「噓でしょ。春でしょ。あったかでしょ。でもパンツ穿いてないから全部丸出しでしょ!」201 | 淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。


 ふつう、この街の1月31日といったら、完璧に「冬の底」で、猛烈な地吹雪が街中を舞い、ひたすら雪が積もって一日に何度も家の周りの雪掻きに追われ、もうどこにも雪の捨て場所がないと嘆く、そんな時期だったはずだ。
 ところが、今冬、雪がない。ほとんどない。
 毎日最高気温はプラスで、雨さえ降る日があったりする。でも、北海道の一部地域では例年にない豪雪に見舞われていたりするから不思議だ。とにかく、生まれてからこんな暖冬は初めてだ。ここまで雪が降らなかった年はなかった。



 仕事も「卒論」指導が片付いてゼミ生全員がなんとか無事に論文を提出し、昨日からは「地域社会特講Ⅳ」の授業が始まった。そんな昨日は、夜ジムに行って「Z180」という筋トレ主体のエクササイズを45分間やって汗を流した。



 しっかし・・・そこからが悲劇の始まりだった。
 実は「ワークマン」で買い求めたレザー素材の黒の冬用パンツをジムに履いてきていて、かなり分厚い素材で出来ているらしく重さもあるのだけれど、そのパンツの内側にもまた防寒用に別のタオル地で出来たような生地が張られ、ズボン自体が二重構造になっている。
 なので、寒さ対策には完璧なのだが、重くてぶ厚くスリムなため、いつも足を通すとき、穿きづらくて難儀する。
 生地自体がスーッと滑らないので、下半身の膝辺りでいつも摩擦が起こり、中々スムーズに腰まで簡単に上がらないのだ。



 普段なら別にどうということはない。いつもズボンを穿くときの要領で、ちょっと強めに力を入れて腰をくねくねしながら無理やりそのパンツを強引に持ち上げて終わる。
 ただその日はジムで大量の汗を掻き、お風呂に入って上がった直後だったので、バスタオルで身体を拭いたとはいうものの、下半身も含めまだ全身が濡れ、湿っていた。
 いつものように、強引に、足首から右と左を交互に入れて膝の辺りまで持ち上げてはみたものの、パンツが濡れたふくらはぎ辺りでピタっ止まってしまって、ブレーキが掛かったみたいに肌に密着してしまい、そこから上へ1ミリも上がらない。足腰にピッタリと密着するスリムな細めのパンツなので、なおさらだ。
 焦った。かなり焦った。



 何度やっても腰まで上がらず、上半身も裸なので、下半身が「くの字」のまま、ロッカー前で固まり、身動きがまったく出来ない状態になってしまった。
 最悪なのは、下着のパンツの替えを忘れて来ていることだ。
 履いてきた下着のパンツは汗でびしょ濡れだからそのまま仕舞い込み、「どうせあとは帰るだけだし、下着のパンツ穿かなくても別にいっか」と、ノーパンのまま直にレザー生地のズボンを無理やり履こうとしているので、当然にして粗末なフルチン丸見えで面前に晒されている。
 裸の男が、全身から湯気を出し、ズボンを下げたままフルチンをみんなに見せているという、まさに変態そのものじゃないかよ!
 ロッカールームに何人かの男性が引っ切り無しに入って来て、軽蔑の眼差しを向けながら冷ややかな態度で去ってゆく。恥ずかしいったらありゃしない。
 しばらくそのまま、縮んだフルチン丸出し状態の変態姿でモジモジしていたのだが、汗が徐々に引いてきたためか、身体の湿り気もなくなり、無理やり力任せに両手でパンツを思い切り引き上げてみたら、何とかヘソの辺りまで持ち上がり、ノーパンのままではあったけど、やっと穿くことが出来た。
 ああ・・・。俺は何してんだろ・・・。
 このまま、ジムで変態男としての烙印を押されてしまうんだろうか・・・。