ドナウの旅人(上) / 宮本 輝
(本年28冊目 / 通算714冊)
糸島市図書館 蔵書あり
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ドナウ川に沿って西ドイツからルーマニアまでの3,000kmを旅する母と年下の愛人、娘とドイツ人の恋人の2組の男女の心境の変化と成長を、旅の途中で出会う異国の人々、風景とともに描く。
【この読書でのミッション】
『心に突き刺さる名言』をピックアップせよ!
「文化って何かしら」
「人間を愛することよ。だってそうでしょう?
音楽だって科学だって政治だって文学だって、もともとは人間の幸福のために誕生した筈よ。
お鍋もタワシもスプーンも石鹸も、みんな文化だわ」
「賢すぎる女も、それに愚かすぎる女も、人生を劇のように生きられないわ。
でも、それが楽しい劇だろうと悲しい劇だろうと、平凡な劇だろうと、劇のない人生に真の幸せなんかありませんよ。
そして劇は偶然に訪れたりしないわ。
さあ、そろそろ準備をなさい。忘れ物はない?」
「なぜ、彼はあのとき、そうせざるを得なかったのか。
なぜ、そうしてしまったのか。
その観点で歴史を考えなきゃ、歴史学は単なる過去のデータでしかない。
過去のデータは、しょせん過去のデータだよ。
未来への展望にはならない」
「何も知らない人間は、ときに何でも知ってる人間と同じ行動に走ったりするもんさ」
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