知り合いの編集者に渡されて、『子どもの未来は100%朝ごはん』という本を読んだ。
この本は、子どもの脳の成長に必要なホルモンの解説とその摂取や活性化の方法を具体的に示して、それを教育に結びつけたものであるが、著者の西山由美さんは、銀座で皮膚科クリニックを開く美容外科医で、すでに先行して『長生きしたければ、時計回りで食べなさい』、『食事を変えれば10日間で人生が変わる』などの著書がある人である。
その「教育論」はともかくとして、そこには、興味深い記述がいくつかあった。例えば、
・空腹時に甘いものを食べるのは良くない。それは血糖値を急速に上げるからである。
・サラダに濃い味付けを求めるのは、普段の食生活から「味蕾」が衰えているから。
・朝食の最後に果物を食べる。空腹時に糖度の高い果物だけを食べるのは良くない。
・酸っぱいものから食べる。それはクエン酸が食べ物のエネルギー摂取率を高め、同時にノルアドレナリンの分泌を抑えるから。
・生の魚介類は栄養価が高い。それは細胞膜を形成するオメガ3系アミノ酸が酸化していないから。
とある。おまけに、「言霊とは科学的に説明できる能力です」とあり、それは「自分で口にした言葉は、頭蓋内で脳にダイレクトに響くから行動に影響を与える」などというのもあり、これはカタカムナ音読法の教育実践で了解していることと同じである。
さて、とどのつまり、単に摂取する食物だけではなくて、それをどの順番で食べるのが理想的であるのか、それは、
1 酢の物やトマト、酸っぱいもの
2 生野菜(水溶性ビタミン)
3 温野菜(脂溶性ビタミン)
4 植物性たんぱく質(大豆製品)
5 動物性たんぱく質(魚介類、肉)
6 糖質の多い根菜類
7 果物
の順番になり、全て脳内ホルモンの分泌に有効な栄養の摂取のあり方なのである。
まるで本の紹介のように長くなってしまったが、私がこの本に興味を持ったのは、ゲーム依存の原因が脳内ホルモンに関係することだと思っているからである。
脳内ホルモンが出ることを科学的に把握してそれがそうなるように「刺激物」を作る。
中共政府がこれを「電子麻薬」と呼ぶのはある意味で正しいことになる。
彼らの目から見れば、それは正しく「洗脳」のように見えることだろう。
充分な栄養を取らずにゲームをやり続ければ脳内ホルモンが枯渇して「廃人」になる。
しかし、この本では、その真逆の、脳内ホルモンの分泌を充分に促す食生活のあり方を伝えている。
つまり、ゲームをやる子ほど、そうした食生活が必要ということになるが、実際はその逆のコンビニ食品摂取に陥っている子が多いと想像される。すでに味覚がイカれているのである。
最近、なぜか自然食や料理関係の人との繋がりが多くなってきていると感じているが、焚き火、自然環境教育、開けた景色、月の遠近WAVEなどに関わっていると、食生活と健康に結びついていくことになるのは今更ながら当然のことだとも思った。