話の原稿を作る際に、多くの人が犯す過ちは、自分の話すことを一言一句文章にして、全文式の原稿を作ってしまうことです。
たとえば、「皆さま、おはようございます。私は○○会社の○○です。」から始まって、最後まで全部文章にして書いて覚えようとする人がいますが、これはやめたほうがいいです。
なぜ全文式の原稿がいけないかというと、全部書き上げるまでに、書いたり消したりと大変な労力を必要とするからです。
そして苦労をしてやっと書きあげても、人前で上手にスピーチをするためには、今度はこの原稿を丸暗記をしなければなりません。
その原稿を丸暗記するにも大変な苦労が必要になります。
やっと暗記したつもりでも、会場に行って大勢の人前に立った途端にあがってしまい、どこかで話を忘れてしまうと、次の頭の部分が出て来なくなり、立ち往生してしまうことだってあります。
つまり、丸暗記は丸忘れにつながってしまうのです。
立ち往生しないまでも、話というものは生き物ですから、話しているうちに思ってもみなかったような言葉が出てきてしまうこともあります。
「○○と言われました。」と原稿には句点がついて文がいったん途切れているのに、はずみで「○○と言われましたので」というように、言葉を続けてしまうこともあります。
こうなると全文式で暗記した話は、もう先がつながらなくなってしまうのです。
そのようなことから、基本的には全文式暗記の方法はやめたほうがよいと思いますが、どうしても自分は全文式の原稿を作らないと安心できないという人は、慣れるまでは全文式の原稿を書いてもよいと思います。
それも、ワープロを使って書き上げれば、訂正が簡単に出来、時間の節約もできます。
そして、全文で書いたら、その中から重要な部分だけを取り出して、ポイント列挙し、あらすじを作るようにして行きましょう。