The Show of Our Lives / Caravan | 音楽見聞録

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今回お届けする1曲はこれ。

 

The Show of Our Lives by Caravan

「Caravan」の絶頂期と言えば、やはり70年代初め~中盤までとなるのが一般的なのでしょうか、、、

 

アルバムで言うと、万人が納得するのはこのあたり?

 

3rd: In the Land of Grey and Pink (1971年)
4th: Waterloo Lily (1972年)
5th: For Girls Who Grow Plump in the Night (1973年)
Live盤: Caravan and the New Symphonia (1974年)
6th: Cunning Stunts(1975年)

 

冒頭の曲はこの絶頂期最後の6thアルバムのオープニング曲となります。

構成や完成度もかなり高いアルバムだと感じます。

 

Caravanはなんだか出入りが激しく細かいメンバーチェンジが多くて混乱しますが、このアルバム時のメンバーと言えば、、、

VoとG=ほぼバンドの中心人物とも言える、パイ・ヘイスティング
Key=デイヴ・シンクレア
Dr=リチャード・コフラン
ヴィオラ担当のジェフリー・リチャードソン
Bassが前作までのジョン・G・ペリーに代わり、マイク・ウェッジウッド

マイク参加の初アルバムということになります。

この曲はシンクレアの作曲でどうやらリードボーカルをマイク、ギターをジェフリーが担当しているようです。
ちょっと変則的なメンバー構成による曲。

良い曲です。

歌詞の内容はこんな感じでしょうか。

 

ライブショーは我々の人生そのもの
・・・たとえステージが静かで、叫び声も応援もなくても、誰もいなくてもショーは続く
だからべルを鳴らして心を込めて歌う
自分たちにとっては忘れられないパフォーマンスなんだ
このショーは俺たちの人生の舞台なのだから・・・

バンドであること、演奏することに対するコミットメントであり、また、人生そのものをショーにみたてるというダブル・ミーニングもあるのかもしれません。

 

マイクの歌は格別うまい訳でもなく、歌声に個性がある訳でもありませんがなかなか良いのではないかと。

しかしねえ。Caravanは「カンタベリー・ミュージック」という謎のジャンルで語られることが多いのですが、どう考えてもミュージシャンの「出身地」でジャンル括りするってかなり無理がありますよね。

カンタベリー系の中心とされる「Soft Machine」と「Caravan」ってごくごく初期を除けば音楽性は全く異なるし。

更にここに「Gong」まで入ってくるとなると最早ジャンルとして訳がわかりません。

 

70年代前半の芳醇さ、多様さには驚かされるばかりです。

正にカンブリア爆発です。異質性を持つものが多様化・細分化し、その後整理されていくという歴史。