私の日課
子供達を送り出して
お部屋の掃除
家事をこなして
身だしなみを整え
ウィッグを被り
テキストを持って
ヨガの資格の為の
勉強に行く
ヨガの先生は私を病気扱いはしない
わたしもそれが
安心できた
学科の勉強は ヨガの歴史から
生理学や
解剖学まで
多種多様で
じっくり学ぶ事ができた
その中でも
瞑想の勉強やチャクラやアーユルヴェーダは腑に落ちまくった
そして
抗がん剤の2クール目の日
その日は
姉が同伴してくれて(^^♪
2回目だけど
もちろん慣れない
最初に
アレルギーを抑える点滴
さてそろそろ抗がん剤投与だよね
の時に
姉が
「お水かってくるね」
と部屋を出ていった
「お名前を確認してください」
では、始めますね
ポタンと抗がん剤の1滴が落ちたとこまでは
はっきりとしていた
でも、次の瞬間から
視界が狭くなる
喉が閉まる
顔が強張る
力が入らない
呼吸ができない
必死の思いで
ナースコールを呼ぶ
「どうされました?」
の声
でも姿は見えない
それから
私の周りはあわただしくなった
カチャカチャと器具の音
走る足音
先生の声
でも、体に何されてるのか
まったく感覚がない
とっさに思った
「わたし、死ぬんだ」
五感の中の
視覚
触覚が機能していない
研ぎ済まされているのは
耳。
聴覚
遠くの人の声まで聞こえる
「あのひと・・危ないのかな」
「人工呼吸器に切り替える準備」
「どうしてだろう。。
呼吸して!!
呼吸して!!」
「しっかり呼吸して!!」
聴こえるよ
でも
うまく息が吸えないんだよ
「もういいよ
私このまま
死ぬんだね
「あ、今日は子供たちにバーモントの甘口でカレーを作る約束をしたのに
それをダだれにも伝えてなかった」
「ごめんね、ママがこの世からいなくなってしまうなんて
何もしてあげられくて
ごめんね」
「お父さん、お母さん、ごめんね
もう少し、親孝行したかったよ」
わたしはもう自分の中で諦めていた
でも、次の瞬間
雷のような衝撃で咳をし、目を覚ました
姉が涙でぐちゃぐちゃの顔で見ている
先生たちの安堵の顔
そして話す間もなく
嘔吐と
腹痛
身体のありとあらゆる水分を出し切った
そうゆう点滴をしたみたい
毒抜き?みたいな
「抗がん剤は中止!!
これで命を落としたら
本末転倒です」
と医師に告げられた
わたしは
ベットの上で一目をはばからず
大泣きをした
安堵の涙だった
「がんばった
もうがんばったからもういい」
その日は
入院するように言われたけど
それでも帰ると言い張った
「また体調がおかしくなったら、救急車を呼んで最寄りの病院に行ってね」
「重度のアナフィラキシーショックです」
しばらく病室で安静にしていた
代わる代わる
看護士さんやら医師が部屋に来た
「あんまりないことなのよ」と物珍しい人でも見るように見られた
抗がん剤から
解放されてわたしは
とにかくうれしかった
もう私の中には不安がなかったことが確信できた
