(続き)
嵐は私の中で、確実に、身近で大きいものになっていた。
博多にいた頃、テレビは見なかったが、CDはよく借りて聴いていた。
住んでいたところの目と鼻の先の距離(徒歩圏内)にレンタルショップがあったからだ。
博多は文字通り「夜も眠らない街」だ。
田舎から出てきた私にとって夜中もまぶしい街だった。
仕事は昼から夜のシフトだったので、帰りは夜中だった。
仕事帰りコンビニに寄って、24時間営業のレンタルショップに寄る。
テレビを見ないから新人の歌手とかはわからなかったけれど、新譜が出たら、知らない人でもシングル、アルバムどちらも手当たり次第借りて聴いていた。
もちろん嵐も例外ではない。
新しいシングルが出たらその都度借りていたし、ベストアルバム「5x10」も借りていた。
当時の職場は、他の人は当然の権利として、当たり前に夜食を食べる小休憩を取っていたのだが、私は全く取れていなかった。
休みなのに休日出勤して出勤日と同じように働く。
直属の上司からのパワハラだった。
夜遅くにヘトヘトになって帰って、太るとわかっていてもお腹がすいているから、借りてきたCDを聴きながら夜中に一人冷たいコンビニ弁当を食べる。
何やってるんだろうって思いながら。
昼夜逆転のひどい生活だった。
夜中に食べるからあの頃の私の体重は今までの人生でMAX重かったと思う。
CDを聴くことが唯一の楽しみだった。
博多は眠らない街で、こんなにも夜明るくて、私以外の人もたくさん起きてる。
眠らない仲間がいる。
たくさん人はいるはずなのに、私は独りだった。
眠らない街に一人取り残されていた。