ボクらが消費する理由は「必要だから」という場合が多い。
たとえば、そこへ移動したいから電車に乗る。
お腹が空いたから、朝マック。ヒレカツ定食。
ノドが乾いたからコンビニでお茶を。
そういう具合に。
そんなワケで、このアツい中ではアイスが必要だった。

「ストロベリーミント、手に取るまで1秒もかからなかった」
販促物たちは、人々の目にどのように映っているんだろう
「必要だから」に対して「つい」という消費。
そういう経験、どれほどあります?
たとえば、電車内の広告、ポスター。
あるいは、店頭の看板、ボード、店内のPOPなどを見た瞬間、「あっ」と気づいたように消費する。
衝動に駆られるような経験。
「日常的にある」という人は、たぶんそんなに多くないと思う。
もし多いのなら、個人消費は活発で旺盛。
どこも景気が良いはずだし、デフレ経済もこれほどではなかったはず。
では、数えきれないほどの販促物たちは、人々にどう映っているのだろう?
おそらくはオブジェ的。
個人的にはそう思う。
つまり「自分にとって関係のないモノ」と、瞬間的に判断しているんじゃないかと。
なぜ自分に関係ないモノと判断するのか?
単純に気づかないんだと思う。
それらのコトバが曖昧すぎて。
それは「自分の趣味や興味の対象」を思い浮かべると分かりやすいかもしれない。
たとえば、個人的には「釣り」が最大の趣味。
ただ、ひとくちに「釣り」と言っても「海、川、湖」とジャンルがある。
ちなみに、ボクは「海釣りファン」。
(ウナギ釣りのときだけ、川へ行く)
だから「釣り好きなみなさまへ!」と言われてもピンと来ない。
では「海釣りが好きなみなさまへ!」だったら、どうか。
これも、そこまでは反応しない。
というのは「海釣りファン」といっても、それぞれの人が好む「対象魚と釣り方」がある。
だから、これだけでは広すぎて曖昧。
じゃあ、どんなコトバだったらピンと来そうか?
適当に想像するとこんな感じ。
-細く長いハリスを操り知恵比べ!
繊細さが要求されるマダイファンのあなたへ!-
-本番を迎えたデカアオリ!
キロオーバーのアオリをヤエンで仕留める!
そんなあなたへ!-
-腕がモタナイ!電動リールが悲鳴をあげる!
完全フカセのキハダマグロ&本ガツオ!
豪快な釣りを心待ちにしてるあなたへ!-
-まずはベイトを掛けて、ドカーンと本あたり!
縦横無尽に走りまくるブリにヒラマサ!
スリル満点の落とし込みファンのあなたへ!-
これらはあくまでも個人的なイメージだけど、より具体的になるほど「自分に関係がありそうだ」と気づきやすい。
たぶん、あなたの趣味や興味の対象に置き換えてみても、カンタンにイメージできると思う。
「それじゃ曖昧すぎる」。
「こうしてくれた方が、自分はピンと来る」と。
その曖昧さが大きな原因かも?
「自分にとって関係がありそう(ある)」。
そう気づいてもらえなければ、販促物は瞬間的にスルーされる。
街中の看板やポスター。電車内の広告。
店舗前にある看板やボード、パネル。
パンフレットやチラシ、WEBサイトなど、いずれもそう。
通勤の道中、毎日のように見てもらえれば「いつか反応してくれる」。
もしそう願ったとしても、基本的には同じこと。
「曖昧さ」とは本来反応してくれる人にも気づいてもらえない。
そういうモッタイナサがある。
もし、期待するほど販促物の反応が出ていないのなら、「その曖昧さ」が大きな原因かもしれないし、それをチェックしてみる価値も大きい。