この映像、フルなので、はじまりの部分だけ見れば十分です、、、
Sex Pistolsでのジョニーロットン最後のステージ、1978年1月14日、ササンフランシスコ、ウインターランドでのライブ。
この日、ロットンはピストルズから脱退します。
1996年に自ら宣言した「金のための」再結成後の活動はお話しにならないとすると、これが真正最後のピストルズの姿です。
で、同時にパンクという音楽スタイルの真の終焉だったと思えて仕方ないです。
God Save The Queen
暗闇から立ち上がるメンバーの映像
強く印象に残る、どこも見ていないロットンの目
悲しくそれ以上に空虚
この表情を知っている人間は、ピストルズ以降の模倣パンクには何も感じないでしょう。
彼の歌い方を真似したところで、ファッションをマネしたところで、何も伝えられない。
ファッション・パンクは猶更。
そもそもロットン自身がオリジナリティを持たず模倣に走る連中は嫌いなようです。
スッカスッカで、ほぼ弾けてないシド・ヴィシャスのベース
そもそもベースが弾けない状態で加入した(させられた)のだから仕方なし
彼は一人だけ楽しそう。正に純粋無垢な薬物中毒者。
あからさまに隠された左上腕部
ロックスターを気取りたいだけの場違いな雰囲気を発散しまくる、チューニングの甘いアホっ丸出しのスティーヴ・ジョーンズ
曲間にダラダラと適当なチューニングを始める始末
ポール・クックの単純だけど丁寧なリズムのドラムがこれら恐ろしくバラバラの要素をかろうじて繋ぎ止めている。
大半の曲作りも行っていた前任ベーシストのグレン・マトロックが抜けた時点で音楽的には既に崩壊しているバンドでした。
演奏中、客から次々と物が投げられる。
歌の合間に気にいったものだけを拾ってはポケットに入れるロットン。
「ハハハ、騙された気分はどうだい?」・・・ライブの最後にロットンが言い放った言葉
ピストルズという枠が実はマネジメンされ作りあげられた虚構であったこと。
何かの発露などではなく、端的に金もうけのために利用されたような形であったこと。
自分達もバンドも、それに熱狂する聴衆も含めて「騙されていた」、そのことへの自嘲を含めた言葉
最後は仕掛け人であるマルコム・マクラーレンのコントロール下にもおけなかったピストルズ。
そもそも人の衝動をコントロールしようなんて無理な話です。
そういえばピストルズをプロデュースしたころのマルコムのところにはヴィヴィアン・ウェストウッドもいた。
かつて「パンクの女王」と呼ばれていた彼女、今じゃこちらは超一流のファッションブランドのデザイナーになってる。
パンクからは一番遠いところに来てしまった印象です、、、
(そうは言っても個人的には好きなのです、ヴィヴィアン・ウェストウッドのデザイン!、、、財布も使ってるしなぁ、、、)
パンクはこの後、スタイルやファッションとして残っていきます。
でも、音楽としてはどうなんだろう。同時代のクラッシュにしても結局この後はどんどんパンクから離れて行った。
いつまでたってもピストルズの形骸を纏っていた、あまたあるパンク・バンドには何の音楽的発展性も魅力も感じない。
ファッションとしてロックを演奏するのもどうかと思うし。
パンクという音楽はここでこの日に終わったのでしょう。