ダリの宗教画を見た | ローマの松の木の下で・・・

ローマの松の木の下で・・・

好きなこと、気になることを気ままに書いていきたいです!

 

コルソ通りにあるサンマルチェッロ教会でオルガンを弾くようになってから、

もうかれこれ10年くらい経つ。

 

 

先週の日曜日、教会の中に入ってすぐ、ブースのようなものができていたので、

管理人のおじさんMに聞いたところ、

ダリの絵が到着したというではないか。

 

 

翌日がオープニングなので、その日は明かりもなく真っ暗で何も見えなかったので、

数日経ってからその近くに結婚式の仕事があったので、

ついでに見に行ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

image

 

 

ダリの作品の下には聖遺物のメダルが置かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

image

 
 
 
なぜかというと、
このダリの「聖ヨハネの十字架」という絵は、
 
ダリがスペイン、アヴィラの十字架の聖ヨハネと呼ばれる16世紀の修道士の作品を
コピーしたものだからだ。
 
 
十字架の聖ヨハネはこの絵を描く前に、
このような構図のキリスト様を夢に見たらしい。びっくり
 
 
 
 
 
 
image
 
 
アビラの城壁。
 
2月にここを訪れたときはメッチャ寒かった。
 
 
ここには十字架の聖ヨハネに多大な影響を与えた聖テレザの修道院がある。
 
 
 
 
image
 
 
聖テレザといえば、
 
レプッブリカ広場近くにあるサンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会にある
 
ベルニーニの傑作、聖テレザの法悦で有名だ。
 
 
自分が肉体的に苦しむことによって、
(天使に槍を突き刺される) 
彼女は神と一体化しようとしている。
 
 
 
 
 
image
 
 
 
 
 
 
 
普通、キリストの磔刑の絵は正面から見たものがほとんどだけれど、
この絵は上から見た、非常に稀な構図である。
 
 
 
 
image
 
 
 
 
しかもキリスト様の顔がどうなってるか分からない。
 
 
 
十字架の下に海辺の景色が描かれている。
 
 
これはダリの海辺の別荘の近くの港らしいが、
イエス様が弟子に出会い、大衆に説教した、
ガリラヤ湖畔を表しているようだ。
 
 
 
絵の正面に貼られている説明書きを読むと、
 
十字架の背景が真っ暗なのは、
 
死と 天地創造の始まりが 真っ暗であることを表している。
 
 
普通だったらキリスト様は十字架に釘で打ち付けられているのだが、
 
この絵は釘がないので、
 
 
十字架に第三者につけられたのではなく、
 
自分の意思で進んで犠牲になったことを表しているそうだ。
 
 
 
あと十字架と湖の間にある雲のようなところの右端に
ダリの横顔のような形も見える。
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

image
 
 
サン・マルチェッロ教会にある奇跡の十字架は、
1519年の教会の火事の際、奇跡的にこれだけ焼け残った。
 
1522年のペストの際に18日間、この十字架を背負って、
ローマ中を行進したら、あら不思議、
ペストがおさまったそうだ。
 
それから
疫病を消滅させる力があると信じられていて、
コロナが流行ったときには、教皇フランチェスコもこの十字架にお祈りを捧げられた。
 

 

 

そのため、グラスゴーの美術館からダリの傑作の十字架の絵を借りてきて、
来年に催されるジュビレオ(特別聖年)の一環として、
この教会に6月23日まで設置されて、
無料で拝観できるようになったというわけだ。
 

 

 

 

 

 

image
 
 
数年前、夫がゴミ箱の横に誰かが捨てていった版画を拾ってきたら、
 
なんと ダリのリトグラフだった。びっくり
 
で、大切に保管してある。
 
 
 
 
 
 
最近ベネチア広場にある小さな教会で、
結婚式のためにオルガンを弾いた。
 
フルートとヴァイオリンとの合奏だった。

 

 

 

 

 

image
 
 
 
ポーランド人のカップル。
 
 
 
 
image
 
 
 
狭い螺旋階段を登ったところに18世紀のオルガンがある。
 
 
 
 
 
 
 
image
 
 
透明の椅子が置かれている。
 

 

 

 

 

 

image
 
 
アイルランド人と中国人のカップル。
 
 
出席者はカップルと老夫婦カップルの4人だけ。
 
 
ここで結婚するのはほとんど外国人カップル。
 
 
自国以外のロマンチックな街で結婚するのは
招待客がほとんどいないので、
結婚式代が浮いていいかも。笑い泣き

 

 

 

 

 

image