英語がわかる中国人と中国語がわからないアメリカ人 | JOKER.松永暢史のブログ

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貿易問題などをめぐり、米中で対立が深まっているようであるが、ここで少し中国語と英語について考えてみたい。

中国語と英語では、どちらがより通常の意味伝達において優れるか。それはおそらくアルファベットを用いる英語であろう。

しかし、深い意味伝達においては、漢字を用いる中国語の方が勝ると言えるかもしれない。これは、漢字の「要素」の大きさ、あるいは古さ(経験蓄積)の連続により、最終的に前者に軍配が上がると思う日本人は多いと思う。

ここで改めてやや本質的な問題を問う。

それは、英語を了解する中国人と中国語を了解する米国人では、前者が圧倒的に多数であり、後者は少数ではないかということである。米国人の政治家で中国語が話せる人はいるのだろうか。いたとしても少数にちがいない。これと同様に、アメリカの大学で研究する中国人の方が、中国の大学で研究するアメリカ人より圧倒的に多い。このことは、中国人が中国語で考えていることをアメリカ人は正確には理解することができないことを暗示し、逆に中国人はアメリカ人が英語で考えていることがわかるということである。ウイグル人は中国語を話すのであろうか。

日本語においてもそうであったが、アメリカ人は漢字を使った言語が苦手である。

つまり、アメリカ人は、学者でもなければ、中国人の特徴的思惟を喝破できない。

つまり相手の考えていることがわからない。

だから、中国人に「勝つ」ことはできない。

その間に、中国は続々陸続きに「一帯一路」政策を押し進めてアジアを繋げてしまおうとする。

これは第2次大戦前の日本が掲げた「大東亜共栄圏」の構想よりも大きい。

アメリカは「新しい国」であったが、中国はもっと新しい「国家」であることを忘れてはならない。

土着陸上発展の中国と、海外植民移民発展の米国では、どちらがその本質的な「ナショナリズム」が強いか。インド然り。

イギリスとアメリカは、1800年代以降、アジアで行ったことの「代償」を、アフリカでそれをやった結果と同様に、払わされる陰陽五行的「宿命」にあると中国人は思索するのか。

中国とアメリカの間にあって、日本人は英語と中国語の両方を学ぶことが正しいのではないか。