マイノリティってなんだっけ、、、 | 音楽見聞録

音楽見聞録

単なるリスナーが好きな音楽について勝手きままに書き散らかし。
CDレビュー中心のつもりが、映画や書籍など他の話題も。

ここ数年やや違和感を感じていることなど。
 

「マイノリティ」を名乗る人の立場が強くなり、そしてエビデンスが無くてもその立場が「正義」になりやすいという風潮。

実際にマイノリティの発言は取り上げられやすく、法制化されることも多く、しかもそれが早い。
政府側にモノが分かった風を装い「時代」に迎合しようとする姿勢が見え見えであるのはさておき、それが「社会の理解であること」とはちょっと異なる気がしています。

その昔のマイノリティは隠すもので虐げられる対象、というイメージは薄れてきました。
隠すどころか嬉々として自身を「マイノリティです!」と発言する人も多くなっているように思う。まるでファッションかのように。

以前なら迫害とか差別の対象になるという側面もあったがゆえにこれにも違和感を感じます。

マイノリティという概念が単なる数の大小の概念なのか、社会的弱者という意味合いが強いのか、人口に対する割合が少なければそれだけで本当に弱いと言えるのか、、、
 

現状ではサイレント・マジョリティよりずっとマイノリティの方が発言力が強く、主張も激しく存在感もあると感じます。
そして正義はそちらにあるという雰囲気も。

従って単純に「不利な立場に置かれている」という定義も最近は違ってきているような気がします。
立場の充足とは個人の精神的な安心感を指すのか、或いは社会的な地位までもが認められている状態を指すのか。
 

但し、マジョリティ側にもあるとは思えないものまで求めだすと、いずれは支配する側のマイノリティという構図になる可能性すら考えられます。
そうなるともはや不利な立場ではなく、たとえ少数派であってもマイノリティではなくなるように思います。

一時代前のマイノリティの認識と現在のそれとは社会も当事者も変わってきているのではないかと。

注意しなければならないのは単純にマイノリティ=正義ではないことで、逆に何かの大きなうねりに利用されないよう気をつけることかもしれません。