竹の子三昧 | JOKER.松永暢史のブログ

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千葉へ行くと、そこら中に竹林がある。多くは管理を放棄されているらしく、伸び放題生え放題になっているのが分かる。これは「竹取翁」=竹林を管理していた農家の老人たちが跡取りのないまま世を去ることによって放置されるようになった結果である。
「竹害」という言葉もある。これは竹が根を伸ばし、畑などに広がってくることを言う。また竹が生え過ぎで密集し折れ合ってどうにもならないようになることを指す。バンブーファクトリーはこの竹の有効活用を実践する目的で作られた。
読者は竹の地下根を見たことがあろうか。喩えていうと、ヘチマの繊維がもっと太くこわばったものになったものがグチャグチャに密集して大きく広がったもので、この中からタケノコが「発射」されてくるのである。
タケノコは、地面に顔を出し始める直前に収獲するのがミソだとする。一度地面に顔を出せばそれはあっという間に濃い紫色の茎を空に向けてぐんぐん伸ばして行き、やがてまるで人工衛星の太陽電池版のように葉を出し始めてすぐに「タケノコ」ではなくなり、「竹」になってしまう。竹になっては食べられないので、そうなる前の幼いものを食べることになる。
著書の中で、台所で豆腐、ちくわなどいろいろなものを切らせるのは子どもにとって立体図形の良い前学習になると書いたことがあるが、子どもにタケノコを切らせるのもお勧めである。
竹の皮を剥げば、それがいかに多重に包まれているかが分かる。剥き切ると、白い砲弾のような状態になるが、さらにこれを二つに割ると、これまた多重にこれから節になる所が重なった竹の内部の様子が分かる。それはこれから成長するための一切の要素がそこに事前に詰められているということであり、竹はこれがそのままどんどん伸びて行く植物であることが学習できる。ちなみにタケはイネ科の植物である。
東京の八百屋で皮付きの煮タケノコを買うと、半身で約500円する。ところが竹林だらけの千葉では、煮て半分に切った大きなタケノコが200円で買える。ついでに言うと、千葉ではウズラが一羽600円であったが、東京では「つがい」で5000円以上する。
焚火に行ったついでに煮タケノコパック3個買ってその一つで酢豚を作ったが、タケノコに合わせて作ると、大量にできてしまった。これを冷蔵庫に入れ、何回かに分けて食した。次に青椒肉絲を作ったがこれも1週間以上食すのに時間がかかった。しかし、まだ一つタケノコが残っている。今度はタイカレーを作ったが、これまた大きなタッパに2杯分の分量になってしまい、朝昼とこれを毎日食べることになる。こうして約三週間タケノコばかりを食べて過ごすことになってしまった。しかし、タケノコはガンや動脈硬化などに効く免疫作用の強い食べ物であるということなのでそれもよしとしようか。
イチゴが終わり、タケノコが過ぎ、最早初夏が目前である。
本日リベラル初級は『出エジプト記』(岩波文庫)を読む。
28日の上級は佐藤優『いま生きる「資本論」』(新潮社)を読み始めるが、テキストはすでに書店から届いているので購入は不要である。「資本論」は各自勝手にあつらえてつかわさい。
明日22日はV-net焚火会。暑くなりそうであるが、多くのご家庭生徒諸君が参加してにぎやかになりそうだ。シート、チェア、パラソルやタープ類を持参するのもありだろう。参加される親御さんやスタッフの人たちは大変だろうが、教育上これほど子どもに効果があるものはないのでご理解いただきたい。
末筆ながら「家本」の重版決定に感謝する。
読者にあっては良いご週末をお祈り申し上げる。