ
違う世界に住んでいて
他の人が幸せそうで
キラキラして見えた。
道を譲ってくれたり
レジ待ちしていても
誰かに
「お先にどうぞ」と
言われると
「あ。わたしの事、見えていたんだ」
って思った。
心もきっとそこには居なかったのだと思う。
まだ下の子は、「ママ」と言う。
「ただいま!!」と言って思い切り抱き着いてくる。
お風呂にも一緒に入る。
夜に寝るときは2段ベットの下で二人で寝る
一緒に眠るときは、必ず手を繋ぐ。
小さい
小さい
私の手の中にすっぽりと入る温かい手。
下の子が先に寝るときは、私が眠れるように
はじっこに居て私のスペースを確保して小さくなって寝ている。
私がガンって知ったらどんな気持ちになるんだろう
辛くて胸が締め付けられそうだった。
上の子も4年生
もう、少し背伸びした年頃。
だけど、自分の事は自分でやれるように
一生懸命に宿題を頑張ったり
家事の手伝いも頑張ってくれた。
わたしが入院する前々日。
二人に話をした。
「お母さんね、左の胸に
できものが出来てしまったの。
それを取らないと
大きくなってしまうから
今度、大きな病院に入院するの。
だから、樹(長男)も龍(次男)も
前のお父さんのところでお泊りだよ」
二人は真剣に話を聴いていた。
「うん、わかった」としっかり樹が答えた。
その頃、樹は小学校のサッカークラブに入っていて
サッカー仲間のお母さんたちには
病気の事を話していた。
「マコちゃん、辛いけど
なんでも言ってね」
心強い言葉だった。
入院前日、母が来ていた。
夕食の準備をしていてくれた。
わたしは、忙しく、入院の荷物の準備をしていた。
隣では、龍が宿題をしていた。
「もう、この宿題難しいんだよう」といいながら泣く。
その宿題を見て、一緒に宿題をやってみる
「今日ね、〇〇クンが意地悪いったんだよう」と泣く。
「鉛筆が書きずらいんだよう」と泣く。
「今日は龍、よく泣く日だね」と言った。
小さい声で
「おかあさんに爪きって欲しい」
とポツリと言った。
少し様子がおかしかったので
「龍、爪を見せて」と言ったら
綺麗に切れている爪。
「ん?」と龍を見たら
私を見上げる龍の目から
大粒の涙が
ポロポロポロと流れた
「そうか・・・ごめん
不安だったんだね
ごめんね
ごめんね」
そしてわたしは、龍を思い切り抱きしめた。
しゃくりあげて泣く龍
小さい身体で全身で泣いている
わたしは自分の事しか
見ていなかった
どんなに不安だっただろう
どんなに寂しかっただろう
泣き止むまで、ずっと抱きしめた。
そばで母も泣いていた。
その日は、樹と龍と3人で小さなお風呂にぎゅうぎゅうになって
お風呂に入った。
足の指の間も
汗臭い髪の毛も
フワフワと丁寧に洗った。
2段ベットの下で3人で川の字になって
2人が厳選した
絵本をゆっくりゆっくり
丁寧に読んだ。
二人が眠りに付くまで
3人で手を繋いだ。
わたしは、パワーアップして帰ってくる
そして、この子たちの為に
生きる。
小さいベットに狭いながらも
温かい温もりで
ゆっくりと眠りに付いた。
